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  • ネット党首討論会(2012年11月29日)全文書き起こし

    2012-11-30 03:04

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     衆議院議員総選挙(2012年12月4日公示・16日投開票)に先駆けた11月29日夜、東京・六本木のニコファーレで主要政党の党首が集まった「ネット党首討論会」が開催された。

     登壇者は以下の通り(党名50音順)。

    公明党・山口那津男 代表
    国民新党・自見庄三郎 代表
    社会民主党・福島瑞穂 党首
    新党大地・鈴木宗男 代表
    新党日本・田中康夫 代表
    自民党・安倍晋三 総裁
    日本未来の党・嘉田由紀子 代表
    日本共産党・志位和夫 幹部会委員長
    民主党・野田佳彦 代表
    みんなの党・渡辺喜美 代表

     この記事ではニコニコニュースに掲載された本討論会の全文書き起こしを転載する。(発言者敬称略)

    ■オープニング

    司会・角谷浩一(以下、角谷):みなさん、こんばんは。ニコニコ動画のコネクターの角谷浩一です。今回、「各党の党首の討論会を開きたい」と、私どもがお声かけさせていただいて、大変お忙しい中、この時間ですけど、各党の党首に集まっていただきました。政党要件を満たす全党にお声かけはさせていただきましたけども、どうしても日程の都合上「日程が合わない」という党もございました。大変残念ではありますけども、政党の党首ということで、この場所に来ていただくという条件も揃いましたものですから、残念ながら全ての党に出席していただくことはできませんでした。

     また、「日本未来の党」代表の嘉田由紀子(かだ・ゆきこ)さんは、今こちらに向かっている最中、もうまもなく到着するということです。お見えになり次第、席についていただくという風に考えております。
     
     また、各党首の並びですけれども、衆議院解散時の衆議院の議席をもとに、民主党を軸にして右・左、右・左と配置したという形になっております。これもいろいろ知恵を絞った結果でございまして、それを説明しておかないと、また誤解が生まれてもいけないと思っております。

     この討論会はニコニコ動画にログインしなくても、ネット上で誰でも見ることができるようになっています。また、この討論会はニコニコ動画以外のメディアでも、生中継をできるような仕組みにしてあります。ニコニコ動画では、放送終了後もタイムシフト機能によって、この討論会を改めて見返すことができるということで、できるだけたくさんの方にこの討論を見ていただきたいと思っております。ただし、その際にはニコニコ動画のアカウントが必要となっています。
     
     それではすでに御登壇いただいている各党の党首の皆さんを、ご紹介したいと思います。まずは、民主党代表の野田佳彦さんです。よろしくお願いします。

    民主党・野田:こんばんは。よろしくお願いします。

    角谷:続いて、自由民主党総裁の安倍晋三さんです。よろしくお願いします。

    自民党・安倍:みなさん、こんばんは。よろしくお願いします。

    角谷:嘉田さんは後程、お見えになってからご紹介します。続いて、公明党代表の山口那津男(やまぐち・なつお)さんです。よろしくお願いします。

    公明党・山口:こんばんは。よろしくお願い致します。

    角谷:日本共産党幹部会委員長の志位和夫さんです。よろしくお願いします。

    日本共産党・志位:よろしくお願い致します。こんばんは。

    角谷:みんなの党代表・渡辺喜美さんです。

    みんなの党・渡辺:こんばんは。よろしくお願いします。

    角谷:社会民主党党首の福島瑞穂さんです。

    社会民主党・福島:どうもこんばんは。よろしくお願いします。

    角谷:国民新党代表の自見庄三郎さんです。

    国民新党・自見:こんばんは。よろしくお願いします。

    角谷:新党大地代表の鈴木宗男さんです。

    新党大地・鈴木:こんばんは、でございます。よろしくお願いします。

    角谷:新党日本(にっぽん)代表の田中康夫さんです。

    新党日本・田中:ネットでご覧の皆様、こんばんは。田中康夫です。

    角谷:この皆さんと、この後の嘉田さんと、今回の討論会をやっていきたいと思います。そして本日の討論会で取り上げるテーマ、全部で3つということにしております。3つのテーマがあります(1)TPP (2)消費増税 (3)原発というのをテーマにしております。この回答について、事前にアンケートを各党に取らせていただきました。その回答は、ネットでご覧の皆様は画面の上の運営コメントからご覧になることができます。それを見ながら、この番組を見ていただけると、すでに各党が出していただいた政策を見ながら、党首のお話を聞くことができます。重複することなく無駄なく進行していきたいと思っております。

     そして、一つのテーマについて約20分ほど時間を取って議論をしていきたいと思っております。なお、ユーザーの皆さんが書きこまれるコメントですけれども、討論中のしかるべきところで、この(ニコファーレの)画面中でも少し出させていただきます。ただ、ここは360度、画面がありまして、もうずっと文字が流れると酔っぱらうようにグルグル回ってしまいますので、あまり討論中に出すのはいいことではないと思っております。

     今、嘉田さんが到着したようです。改めてご紹介します。日本未来の党代表の嘉田由紀子さんです。

    日本未来の党・嘉田:嘉田由紀子です。遅くなりまして申し訳ありません。よろしくお願い致します。

    角谷:よろしくお願いします。さて、コメントは今説明した通りですけど、今、ネット上でご覧になっている方は通常通りコメントを見ることができます。是非そこで、コメント上で議論もしていただければと思います。(ニコファーレの画面を見ながら)コメントは本来、こんな風に流れます。ちょっと見てみましょう。これが今、インターネット上で皆さんが書きこんでいるコメントです。ここでこうやって出しますと、もうグルグルと目が回ってしまいますので、ここではこんな風にたまにお見せすると。8が続くのは、パチパチという(拍手の)意味でして、「いいぞ!」ということに出るコメントです。討論中のしかるべきタイミングで、ここニコファーレ内でも、この文字は出てくると思います。

     また、本日の討論会は、極めて限られた時間で、皆さんの考え方やお話を伺いたいと思っております。ルールをいっぱい決めております。まずはユーザーの皆さんのメールをご紹介する時間が取れません。今回は我慢していただきたいと思っております。そういう風なルールの中でやらせていただきたいと思います。そしてもう一つですが、「このテーマは、この時間でお願いします」と、時間を区切ります。多いものは1人2分、少ないものは1人1分という短い扱いでやらせていただきます。そのときには、画面上にもカウントダウンの数字が出ますけど、最終的に「時間になりました」「1分たちました」となりますと、こういう風に(ピーンと音が鳴る)音を鳴らします。これが、もう最後だと思ってください。そうしましたら、区切らせていただきます。お話の途中でも申し訳ありませんが、区切らせていただきます。

     さて討論に入る前に一言申し上げたいと思います。今回、選挙の公示目前で、政党の党首がこれだけ集まってくださったことは大変ありがたいと思っております。忙しい時間を合わせていただいた各党党首に、本当に御礼申し上げたいと思っております。同時に私どもも、たくさんの政党がある中で、どういう風な考えを持っているかというのを、できるだけ分かりやすくお伝えしたいということで、いくつかのルールを定めさせていただくのと同時に、公正で中立な番組にしていきたいと考えておりますので、努力いたします分、皆様にもご協力いただきたいという風に考えております。どうぞよろしくお願い致します。

     さあ、早速始めたいと思います。まずはこちらからです。(ニコファーレの画面上に大きくテロップが出る)「我が党が伝えたいこと」。これはですね、お1人につき2分間ずつ、各党から一言。今回の選挙に向けて各党、「私の党はこう考えている」ということを2分間でご紹介いただくということを、やっていただきたいと思っております。これはお話しいただく順番では、時計回りで新党日本代表の田中康夫さんから始まって、最後は鈴木宗男さんと考えております。2分間ということでございますので、その順番で、どうぞよろしくお願い致します。

    ■新党日本による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:早速行きたいと思います。田中康夫さんから、よろしくお願いします。

    新党日本・田中:新党日本は明確な主張を持ったブティックです。私達の今回のキャンペーンは、「あなたから尊敬される国にする」。この日本は、この間「強きを助け弱きをくじく」あるいは「長いものに巻かれる」「地位は人を駄目にする」「富(ふ)すれば鈍する」ようなことが、政治も経済も社会も横行するようになりました。

     多くの人々が家族や隣人や、あるいは自分の集落や共同体、そして日本を愛しているにも関わらず、「(日本を)尊敬できる」「(日本に)生まれ育って良かった」と言いにくい形になっています。富国強兵ではなく富国裕民(ふこくゆうみん)の必要があります。国家を富ませ、国民を豊かにする必要があります。私が生まれて小学二年生のときが、東京オリンピックの1964年でした。そのとき、東海道新幹線ができました。その前年に黒部ダムができました。そのとき、私は日本はすごい国だと思いました。血沸き肉躍る躍動感がありました。しかし今、「大間のマグロ」が取れる(青森県の)大間(町)に、原発を「すでに許したことだから」と、政治主導でなく許してしまうことに、どれだけの人が血沸き肉躍るでしょうか。

     新党日本は、筑波大の渡邉信教授が発見した「オーランチオキトリウム」。この藻から石油を生成する(という技術は)、ノーベル賞を取ってから慌ててお金を提供するiPS細胞以上に、これこそ日本発の新しいエネルギーだと思います。震災からの復興というのは、同時に夢と希望を与えないといけないと思っています。今までの成功体験が失敗体験になってきた中で、過去の遺物に携わる他力本願な天動説......他の人がやってくれる、ではなく、私達は自らチャレンジをしていく、向こう見ずなのではなく、チャレンジしていく、冷静冷徹な戦略と戦術を持ってチャレンジしていく、まさに地動説へと歩み出していくことが、日本を富国裕民にしていくと考えております。

    角谷:はい、有難うございました。

    ■国民新党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:自見さん、お願いします。

    国民新党・自見:私はですね。21世紀って、まさに大きな人類の曲がり角だと思っております。まあ、300年も400年も、近代化といえばヨーロッパ化でございまして、議会制民主主義ですね。ヨーロッパの進んだ国、イギリスが先頭ランナーでしたね。それから資本主義。最近はITの発達で、金融資本主義。それから、もう一つはグローバリゼーションです。その大変大事な3つのキーワードが、21世紀になって人類が非常にハーモナイズしなくなったということが、国民新党が持っている基本的な世界観でございまして。そういった中でまさに、日本をはじめアメリカもヨーロッパも、いわゆる議会選民主主義の健全な中産階級が、どんどん収入を減少しつつあります。その一方で、いわゆる発展途上国という国が数十億人の単位で、経済のグローバリゼーションで豊かになっています。そういった時代にですね、非常に私は、リーマンショックに象徴されるように世界史的な変動の時期であると。そういった時期にきちんと日本国をまさに、正しい国家の羅針盤を持って先導していくことが、政治家に与えられた最も大事な任務だと確信を致しています。

     実は我々、国民新党というのは、7年前に当時、(総理大臣だった)小泉(純一郎)さんが、まさに市場原理主義と言いますか、非常に米ソ冷戦構造が終わった後に、一極のアメリカになりましたから、非常にアメリカが強くなった。そしてまさに、ある意味で資本主義の先祖返りをしたようなところがあったわけでございます。我々はそういった時代は間違いだと。そういったことを確信を持って、そういった哲学の上に、小泉さんの郵政民営化に反対をした人間でございます。そこをしっかり、今の時代に合ったようにやっていきたいと思います。

    ■みんなの党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:では渡辺さん、お願いします。

    みんなの党・渡辺:みんなの党は「戦う改革政党」であります。この20年間、なぜ日本は右肩さがりの下がりっぱなしになってしまったのか。それは、正にしがらみにとらわれて、イノベーションのできない国家経営体質になってしまったところにあります。民間だったら、とっくにアウトになっています。しかし、国家であるがゆえに、だらだらと衰退の道を歩んでいる。

     我々はしがらみを絶ちきって、「戦う改革」を行ってまいります。国家の本来業務、それは国民の生命・自由・財産を守ること。ところが、日本国は残念ながら、この本来業務がおろそかになっています。そして本来やらなくていいことを、たとえば、民間に任せるべきことを民間に任せない。地域に任せるべきことを地域に任せない。官僚統制、中央集権を天下りネットワークを通じてやり続けています。日本は世界一大きな政府です。1000兆円の借金があるが、その反対側には600兆円を超える資産があります。その大半は金融資産です。この金融資産が流れ込んでいる先は、天下りネットワークです。官僚の皆様の生涯安心システムを守るために、イノベーションをやらない、これが日本の右肩下がりの原因なんです。

     我々は、こういうイノベーションのできない体質を根本的に変えてまいります。そして、国家は本来の業務に戻る。たとえば、福島第一原発の事故はなぜ起きたのか。あれも、規制をする方が、規制をされる方に取り込まれて、まさに「ずぶずぶの関係」になったというところにあります。マクロ経済もそうです。国家でしかできないこういう政策を、総理官邸が司令塔にならずに、官僚に丸投げをしてきた。その結果、財務官僚はたくさん集めて、たくさん配る。増税一直線。アクセルを踏むべきときに、ブレーキを踏んだ。日銀官僚はインフレ退治はやるが、デフレ退治はやらない。我々は、名目4%の成長で、10年たったらお給料も1.5倍になる。若い人達が将来展望が持てる、そういう社会を作ってまいります。

    角谷:有難うございました。

    ■公明党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:山口さん、お願いします。

    公明党・山口:公明党は、生命・生活・生存を最大限に尊重する人間主義、これが我々が言う中道主義でありますが、これを掲げて「大衆とともに」という立党精神のもとに、48年の歴史を持ちます。今、我が国が経済や外交で大変な厳しい状況にあります。この3年3カ月、失われた国益を回復するために、日本再建をどの政党に託すか、それが問われる今回の選挙だと思います。そうした役割を担える政党を選択する基準として、われわれなりに3つのことを国民の皆さんに訴えたいと思っています。

     一つは、政権を担うためには、その責任感と、そして経験や実績を持つことが重要だと思っています。公明党は野党の時代もありましたし、また政権を持って自民党と10年間、連立政権を担ってまいりました。こういった経験を持つことが、今、日本の政治を立て直すために重要な要素だと思います。もう一つの基準は、具体的な経済対策、特に昨年の震災を教訓として、今、国民の皆さんのコンセンサスを得られるのは、防災、減災を、優先順位を決めてきちんと取り組んでいくという、そうした面での仕事を生み出すこと、雇用を作り出すことだと考えます。

     こういう具体的な政策を成長戦略も含めて、10兆円規模の補正予算を選挙後、速やかに実行すべきだと思います。そしてもう一つ、これらの政策を実行するためには、国会議員だけでは実現できないということです。地域に深く根差した、地方議員、市町村の地域で目と耳でつかんだことを国政で動かす、そういう政党の力が今一番、重要だと考えます。

    角谷:有難うございました。

    ■自民党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:では安倍さん、お願いします。

    自民党・安倍:自由民主党は長い歴史と伝統、そして、経験に裏打ちされた責任感を持つ政党です。しかし、私たちは3年前、政権を失いました。この3年間、なぜ私たちが政権を失ったのか、もう一度足元を、自由民主党自身を見つめ直してきました。立党の精神に立ち返って、理念のもとに政策を鍛えてきました。3年前の自由民主党とは違います。

     たとえば、経済政策においては、長引くデフレ、そして円高。その中で経済は低迷しています。デフレから脱却するために、我々は2%というインフレ目標を、しっかりと日本銀行との間で政策協定をして決めていきます。それによって我々はデフレから脱却をし、円高を是正していきます。

     さらには、やるべき公共投資を行い、企業の投資と消費を引きだしていきます。さらには成長戦略を出していく。政権を失う前の自民党の経済政策とは、次元が違う、パワーが違う経済政策を出していく。教育についてもそうです。教育再生を進めていく上において、(学校の)6・3・3・4制を見直し、単線型から複線型に変えてゆきます。大学入試においても抜本的に変えていきます。教育基本法を6年前に変えた、この精神に乗っ取って、学習指導要領や検定基準も変えていくつもりです。外交についてもそうです。日本の海が脅かされている。我々は、失われた日米の同盟関係を再び、絆のある、信頼のある同盟関係に変えていきます。何よりも、私たちの美しい海や島や国民の命を断固として守っていく。これが自民党です。

    角谷:はい、有難うございました。

    ■民主党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:野田さん、お願いします。

    民主党・野田:まず、民主党は何よりも、震災からの復旧復興を全力で尽くすということを大前提として、5つの分野を前に進めていきたいと思います。今回の総選挙は、こうした改革が前に進むのか交代するかが問われる、方向性を決める選挙です。第一の社会保障は、私が政治生命をかけて実現した(社会保障と税の)一体改革、これをさらに進めたいと思います。すなわち、年金、医療、介護。これらを揺らぎのない安心な物に変えてゆくということ、そして、政権交代前にはあまりに貧弱だった子育て支援を、一体改革で1兆円の(財源の)枠を作ることになりましたが、そのことを踏まえて、積極的に後押しをしていきたいと思います。チルドレンファーストの観点からいえば、社会保障だけではなくて、教育、特に高等学校の授業料の無償化は効果が出てまいりました。こういうものをしっかり定着させていきたいと思っています。

     二つ目は経済です。日銀と連携しながら、一日も早くデフレから脱却する。これは我々の悲願であります。そのためには、政府としてやるべきことは、グリーン、ライフ、中小企業、農林漁業、こうした成長分野に投資をし、雇用を作っていくことが大事だと考えています。狭い国内経済に限らず、世界の成長を取り込むためにも、パッケージ型インフラ輸出、さらにはFTA、EPAを多国間、二国間で推進してまいります。

     外交安全保障戦略については「日米同盟を進化させる」。これは4月に共同ビジョンを出しました。それを踏まえながら、平和国家の理念を堅持しながら、現実的な外交安保戦略を進めます。最後に五つ目は、政治改革です。定数削減、企業団体献金の廃止、脱世襲、先頭に立って進めてゆく決意でございます。

    角谷:ありがとうございました。

    ■日本未来の党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:嘉田さん、お願いします。

    日本未来の党・嘉田:日本未来の党、嘉田由紀子です。まだ生まれたばかりの未来の党です。私たちが求めるのは、右で左でもない、未来への安心を埋め込んだ日本社会です。今、日本には大きな三つの不安があります。一つは3.11以降、原子力発電所の不安。日本の美しい水と緑とふるさとを壊してしまった、この原子力発電所政策から卒業をする。そのプログラムを確実に出させていただきます。そして、日本のふるさとを取り戻すことで、自然の力を取り戻すことで、未来の安心を埋め込みます。

     二つ目の安心は、人の力を活かしてゆくことです。子供、若者、女性、声なき声を拾いあげながら、全員参加型の社会を作ってまいります。そのために大事なのは、仕事づくりです。今、若者の不安定雇用、そして、子供を抱えながら仕事がしたくてもできない女性たちにしっかりと子育て支援を行いながら、同時に女性の社会参画、意思決定の中核に女性をすえてゆきます。そのことによって、人口減少社会へのリスクを回避することができる。人の力を活かす未来への安心です。

     三つ目は、中央官僚制度、中央集権制度の打破でございます。私自身、6年間知事をやってまいりました。霞が関で見えないことがたくさんある。無駄遣いも多いです。そして本当は、それぞれの地域ごとに持っている知恵を生かしたら、安く早く確実にできる政策が、残念ながら中央集権でできておりません。地域の力を生かす、このことで、日本全体の未来への安心を生かしていきます。そして、最後には防衛外交です。日本の誇りを生かした......。

    角谷:嘉田さん、すいません。お時間になりました。また別のところで追加をお願いします。

    ■日本共産党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:志位さん、お願いします。

    日本共産党・志位:「民主党にはだまされた。かといって、自民党に戻るわけにはいかない。日本の政治はどうしたらいいのか」。これは国民の多くの皆さんが感じられておられることではないでしょうか。民主党政権は「政治を変えて欲しい」という、国民の皆さんの政権交代に託した願いをことごとく裏切って、今では自民党とうり二つの政党になってしまっていると思います。なぜこうなったのか。多くの国民が「やめてくれ」と言った消費税増税、原発再稼働を強行した、その根っこには国民そっちのけ、財界が中心の政治の歪みがあります。

     沖縄が島ぐるみで反対しているオスプレイの配備を強行し、TPPに暴走している根っこには、アメリカ言いなりの政治の歪みがあります。政権は変わったけれども、アメリカ言いなりの、財界が中心という、古い自民党型の政治から抜け出すことができなかった。ここに失敗の原因があると思います。

     日本の政治を大きく見ますと、この古い自民党型の政治がいよいよ行き詰まって、外交でも内政でも、日本の直面する問題に答えを出せなくなった。具体策を示すことができなくなった。耐用年数が尽きてしまったというのが現状だと思います。いよいよこの古い自民党型政治を断ち切る改革に踏み出して、国民が主人公と言える新しい日本への改革に取り組むべき時がやってきた。それを担う政党は日本共産党だと考えております。

     私たちはこの間、経済提言、原発即時ゼロ提言、外交ビジョン、尖閣提言、震災復興提言、さまざまな分野で改革のビジョンを示し、その実行のために行動してまいりました。提案し行動する党、日本共産党を大きく伸ばしていただいて、明るい未来が見えてくる総選挙にしていきたいと思います。どうかよろしくお願い致します。

    角谷:はい、有難うございました。

    ■社会民主党による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:では、福島さん、お願いします。

    社会民主党・福島:社民党の福島瑞穂です。社民党は、生活再建、命を大切にする政治を実現致します。今度の選挙の争点は三つあると思います。格差是正か格差拡大か、そして、脱原発か原発推進か、憲法を生かしていくのか憲法改正か。この三つが本当に大きなテーマです。一番初めの格差について申し上げます。今、非正規雇用の人が若者と女性は、2人に1人が非正規雇用、1700万人以上が非正規雇用で、年収200万円以下の人が1100万人以上になっています。

     この日本の社会は富が偏在している。一部に資産はあるけれども、人々がその恩恵に与らない。14年間賃金は下がり続け、人々は生活に苦しんで、デフレ化に苦しんでいます。そのために雇用をまず社民党はやっていきます。正社員には長時間労働の規制、非正規の皆さんには均等待遇や正社員への道、そして、やっぱり最低賃金(時給)1000円以上。年収200万円以下のワーキングプアを本当になくしていくということをやっていきます。格差是正だからこそ、消費税増税には反対です。消費税増税は、生活の苦しい人に重くのしかかる。富裕層への増税は、なぜ民自公はカットしたんでしょうか。そして新自由主義に反対だからこそ、TPPに反対です。

     2つ目、脱原発です。社民党は3月11日の原発事故まで、国政の中で唯一の脱原発の政党でした。脱原発基本法案、国会に提出をしました。原発再稼働反対でも頑張ってまいります。最後に憲法の問題です。今度、憲法改正国会になると思います。国防軍、あるいは集団的自衛権の行使ということを許さない憲法を活かす社会こそ必要だと思っています。

    角谷:有難うございました。

    ■新党大地による「我が党が伝えたいこと」

    角谷:では、鈴木宗男さん、お願いします。

    新党大地・鈴木:新党大地は北海道の地域政党です。リージョナルパーティーです。今、新党花盛りでありますけれども、新党大地は立ち上げてからもう8年になりました。北海道では圧倒的な第3党でありますから、自信を持って「北海道が良くなれば、日本が良くなる。北海道の元気が日本の元気だ」と、こう訴えてまいります。

     まず第一に景気の回復と雇用の創出を掲げてまいります。今、北海道が一番、小泉政権以後、疲弊している。こう思っております。失業率が7.6%であります。ここ13年、この数字であります。これは極めてゆゆしき事態であります。私は北海道の元気のためには、ロシアとの強力な連携が必要だと思っております。昨年の3月11日以降、エネルギー問題が日本にとっては大きな課題となりました。今サハリンでは、天然ガスも油(石油)も掘られております。それをパイプラインで北海道に持ってきて、北海道に一大エネルギーの集積基地を造ります。そこで大きな雇用も創ってまいります。北海道は食料自給率が200%ですから、この利点も活かしながらやってまいります。

     さらに新党大地は消費増税反対であります。消費増税に賛成した自民党、民主党、公明党がいいのか、消費増税に反対した新党大地が国民の味方か、堂々と訴えてまいります。反TPPはもちろんであります。原発はゼロにしよう。これを強く訴えてまいります。有為な人材を揃えている新党大地、自信を持ってこの選挙戦ってまいりますので、よろしくお願いを致します。

    角谷:はい、有難うございました。各党から「我が党が伝えたいこと」という話を伺いました。

     では、当初のように最初に皆さんに提示したテーマ、こちらに行きます。「TPP(環太平洋パートナーシップ)への参加に賛成か、反対か」。各党から事前に頂いた答えは、このようになっています。

    (各党代表と賛成か反対かの意見が、ニコファーレの画面に表示される)

    角谷:こちらで色分けさせていただきました。賛成が赤、反対は青、そのほかは緑と色分けしているんですが、「これもちょっと説明が必要だよ」というのが各党いろいろとおありだと思います。というわけで、オープニングでも言った通り、運営コメントのリンク先で皆さんにはTPPに関する各党の考え、詳しく見ることができます。また、現在ニコニコ生放送を見ている方は、画面上のテロップでTPPに関する各党の考えは示してあります。そしてここから、より活発な議論をしていきたいというふうに思います。

     ここは順番ではなく、ドンドン皆さんとクロストークしていきたいと思います。その際のルールは最大1分間ということになっています。アンケートを基に賛成、反対というふうに分けていますけども、「そういうことじゃないだよ、こういうことなんだ」という解説もあるようでしたら、ご説明していただきたいと思います。

    ■民主党による「TPP」についての主張

    角谷:このテーマの皮切りとして、まず私から民主党の野田代表にですね、伺いたいと思います。「TPP、日中韓FTA(自由貿易協定)、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)、同時並行的に進め、政府が判断していく」ということですけども、TPP参加に反対する意見として、「農業、漁業、医療など、日本の産業の崩壊があるんではないか」という声もあります。この点もう少しわかるように説明していただければ、有難いと思います。1分間でお願いします。

    民主党・野田:日本はAPEC(アジア太平洋経済協力)の加盟国です。APECは21の国と地域が入っています。このAPECの共通目標は、アジア太平洋地域に自由貿易圏を作るという、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)を作るということなんです。

     アジア太平洋地域は間違いなくこれからの世界の成長エンジンになりますので、日本もその貿易、投資のルール作りに主体的に参加するべきだと私は思います。そのFTAAP実現の道筋が、1つは今11カ国が交渉参加しているTPP。それからこの間交渉開始を決めた日中韓FTA、さらにはASEAN(東南アジア諸国連合)も含んだRCEP。この3つの同時並行の動きがあります。我々は同時並行で進めていきたいと考えています。
     
     オバマ大統領とは、TPPについては交渉参加に向けての協議を加速するということで、合意を致しました。その際、国益を守り、守るべきは守る。それは農業、食の安全、国民皆保険です。こういうものを守りながら、最終的には協議を行った結果は政府が判断するということでございます。

    角谷:ということは、加速していくというふうに、そのほかではなく賛成というふうなかたちで考えてよろしいですか?

    民主党・野田:交渉に向けての協議は今やっています。その協議が大統領選挙などがあって、少し止まっておりました。改めてあちらも体制整備ができましたので、交渉に向けての協議を加速をするということで合意をしましたし、そうした課題を乗り越えることができるならば、それは交渉参加の道が開けると思います。

    角谷:わかりました。

    ■日本共産党・みんなの党による「TPP」についての主張

    角谷:では、皆さんそこに意見があれば。じゃあ、志位さんいきましょうか。

    日本共産党・志位:今、総理がですね、守るべきものは守るとおっしゃいました。しかし、TPPというのは、2国間のFTAなどと違って「守るべきものは守れない」という仕掛けになっている。これは例外なき関税ゼロというのが大原則です。そしてこの原則はですね、去年11月の9カ国の参加国の会議で、TPPの対応が決まって、その中でも確認されております。

     最近、メキシコやカナダがTPP(交渉)に参加をしておりますけども、その時にはこの原則を丸呑みするのが条件になっているんです。ですから、TPPに参加しましたら、例外なき関税撤廃です。農業は壊滅します。非関税障壁も撤廃され、医療、雇用、そして食の安全も危険にさらされます。「守るべきものは守る」ということは、TPPではありえないと、私達はこれは絶対に許してはならない。絶対反対です。食料主権、経済主権を守ることが大切だと考えております。

    角谷:渡辺さんいきましょう。

    みんなの党・渡辺:みんなの党はTPP交渉参加賛成であります。民主党も自民党も腰が引けたような言い方をしておりますが、特に自民党は安倍政権になったら、TPP交渉参加するに決まってるんですね、それをなぜまやかしを言うのか。聖域なき関税撤廃には反対というのは(当たり前で)、どこの国だって自分のところの例外項目を潜り込ませるのが交渉なのであってですね、ぜひ安倍さんには真正面からこの問題、発言をしてほしいなと思うんですね。

     我々は農村の雇用を確保するためにも、国を開かなければいけないと思います。やはり日本が(他国との交渉で)負け続けているわけですね。ですからFTA戦略で遅れをとった。これをTPPで挽回をすべきだと考えます。

    ■自民党・社会民主党による「TPP」についての主張

    角谷:では安倍さん。

    自民党・安倍:今のは、私に発言の機会を与えて頂いたようなもんなんですが、我々はですね、「聖域なき関税撤廃」を前提条件とする限り、参加には反対しております。経済交渉には経済交渉自体が良いか悪いかはありません。結果です。国益を守ることができたかどうか。得るものがあったかどうかなんですね。今年の初め、野田総理は「情報全て開示をします」と、おっしゃったけれども、なかなか情報が出てきていません。

     そしてもう1点は「聖域なき関税撤廃」。これを突破する外交力を持っているかどうかなんだろうと思います。そもそも民主党は菅さんがダボス会議で「開国をする」と言って、この交渉をスタートしてしまった。開国をしていなくても開国をしていると言ってのけるくらいの交渉力がなければいけない。しかし、日本は実際は開国をしています。関税率3.3%は最低水準ですね。その中で交渉力をもう一度、これは構築をしていく、取り戻してからもう一度見直しをしていくということが大切だろうと思います。

    社会民主党・福島:総理、総理は日本の国益を守るとおっしゃいましたけど、TPPで例外なき関税ゼロになって国益が守れるわけはありません。「瑞穂の国」(みずみずしい稲穂の国、日本国の美称)は壊れますよ。なぜなら外国から安い米や食料品が入ってくる。そしてもう一つ、ISD条項(投資家対国家の紛争解決の条項)で、外国の大企業が日本国を訴えて、日本のさまざまな障壁に損害賠償を請求されれば、多くの場合、日本は負けてしまう。ほとんど負けてしまうと思います。

     (民主党の)あの時の政権交代は、新自由主義からの脱却、小泉構造改革を転換するということだったじゃないですか。でも、民主党政権はだんだん新自由主義、その輸出大企業のために、生産者じゃなくて、農業者じゃなくて、それをやっているところが問題です。ISD条項で勝てるんですか?

    民主党・野田:(発言しても)いいですか?質問されてますけど。

    角谷:じゃあ福島さん、指されてから言うようにしてくださいね。

    社会民主党・福島:あ、ごめんなさい。

    角谷:で、これは野田さん、先に答えますか。

    民主党・野田:ご質問いただいている以上は、答えなきゃいけませんが、ISD条項っていうのは、今までも日本が行ってきたFTAやEPA(経済連携協定)に入っているんです。日本がISD条項認めたから、日本だけ一方的に不利になることはありません。協定を違反した場合には、日本の企業とか投資家が訴えてもいいんです。アメリカだって勝ったり負けたりしています。ISD条項ってのは相互主義ですから。それを日本だけマイナスと言うのは、これは私は暴論だと思います。

    ■新党日本・新党大地・公明党による「TPP」についての主張

    角谷:はい、じゃあ田中さん。

    新党日本・田中:はい、ISD条項を1年かけて、間違ってお勉強された首相に敬意を表しますが、TPPはフィリピンもインドネシアも、インドも、あるいは日本も台湾も、そしてネットの皆さんが大好きな中国も韓国も加盟しないんです。それでどうやってアジアの成長を取り込めるんですか?私は、TPPは日本の国民の生活と仕事を奪うものだと思います。私は自由主義経済論者です。自由経済論者の同じく野口悠紀雄さんや、中谷巌さんや、浜矩子や、あるいは、榊原英資さんが危惧をしているということは、これは日本の伝統の国民皆保険が崩壊するだけでなく、日本のモノづくり産業が、中国の包囲網でなく、中国がEUと関税率を下げれば、日本の車はドイツの車に中国市場で負けてしまうということです。日本のモノづくり産業を壊滅させる、日本を壊す国のTPPだと私は考えております。

    角谷:鈴木さんいきましょうか。

    新党大地・鈴木:私ですか?総理、日本はTPPに入って、何のメリットがあるんでしょうか。先程、総理ですね、中国、韓国とはFTAやると言いました。じゃあアメリカとFTAでいんじゃないですか?韓国もアメリカとFTAやっても、サムスンでもヒュンダイでも、ちゃんと技術で勝って売れてますよ。私は日本の匠の技、技術力を結集すれば、応用技術世界一の力をもってすれば、FTAで十分やっていけますよ。同時にTPP加盟国で、アメリカとニュージーランドだけですよ、EPAの交渉を日本としてないのは。他は全部終わってますよ。なぜFTAやEPAで十分なのに、多国間協定に入るんですか。多国間協定に入ったら、一国のワガママは許されないんです。これが今までの外交交渉です。農産物の自由化等で私は初めて交渉に参加したこともありますけどもね、日本の声だけは通らないんです。これは覚えておいてください。

    民主党・野田:また質問(がありましたけど)、大丈夫ですか?

    角谷:これは山口さんに答えてもらいましょう。

    公明党・山口:今、TPPに参加を決定するのは拙速だと思います。交渉力なき参加は危険であり、国民の理解なき参加は無理だと、このように思います。総理自身が昨年の12月に、「情報を提供し、国民的議論をし、国益が何かを求めると、こういう議論が大事だ」とおっしゃいました。しかし、情報の提供も十分でなく、国民的議論にもなっておらず、そして国益が何かについては、政府の中でさえ、経産省と農水省と内閣府の数字がバラバラと、政府自身が国益が何かを確定できていない状況です。こういう中で私はTPPが、貿易や農業のみならず、医療や保険や食品の安全といった国民生活に深く関わる包括的な経済連携協定の要素があるというところから、もっと国会に特別委員会をつくって、情報提供をし、国民的議論をして、国益が何か、これをしっかり確定する。これが大事だと思っています。

    角谷:野田さん、もうちょっと待てますか?

    野田:いいですよ。

    ■国民新党・日本未来の党による「TPP」についての主張

    角谷:じゃあ自見さんいきますか。

    国民新党・自見:私はこの問題ね、「日本よもう少し自信を持て」と、言いたいんですよ。たとえば郵政民営化。これはもうご存じのような郵便、貯金、それから保険がありましてね。保険の分野があるんですよ。(これに対して)非常に強い懸念が、実際アメリカから表されましたよ。しかしね、私は直接、アメリカの財務省の次官のブレイナードと1時間以上サシの話をして、あくまでこれはちゃんと、日本は戦後一番、自由主義貿易、自由主義世界で利益を得たのは日本ですから。「WTO(世界貿易機関)の精神は、三重(さんじゅう)に法律できちっとチェックかかってます」と、強く申し上げましたよ。

     確かにアメリカは懸念を今でも持ってますよ。その分野の一番強い企業がアメリカですから、第三分野の保険の分野はね。だけどこれをきちっとどうするか。95%の国会議員は賛成してくれて、郵政民営化だってできたじゃないですか。私はね、そういった意味で何か一方的に開いてなくて、日本が自信を持ってやるべきだと、そう思いますよ。

    角谷:嘉田さんが言っていただいて、そのあと総理に言っていただきましょう。

    日本未来の党・嘉田:日本未来の党は、現状におけるTPP参加は反対でございます。ひとつは情報がまだ不十分であるということ、国民的議論が十分なされていないということです。もちろん、自由貿易、FTA、EPAによる、それぞれの製造物、あるいは農産物の行ったり来たりによって、私たちの暮らしは豊かになる面があります。しかし、今皆さんからのご意見がございますように、TPPは単なる自由貿易協定ではありません。既にご指摘のように、食料の安全基準、あるいは医療、保険など、すべての分野における生活の仕組みを押し付けられる、という協定でございます。そういうところにおいて、自分たちの未来への安心を埋め込むためにも、今ここでTPP交渉に参加するのに、わたくしたちは反対という立場をとらせていただきます。

    ■民主党による「TPP」についての主張

    角谷:では野田さんお願いします。

    民主党・野田:まず大地の鈴木代表にお答えしなければいけないんですけれども。日米でFTA結べばいいんじゃないかというご提起です。ただ、アメリカはこの間の韓国で最後であって、2国間のFTAはもう最後でやらないんですね。という意味からも、TPPというのは、アメリカを巻き込んだ交渉をするには、これはやっぱり唯一のチャンネルだと思うんです。TPPは閉ざされているわけじゃありません。中国や韓国だってもちろん、ASEANだって入れるわけですから。それがFTAAPのひとつの道筋だということです。

     もちろんそのときには、国益を損ねるような判断をしてはいけないことは、我々も十分承知しておりますが、枠組みとしてはそうであるということは、ご理解いただきたいと思いますし、少なくとも日本は、GDPの中で貿易の占める割合が10数%も落ちてるんです。貿易立国、投資立国だった国が、中国や韓国に比べて非常に見劣りしています。だとすると、チャンスがあるかどうか、成長を取り込もうとする、そういう意欲を持って協議をするという姿勢は、是非これはご理解をいただかなければならないと思いますし、よく分からない議論は「交渉力がないからダメだ」とか「拙速だ」とかってお話があります。じゃあ持ったら進めるんですか。アクセルを踏むのかブレーキを踏むのか、ちょっとよく分からない議論が多いですね。

    角谷:はい、分かりました。では...

    新党大地・鈴木:メリットはどこにあります。TPPに入ったらメリットは何がありますか?

    民主党・野田:輸入が増えるかもしれません。輸出も増えます。貿易が拡大するということと、知財であるとか、投資の問題の環境整備が相当進むんじゃないでしょうか。

    新党大地・鈴木:裏付けのない話じゃないですか?

    民主党・野田:いやこれは交渉ですから。

    新党大地・鈴木:いや、ですから、そういう夢みたいな話はしないほうがいいですよ。

    民主党・野田:夢ではありません。現実ですよそれは。

    新党大地・鈴木:ではなんで、2年前にこれを言ったんですか!

    角谷:この先はまあ、また今後の議論にしてください。時間もあります。で、今ね、この議論を聞いていて、ユーザーがどんな感じで見てるかっていうのをちょっと見てみましょう。こんなふうに流れてますけれども......(コメントが会場の画面に流れる)。「ルールを守れ」っていう声もありますね(笑)。こんなふうに今は、みんな見ているというふうになります。これをまたいちいち拾っていると大変なことになりますので、これはこのへんで、次のテーマに行かせていただきたいというふうに思います。

     次のテーマ、行きます。「消費増税」です。消費増税も各党に既にアンケートをとっています。事前にいただいたものを見て行きたいと思います。さあ、どんなふうな答えになっているでしょうか。(各党首の後ろに表示される)こんなふうになっています。凍結というものもあるようです。先程言ったように、運営コメントのリンク先で各党の考えを詳しく見ることができます。そちらを見ながらこの議論に参加していただければと思います。

    ■日本共産党・日本未来の党による「消費増税」についての主張

    角谷:さて消費税の議論はですね、志位さんから行きましょうか。志位さん、口火を切ってみてください。

    日本共産党・志位:はい。今のデフレ不況はですね、国民の所得が減り、消費が冷え込み、内需が落ち込む。そしてまた所得が減るという悪循環に陥っております。こんな大不況の時に、大増税を被せたらどうなるか。国民に13.5兆円もの負担増を強いる。これは結局、所得をそれだけ奪うということですから、これは日本経済の底がどーんと抜けてしまうことになります。そして、経済が悪くなったら、税収も入ってこなくなります。1997年に、消費税を5%に引き上げた時に、当時、若干上向きだった景気が一気に不景気になった。その引き金を引きまして、国と地方の税収は、結局90兆から76兆にどーんと減ってしまいました。ですから、増税は、暮らしも経済も財政も壊すもので、これは中止すべきだと。私達は、消費税に頼らない別の道があるということを具体的に提案しておりますが、そういう方向を本当に探求すべきだと思います。

    角谷:はい。こういった論がありまして、3党合意をしている3党は、実施というふうなことになっています。もう少し反対の声を聞こうと思いますけど、いかがですか。嘉田さん行きましょうか。

    日本未来の党・嘉田:日本未来の党は、現状における消費税増税には、凍結でございます。まず、不況下における増税により、より経済が悪化するということがございます。今やるべきことは歳出を徹底的に削減をし、無駄をなくすことでございます。私は地方自治をお預かりして、よく分かるんですが、霞が関で決めた予算というのは、本当にいろいろな無駄が含まれております。たとえば水害対策で「400億円のダムをつくれ」。これをたとえば滋賀県でしたらば、10分の1で、40億円で同じ水準の水害対策をしました。ですから、無駄を省く。合わせて「稼ぐ力をつける」。地域の中で、女性、若者。特に子育て中の女性、今、340万人が仕事を欲しがっております。この方たちが、望み通りに仕事についたら、7兆円の内需が拡大できる。女性と若者の稼ぐ力をつけることによって、内需を拡大し、元気な経済を内側から作ることが重要だと思っております。

    ■新党日本・社会民主党による「消費増税」についての主張

    角谷:はい、田中さん行きましょう。

    新党日本・田中:古今東西、増税で景気浮揚した国家はどこにもありません。イギリスは、消費税に当たる付加価値税を昨年1月に2.5%上げました。2ヶ月で、買い控えのために消費税収が減りました。そして1年経った今は、所得税も法人税も減少して、全体の税収がマイナスです。私は野田さんにお聞きしたいと思いますが、財務大臣のときに、日本の株式会社、あるいは連結決算を導入している超大企業が何%税金を払ってらっしゃいますか、法人税をと、いう質問に対して、わずか3割であるとお答えになりました。これは公正な税制ではありません。利益に対して課税しているからです。ですから、わたくしは、広く薄く、各企業が活動量に対して納税をする外形標準課税を入れれば、今の法人税の3分の1になっても、すべての企業が払えば、3かける3で9、10%法人税収が上がる形になります。なぜこのような不公平を、一票の格差を是正するとおっしゃるあなたが放置してらっしゃるのか。ぜひ後ほどお聞かせいただきたいと思います。

    角谷:では福島さん行きましょう。

    社会民主党・福島:この不況下で、このデフレ下で、これだけ格差が拡大している中での消費税増税はおかしいです。それから、民自公が、今回、消費税を増税するにあたって、富裕層への増税を全部カットしてしまった。これは問題です。一番ピーク時で、法人税と、それから所得税の累進課税。所得税の部分で、18兆円、これは減税に今なっている。その差額があるんですね。どうして、法人税は下げ続け、そして所得税の最高税率は下げ続け、今回、証券税制、相続税、所得税の最高税率を上げることなど、全部をやめてしまったのでしょうか。やはりこれは、富裕層へ配慮していて、それから広く薄くとって、生活が困ると思います。ヨーロッパは所得税が高いと言われるけれども、イギリスでもスウェーデンでも、消費税が高くても、軽減税率があり、食料品やそういうものは、税率ゼロか軽減税率がある。10%に消費税率がなったら、35%、国税に占める消費税の割合、ダントツになります。おかしいです。この不公平は我慢ならない。

    角谷:はい、有難うございます。

    ■自民党・民主党・公明党による「消費増税」についての主張

    角谷:じゃあ、実施の3党から少し行きますか。じゃあ安倍さん、行きましょうか。

    自民党・安倍:先ほど志位さんが言わたんですが、1997年の事例はですね、我々も参考にしています。ですから、経済の状況が悪い状況、いわばデフレがどんどん進行していくという中においては、我々は消費税は上げません。しかし、毎年1兆円、年金・医療・介護、そして子育ての給付が増えています。それに対応していくという責任感を私達は持たなければいけない。既に900兆円近い借金があります。この金利の問題もあります。世界の信任を得ながら財政再建を目指していく。ただ、これは税金を上げるだけではなくてですね、先程田中さんがおっしゃったように、やっぱり経済を成長をさせていく。デフレから脱却しなければ、残念ながら税収は増えて行きませんから。我々はデフレ脱却について、今までのレベルではない、新しい、日銀の伝統的な方法でない新たな次元のデフレ脱却政策を進めて行きたいと考えているんです。そしてもちろん、無駄遣いをなくしていく。経済成長、そして無駄遣いをなくす、これが大切だと思います。

    角谷:じゃあ野田さん行きますか?

    民主党・野田:はい。どなたでも人生のどこかで社会保障のサービスを受けざるを得ません。年金、医療、介護、子育て。それはタダではありません。給付があるということは負担があるんです。今までは、現役世代を中心に過重な負担がありました。でも、支える側が少なくなっている時に、これは持続可能性がありません。今、現役世代ではもう任せきれないから、将来世代のポケットに手を突っ込んで、社会保障をまかなっているんです。これも持続可能性がありません。

     だとすると、どなたもどこかで社会保障の出番を待つならば、みんなで等しく分かち合おうというのが、これが消費税なんです。その安定財源を確保することによって、将来の年金、社会保障、まさにこれを安心なものにし、子育てを応援しようということです。これは負担だけではなくて、給付があるんです。社会保障っていうのは、再分配機能があるんです。その、まさに給付の面も考えていただきたいと思います。また、所得税や資産課税、金融税制のお話がありました。これは格差是正の観点で、当然のことながら見直していくべきだと思っておりますし、そうしなければいけないと思いますし、低所得者対策もきちんとやっていくことが必要だと考えております。

    角谷:山口さん行きましょう。

    公明党・山口:一体改革では、社会保障の機能強化をするために、税制全体の改革が必要だということで、所得税や相続税についても再分配機能を高める、累進度を高めると、こういう改正をやることになっております。中核は消費税でありますけれども、この消費税については、制度設計にあたって低所得者対策、中でも、我々は軽減税率を採用すべきだと、8%段階から取り入れるべきだと、こう考えております。軽減税率はヨーロッパで長い経験を有しております。生活必需品、食料品など、あるいはメディア、知的媒体など、こういった物に軽減税率を適用しております。そして、国民の皆さんにもアンケートを取ったところ、600万人を超える方々から賛同の書面を既にいただきました。国民のみなさんから理解を得られやすい、そういう軽減税率が最もふさわしいと思います。景気対策をしっかりやって、この消費税の制度設計を完成させるべきだと考えます。

    ■みんなの党・新党大地・国民新党による「消費増税」についての主張

    角谷:渡辺さん行きましょう。

    みんなの党・渡辺:消費税が社会保障の財源であるという大前提が間違ってるんですね。社会保障は、所得の再分配というのであれば、これは所得税の体系の中でやればいいだけのことです。消費税というのは、所得のない人も、小学生も払う税金なのであって、こういう税は全額、地方の財源にするのが相応しいのであります。我々はまず「税と保険料の一体改革」を提案します。歳入庁を作れば、これは、保険料の取りっぱぐれが、およそ10兆円ぐらい回収できるようになります。なぜこれをやらないのか。また、保険料でも、医療保険料のように、官民格差があるものがあります。こういうものを、料率を一律にしてしまえば、2兆円からの増収になります。医療保険料の上限を撤廃すれば、またこれも不公平是正になります。

    角谷:鈴木さん行きましょう。

    新党大地・鈴木:総理、3年3カ月前の政権交代選挙で、ときの鳩山代表は「4年間は消費増税の議論はしない」と、明確に言いました。それがどうして、1年後、政権取ってですよ、間違って菅首相になったら、消費増税なんですか!TPPなんですか!民主主義というのは、手続きが大事なんです。その次に大事なのが中身なんです。手続きも取ってない、中身も取ってないのは、民主主義に反するんです。同時に、消費増税で国民に新たな負担を強いるならば、まずは国会議員の定数削減です。衆議院は100人!参議院は115人ぐらい切る!国家公務員、民主党は2割削減を言いました。2割削減をすれば、1兆8000億円の財源がでるんですよ。こういった、まずは国会議員や国家公務員が身を切る、血を流す!これをやってから初めて、私は、消費増税の議論だと思っているんです。原点に返ってください。

    角谷:志位さん先にしましょう。

    日本共産党・志位:私ですね、先ほどの総理の発言を聞いて「社会保障の財源だから仕方がないのだ」という話だったんですけど、なぜ不公平税制を正そうとされないのでしょうか。今ですね、所得税というのは、所得が1億円を超えますと、逆に税の負担率が下がると。富裕層に対する、減税のバラマキをやってきた結果です。それから、大企業の法人税の実行負担と、中小企業の実行負担は、大企業が19%に対して、中小企業は26%ですよ、国税で見て。これは大企業優遇税制をずっと続けてきた結果です。まず、この不公平税制を正してですね、やはり大企業、富裕層、応分の負担を求めることがまず先ではないでしょうか。その上でですね、私達は社会保障を抜本的に良くしていくためにはですね、所得税の累進を強化する。この累進課税の強化によって新たな財源を作ればいい。なぜ消費税でなければいけないのか。なぜ弱いものいじめの税金に固執するんでしょうか。

    角谷:野田さん、行きましょうか。

    民主党・野田:今の志位さんのお話ですけども、先程申し上げた通り、税制の抜本改革をやらなければいけないんです。消費税の引き上げを行って、国民の皆様にご負担をお願いする分は、これは全額、社会保障にあてる。その説明をさっき申し上げましたけども。一方で、所得税であるとか相続税などの資産課税、これについては格差是正の観点からの見直しが必要だと思っていますし。いつも共産党からご指摘をいただく証券優遇税制についても、平成27年1月をもって廃止をするということでございますので、こういう抜本改革の中の一つであるということであります。

     それから鈴木代表からお話がございましたように、マニフェストには確かに書いてありませんでした。しかし、ヨーロッパの金融危機等を踏まえて、財政と経済の両立を図らなければいけない時に、「待ったなし」の状況に来ていると思い、判断を致しました。そのための党内手続きは、丁寧にやってきたつもりでございますので、別に私が暴走して決めているわけではございません。そして今回はこういう形で、まさに国民の皆様に信を問うという選択をさせていただいた次第であります。

    新党大地・鈴木:はい、はい!

    角谷:ごめんなさい、鈴木さん、ちょっと待って。

    新党大地・鈴木:今の話でね、ちょっと一つだけ。総理、鳩山首相のころ、鳩山首相はこう言いました。「菅直人財務大臣が海外に行く度に、『増税の話をさせてくれ。増税を言っていいか』と言ってきたけど、『俺は4年間やらないと言ったから、駄目だと言ってきたんだ』」と。鳩山さんが現役総理の時ですね、こう言ってましたよ。今の総理の話と齟齬(そご)がありますよ。

    社会民主党・福島:それから、3党合意も、消費税増税しないってことでしたよね......。

    角谷:ちょっと待ってください。自由に討議するわけではありませんから。順番に。田中さん、お願いします。これが最後になります。

    新党日本・田中:野田さんは、私のご質問にまだお答えになっておられません。日本は株式会社の7割が法人税、法人事業税を1円も払っていない。経団連に代表される連結決算を行っている超大企業の66%が、法人税も法人事業税も1円も払っていない。なぜか。累積赤字の会社を、資本金があるので買うと、一旦赤字になると。その翌年に黒字になっても、最大7年間、法人税も法人事業税も1円も払っていないわけです。そして「財政規律を守るために消費税を上げる」と、おっしゃった。しかし、今国会において、民主党は財政規律を破る赤字国債、特例国債を国会の審議なしで、3年間、青天井で出せるということを決められた。これはまさに、戦前戦中に軍部の予算を、国会も政府も審議をすることができずに、戦時国債を発行してきたことと同じです。一票の格差、そして財政規律を守ると言うのならば、なぜ法人税を先程言ったように、外形標準課税にして3分の1にしないのですか?

    角谷:有難うございます。では自見さん、これが最後になります。お願いします。

    国民新党・自見:誰も消費税なんか「上げろ」とは言いたくないですよ。15年前の1997年、3%を5%に上げた時も、私は橋本(龍太郎)内閣の郵政大臣でした。消費税は景気が悪い時に上げると、バーっと北海道拓殖銀行と山一證券が崩壊しましたからね。いかに、消費税というものが恐ろしいことか分かっていますけども。私はなぜ賛成したかと言いますとね、私は本職が医者なんですよ。やっぱし、高齢化社会に向かって、医療、福祉、年金、介護と、お金がいるんですよ。やっぱ安定したね、社会保障のためには、安定した財源はやむを得ない。いるんですよ。私は6月まで金融大臣でしたが、今、総理も言われましたように、非常に国際投機筋がね、「日本は多分、消費税、財政規律をする能力も意志もないだろう」ということがございましてね。だから、安倍さんが言ったように、私は景気がやっぱ良くないとね。1%、3%強化ありますよね。あれをきちっと守ることが私は必要だと思いますけども。「やむを得ない」と私は思っております。

    角谷:はい、有難うございました。今ですね、ネットでこの討論会を見ている方、116万人を数えているそうです。どんな声があるのか、少し画面を見てみます。(大画面に流れるコメントが映し出される)ま、こんな感じで流れていますね。116万人の方が今見ているということです。大変注目が高いということが分かりました。

     さて、次のテーマに行きたいと思います。次のテーマはこちらです。「原発」です。震災後、最初の衆議院選挙、総選挙ということになりました。これについて、それぞれの党はこういう考え方を掲げています。見てみます。(各党首の後ろに、原発に対する考えが映し出される)これはいろいろな議論があると思いますから、少し多岐に渡ってしまうと思いますけれども、1分以内で、それぞれ皆さんまとめていっていただきたいと思います。

    ■日本未来の党による「原発」についての主張

    角谷:まずは嘉田さんから問題提起をしていただきましょうか。

    日本未来の党・嘉田:はい。「原子力発電所を卒業しよう」と訴えております。ドイツは10年後にゼロを目指しております。日本未来の党も、原子力発電所から卒業するためのカリキュラムを準備して、10年後を目指して卒業してまいります。まず第一に、代替エネルギーの開発でございます。再生可能エネルギー、あるいはエネルギー効率を上げるということです。第二に、エネルギー総量全体を下げるということです。これは特に、ここ20年程で家庭のエネルギー需要量が2倍になっております。2倍になったからといって、私たちは2倍幸せになったわけではありません。これを節約するというところが二つ目です。三点目には、「でも、価格が上がるじゃないか」ということでございます。これは短期的には、それぞれ原発の処理をするための価格闘争、価格を上げないの仕組みというのは一方では大事だと思います。あと3点......。

    角谷:また後ですいません。ここは一旦引き取ります。

    ■自民党・公明党による「原発」についての主張

    角谷:さて続いてどうでしょうか。じゃあ、安倍さんいきましょう。

    自民党・安倍:この問題はですね、「◯か×か」ということでもないし、言葉遊びでもないんですね。どの党が真面目に、この分野、エネルギーについて、原発について考えているかということで、評価していただきたいと思います。今、足元の電力需要にどう応えていくか。そして中長期的にですね、どのように原発依存度を低減させていくか。その具体性をよく見ていただきたいと思います。「たかが電気」と言う人がいますが、電力があって、我々は経済を成長させ、その果実によって、大切な年金や医療や介護や子育て、社会保障費をまかなっているわけでありますし。雇用があるのも、エネルギーがあってこそ初めて雇用を生み出すことができます。その観点から、自由民主党は真面目に、地に足のついた政策を発表しています。1分以内ではとても説明できませんから、どうか我々の国民との約束を見ていただきたいと思います。

    角谷:はい、山口さん。

    公明党・山口:未曽有の事故を経験して、「原発に依存しない社会を目指す」というふうに考えます。新規の原発を作ることについて、国民の皆さんの理解は得られません。いずれ、原発はゼロにならざるを得ません。そういう中で、我々の世代が責任をもって、やるべきことが2つあります。一つは再生可能エネルギー、そして省エネルギーの開発、普及を図ることです。また、火力発電の効率的な活用を進めることであります。こうして、代替エネルギーを確保すると。技術開発をして、それで新たな国際競争力を生み出すと。この点に力を入れることが重要です。

     もう一つは、事故を教訓にして新しい厳格な安全基準を原子力規制委員会で確立すると。そして、それに合っているかどうかを、既存の原発を丁寧にチェックすると。それをクリアできるかどうか、国民の皆さんの理解を得て、再稼働の是非を判断していくと。この2つの指針が必要だと思います。

    角谷:はい、有難うございます。

    ■みんなの党・社会民主党による「原発」についての主張

    角谷:じゃあ、少しここから(原発)廃止の人たちの話を聞きます。渡辺さん、いきましょうか。

    みんなの党・渡辺:はい。みんなの党は、2020年代に原発をゼロに致します。経済成長と両立する脱原発を提案しているのが、みんなの党であります。まず、徹底した電力自由化を行います。新規参入を認めます。生半可な自由化では駄目です。送配電分離と言っても、会計上の分離とか言っているようでは、これは駄目なんですね。まさに、規制緩和によって、競争相手を増やす。これによって、電力料金は上がるどころか、いずれ下がってまいります。そして2020年には完全自由化。そうすると、原発電源がいかに馬鹿高いことかが分かり、消費者が電源を選ばなくなるし、電力会社は原発を諦めるということになります。我々は政治意志として、原発をゼロに致します。

    社会民主党・福島:(挙手して)はい。

    角谷:福島さん。

    社会民主党・福島:福島原発事故があって、いまだもって16万人の人が避難をしなければならない。安倍さんは、先程、「言葉遊びじゃなくて、考えなくちゃいけない」とおっしゃったけれども、40年間、政官業癒着で原発推進してきた責任はどう考えるのか。そして、野田総理にお聞きしたい。「2030年代原発ゼロを目指す」とおっしゃたけれども、だとしたら、なぜ大間、島根3号、そして東通(ひがしどおり)(の原発を建設を進めるのか)。大間、島根にも全部行きました。大間はまだ4割も作っていないんです。これから建築して作ると。まだ核分裂していないんですよ。「2030年代原発ゼロ」ということであれば、大間原発をゴーサイン、建設するのはおかしいじゃないですか。2030年代原発ゼロにする気があるのかと。大飯原発は活断層の調査している。動かしながら調査しているんですよ。これは活断層の疑いが強いと言っている。やめるべきじゃないですか。今、決断すべきことがたくさんある。なぜ、やらないんですか?

    自民党・安倍:今聞かれましたので。

    角谷:安倍さんからいきましょうか。

    自民党・安倍:福島の過酷事故。我々、自由民主党もですね、安全神話の中にあったということは深刻に反省をしています。しかし、原子力政策を推進してきた結果、廉価で安定的な電力を得て、我々はこの経済成長を勝ち得てきました。その果実によって、今の社会保障制度の基盤になるものを作ってきました。その上に立ってですね、今、我々は「なぜあの事故は起こったのか」、もっと徹底的に調査をするべきだと思っています。あの中において、政府は適切に対応したかどうかということも含めてですね。そして、その上に立って、原子力規制委員会において、科学に基づいて、判断をして、そして3年以内に動かすかどうか、全て決めていきます。そして集中的にですね、代替エネルギーに投資をしていきながら、10年間でエネルギーのベストミックスを考えて行きたい、確定して行きたいと。このように考えています。

    ■日本共産党・新党日本・新党大地による「原発」についての主張

    角谷:志位さん。

    日本共産党・志位:日本共産党は、即時原発ゼロ。これを実現しながら、緊急の措置として、火力で繋ぎながら、再生可能エネルギーの爆発的な普及に取り組みたいと考えております。これが一番、責任ある提案だと考えております。この間、原子力規制委員会が極めて衝撃的な試算を発表しました。このまま再稼働を進めたら10年以内に、福島の原発事故と同じような大量の放射性廃棄物を放出する大事故が起こるという試算であります。こういう大事故が起こったら、いったい誰が責任をとるのか。それから、再稼働と言いますけれども、大飯原発の直下にも活断層が否定できないことが、原子力規制委員会も明らかにしてまいりました。この再稼働をやって事故が起こったら、誰が責任をとるのか。私は「原発はただちになくす」という政治決断をやると。それをやってこそ、再生可能エネルギーへの本腰を入れた普及も進むというふうに考えます。

    角谷:田中さん。

    新党日本・田中:再稼働しなければ、即時脱原発です。3.11前から、新進気鋭の私の友人の保守評論家の竹田恒泰さんが言っているように、電事連の資料で、火力と水力だけで毎年電力はまかなえる消費量なわけです。そして、廃炉こそ新しい公共事業です。脱原発ではなくて、縮原発、卒原発。これではまるで、訓詁学の御用学者がワーディングに学会発表でこだわっているようなものだと私は思っております。そして、先程来、私のご質問にお答えいただけてません。「野田首相は、国民の間で盛り上がる反原発の気運を一蹴し、『原発なしで日本国家が立ち行くはずもなく、原発の速やかな段階廃止の検討など不可能』と述べた」。これは昨年9月22日の首相就任直後の最初のウォール・ストリート・ジャーナルに載った首相のインタビューの言葉です。すなわち野田さんは所信を忘れて、「2030年代には廃止にする」とおっしゃっているのでしょうか。しかし、大飯は再稼働し、大間も動かす、この矛盾をお答えください。

    角谷:鈴木さん。

    新党大地・鈴木:新党大地は、原発ゼロです。今年の夏、国民の皆さん方の協力も得てですね、心配された電力需給もうまくクリアできました。これをですね、この冬も続けていくべきだと思います。合わせて、自然再生可能エネルギーといいますけれども、これは研究も、あるいは時間もかかると思います。私は、原発ゼロの裏付けのエネルギーとして、天然ガスを主張しております。天然ガスといえば、サハリンです。サハリンからパイプラインを引いて、稚内に持ってきて、北海道の苫小牧には1万ヘクタールの土地が空いておりますから、そこで一大エネルギーの備蓄基地を作ればいいんです。そして、全国に供給すれば、原発に変わる十分なエネルギーは、担保できるんです。そういった意味で、新党大地はロシアとの共同経済活動を進めてですね、しっかりした天然ガスだとか、油の担保をして参りたい、こう考えてます。

    ■民主党による「原発」についての主張

    角谷:じゃあ、野田さん行きましょう。

    民主党・野田:はい。あの、昨年の福島における原発事故を受けまして、私は国民の皆様の声、というか国民の覚悟は、「原発に依存しない社会を作ってほしい」「将来はゼロにしてほしい」。これが国民の覚悟だと私は受け止めております。従いまして、2030年代に原発稼働ゼロを目指す、そのためにあらゆる政策・資源を総動員をするということを、方針として閣議決定を致しました。新設・増設は認めない。そして、40年のまさに運転制限制を厳格適用する。安全基準は規制委員会がしっかり作った上で、安全性が認められたものだけ再稼働を行う。それについては、重要電源として位置づける。こういう考え方のもとで、着実に脱原発に向かって行きたいと考えています。去年のウォール・ストリート・ジャーナルでしたっけ、あのインタビューというのは、「すぐには無理だ」という意味を、申し上げております。やはり、震災前までに、30%近く原発依存しておいて、すぐにゼロとか10年とか言うのは、私は困難だと思っています。

    新党日本・田中:「原発なしでは日本国家が立ち行かなくない」と明記されております。

    社会民主党・福島:はい、総理、答えてらっしゃらないと思うのは、大間などは4割出来てないんですよ。現場にも行きましたが。でも新増設というか、大間、それから島根3号、東通について、ゴーサインを出したわけでしょ。でも、2020年にできたとして、2030年に原発ゼロだったら10年も動かさないんですか。支離滅裂ですよ。それならもう設置許可を、かつてやったとしても作らない、上関原発もやめる、活断層があるところは廃炉。その決断をしてくださいよ。矛盾してると思われませんか?

    角谷:じゃ、総理答えてください、はい。

    民主党・野田:工事許可を与えたり、設置許可を既に政府がしたものについては、これは動かしていきます。

    社会民主党・福島:10年しか動かさないじゃないですか。

    民主党・野田:ただし、新規に稼働させるかどうかについては、安全性の基準、チェックが必要ですから、それは規制委員会の判断があります。一方で、だから2030年代というのは基本的には、ぶれずにゼロを目指すんですけれども、その辺は柔軟に核燃料サイクルなどの問題も含めて、見直しをしながら、着実に前に進めていくのが、我々の基本的な考え方です。

    社会民主党・福島:でも、建築ゴーサインして、できてから「ノー」と言うんですか。

    民主党・野田:いわゆる活断層のお話でございました。これは、あの、大飯原発のところ、調査しております。その調査について、規制委員会はこれ、かなり厳格に調査をされていますので、その調査結果は当然踏まえた対応をして行きたいと思います。

    角谷:はい、こういうふうに、この問題については、まだまだ、もうきりがないくらいやらなきゃいけないことがあると思いますけれども、でも、それが今回、震災後初の衆議院選挙なんだという重みは、各党感じていただきたい、というふうに思います。ちょっとコメントを見てみましょう。(会場の画面にコメントが流れる)

     この問題はもう色々な考え方、それから震災を受けた方々の思い、いろいろなものがあるんだと思います。ですから、それをそれぞれの党が受け止めてもらいたい、ということは間違いないんだと思います。ただ、この問題も政策の部分と、それから検証の部分と、今も議論の中に出ました、こういった話がきちんと進んでいただけることが、もうひとつ大事なことなのかなあ、というのがこの議論の中で感じたものであります。

    ■エンディング(各党党首によるネット党首討論会まとめ)その1

    角谷:ネット党首討論会、そろそろ時間が迫ってまいりました。短い時間でしたので、もちろん言い足りなかったことがあるのも十分承知しております。最後にですね、それぞれ党首の皆さん、1分ずつですけれども、一言ご自身のお考え、党の考え、まとめるような形でいただければと。また、ここに出ていただいた感想も、いただければと思います。それでは、鈴木さんの方から順番に行きます。お願いします。

    新党大地・鈴木:ネットユーザーの皆さん、今日の党首討論をお聞きになって、どうだったでしょうか。私は今年、76回、全国を講演して歩きました。よく言われたのが、「民主党にはがっかり」「自民党にはこりごり」という言葉であります。私は、新党大地の代表として「政治は弱い人のためにある」「政治は恵まれない人のためにある」ということを今日、改めて痛感致しました。合わせて皆さん、新自由主義、勝ち組・負け組、弱肉強食の小泉政権以降の自民党政治、それを引き継いだ民主党政治。自民党と民主党に政権を渡しては、若者の皆さん、就職はできません。働く機会は少なくなります。流れを変えましょう。一緒になって、新しい、元気の出るニッポンを作っていこうではありませんか。新党大地を、よろしくお願いします。

    角谷:じゃ、福島さん、お願いします。

    社会民主党・福島:ネットユーザーの皆さん、見てくださって、どうも有難うございます。福島原発事故を経て、初めて行われる衆議院選挙、なんとしても脱原発の声を、脱原発を国政で、なんとしても実現したいと思っております。社民党は、元祖「格差是正」、札幌ラーメンじゃありませんが、元祖「脱原発」、元祖「護憲」の政党です。今政治の対立軸は、まさに格差是正か格差拡大か、そして脱原発か原発推進か、そして憲法を生かすか、憲法改正かにあります。原発推進、しばらくは結論を出さないというのは、原発推進ですよ。いつ事故があるか分からない、再稼働反対、新増設ももう新たにはしない。そういう決断をしている社民党を、どうか応援をしてください。いのちが大事、だから脱原発。いのちが大事、だから雇用が大事。いのちが大事、だから格差是正、消費税反対、TPP反対。いのちが大事、だから憲法九条、戦争をしないと定めた憲法を変えさせません。

    角谷:はい、有難うございました。志位さん、お願いします。

    日本共産党・志位:ネットユーザーの皆さん、今日議論されなかった問題で、一つ大きな問題があります。それは、憲法の問題です。今、集団的自衛権を行使できるようにせよという声が、随分と色々とあちこちで起こっておりますが、私は大変危険だと思っております。集団的自衛権というのは、日本がどの国からも攻撃されていないのに、アメリカが海外で戦争を始めたら、一緒になって戦争ができるような国にしよう、海外で戦争ができる国づくりをしようというのが、その狙いです。そして、憲法九条そのものを変えて、憲法九条二項を変えて、国防軍を書き込むとか、あるいは自衛権を書き込む。自衛隊を書き込む。こういう議論もあります。しかし、これがやられたらどうなるか。私は憲法九条があったおかげで、戦後日本の自衛隊はただの一人も外国人を殺していません。一人の戦死者も出していない。九条のお陰ですね。私は、九条は世界に誇る宝として、ぜひ守りぬいて行きたいと思いますので、この点をぜひよろしくお願いします。

    角谷:では、嘉田さん、お願いします。

    日本未来の党・嘉田:ネットユーザーの皆さん、嘉田由紀子がなぜ「(国民の)生活が第一」の小沢さんや、あるいは「みどりの風」の谷岡さんたちとともに、この未来への政治、船を漕ぎだしたのか。実は、滋賀県庁にもここ数日、大変様々な疑問が寄せられました。その中で一番多かったのが、旧体制たる小沢さんに対して、私のイメージが合わないということだったのでございました。私は、政治家としての小沢さんを尊敬しております。小沢さんは、地域を大事に致します。例えば、滋賀県に最初に来て下さった時に、過疎地の沖島(おきのしま)に来て下さいました。私も地域を大事にする、そしてこれまで、小沢さんを利用した人は、自分のために利用したかも知れません。わたくしは小沢さんの力を、日本の政策実現、未来のために使わせていただきます。そして小沢さんの......(ベルが鳴る)はい、どうぞ。

    角谷:はい、では野田さん。

    民主党・野田:わたくしたち民主党は、何といっても理念である、チルドレンファーストという、この考え方を、さらに前に進めて行きたいと思います。子ども手当は、満額実現することはできませんでしたけれども、中学生まで手当を拡充することができました。それから先程も申し上げました通り、高等学校の授業料無償化も実現をし、学ぼうと思っている若者たちが、経済的な理由で退学をするようなことがない国を目指しています。事実、効果として、途中の退学者で、経済的理由は半減をいたしましたし、復学をする生徒も増えてまいりました。我々はこうした、子どもや若者を大切にする社会を作りたいと思います。だからこそ、将来世代が一番弱者でありますので、一体改革、みんなで負担をする、そういう税制改正を行うことも決断を致しました。次の選挙を考えれば、この判断は厳しい状況です。でも、次の選挙でも、次の世代を一番考えている政党であることをご理解いただきたいと思います。

    ■エンディング(各党党首によるネット党首討論会まとめ)その2

    角谷:はい、安倍さん。

    自民党・安倍:この選挙は、何をやるか、それを語ることも大切なんですが、何が出来るか、ということが、どうか有権者の皆さんには判断をして頂きたいと思います。先程、鈴木さんが「自民党政権時代に雇用が失われていた」。そうおっしゃった。安倍政権の1年間で、67万人の新しい正規社員の雇用を生み出しました。(非正規雇用まで含めた)全体では、約100万人です。残念ながら民主党の3年間で、約43万人の正規社員が仕事場を失っているんです。つまり私は、結果が極めて重要だろうと思います。「財政規律」。そう野田総理はおっしゃっていますが、今まさに1年間のプライマリーバランスは、まる30兆円に近くなっている。安倍政権では、マイナス5.5兆円でした。それは経済が成長した、名目経済が513兆円まで行ったんです。民主党政権では470兆円台です。つまり、富を失っているということは、はっきりと申し上げておきたいと思います。

    角谷:はい、山口さん。

    公明党・山口:ネットユーザーの皆さん、今日はこういう機会を与えて頂きまして、有難うございました。今日議論されなかったことで、2つだけ申し上げておきたいと思います。まずは東日本大震災の被災地は、未だに復興、道半ばであります。また、原発事故の被災者の方々、16万人の方々が、避難生活を強いられていらっしゃいます。この方々のために、復興を加速し、そして生活を再建していくメドを立てる、ここに優先的な力を注がなければなりません。合わせて首都直下地震、南海トラフ巨大地震、こういったリスクに備えるためにも、防災・減災の取り組みを、ハードだけではなくソフトも含めて、しっかりと進めていかなければなりません。もう一点は、社会保障国民会議を早急に設置して、特に議論が不十分だった、医療や介護について見通しを立てる、そういう結論を得たいと思います。

    角谷:はい、有難うございます。では渡辺さん、お願いします。

    みんなの党・渡辺:みんなの党は、ネット選挙解禁法案を提出致しました。しかし、どこの党も乗ってくれませんでした。ネット選挙を解禁して、ネットをもっと社会の中に、SNSも含めて、普及をしていくためには、「戦う改革」をやっていかなければなりません。みんなの党は「戦う改革」勢力です。先ほど電力自由化の話がありました。なぜ、これが進まないのか。それは、自民党は電力会社のお世話になってる。民主党は、電力労働組合のお世話になってる。しがらみがあると、改革は全く先に進まなくなります。みんなの党は、しがらみのない、戦う勢力であります。こういう勢力が、国家経営のイノベーションをやっていけば、若い人たちが10年後には、お給料1.5倍になる。夢も希望も持てる社会が実現できます。

    角谷:はい。では、自見さん、お願いします。

    国民新党・自見:我々は7年前の小泉・竹中さんが象徴的に推し進めた新保守主義、小さな政府、あるいは過度の規制緩和、そして地方切り捨て、弱者切り捨て、それは自己責任だと。こういった本丸としての郵政民営化にですね、当時は誰も支持してくれなかったけど、勇気を持って反対と言った、小さな政党でございましたが、その理念、座標軸は絶対に間違ってない政党を作らせていただきました。そして、ともにですね、民主党を始め、社民党と政権交代をきちっと為してですね、この、郵政民営化の象徴的な法律を今年の4月27日に改正郵政民営化法案を、今さっき申し上げましたけど、95%の国会議員が賛成してですね、やらせていただいたわけでございます。我々は理念と秩序を実行する、そのことをきちんとですね、やり遂げた、小さいけれどもですね、きちんと正しいですね、国家の羅針盤をですね、示す政党だと。こう思っていますので、是非このことをご理解いただいて、お助けいただきたいと思います。有難うございます。

    角谷:田中さん、お願いします。

    新党日本・田中:裁量行政から脱却する、基本所得保障、ベーシックインカム。そして、全ての人が最低賃金で週20時間は失業者でも仕事が得られる、最低労働保障、ベーシックワークを提唱しているのが、新党日本です。新党日本は明確な主張を持ったブティックです。そして、私達はしもた屋(元は商店をしていたが、今はやめた家)を改修して、労保一元化、老いも若きも一緒にお昼を食べて、お昼寝ができる、宅幼老所を、昨年から国の制度化をすることができました。既に実行したことを制度化していく、それは木製ガードレールも同様です。日本の面積は、世界62番目ですが、EEZ(排他的経済水域)を入れれば、日本の面積は、海洋大国ニッポンは、なんと6番目です。領土・領海を統合的に扱う部署が、日本にはどこにもありません。内閣府に領土領海部を設ける。これこそが、国民の生命と財産を守る「決断ができる政治」であると、このように私たちは考えています。守るべき人を間違えません。

    角谷:はい、有難うございました。各党党首から私どもが頂いている時間は、1時間半ということで、ちょうど時間となってきました。今日は本当にお忙しい中、各党党首の皆さんにお越しいただいて、それぞれテーマは絞りましたけれども、ご議論いただきました。まあ、いろいろな声があったと思います。また、いろいろ考えることが「ここから始まる」と。選挙はこれからでございます。皆さんも、これから日本中駆け廻ると思いますけれども、今日はお時間をいただいて、本当に有難うございました。そして、今日ご覧になって下さったユーザーの皆さん、本当に有難うございました。この議論が、また今後の議論の材料になって頂ければというふうに考えております。では、この番組、ここで終了させていただきたいと思います。皆さん、どうも有難うございました。

    各党党首:有難うございました。

    ◇関連サイト
    ・ネット党首討論会(2012年11月29日)全文書き起こし - ニコニコニュース
    http://news.nicovideo.jp/watch/nw445357
    ・ネット党首討​論会 - ニコニコ生放送
    http://live.nicovideo.jp/watch/lv116879569?po=news&ref=news
    ・主要政党の政策アンケート調査結果 - 特設ページ
    http://info.nicovideo.jp/seisaku20121129/
    ・衆議院議員総選挙2012 - 特設ページ
    http://ch.nicovideo.jp/channel/sousenkyo