本田にパスの36%を集中せよ 森本美行著
南アフリカワールドカップを中心としたサッカー日本代表の綿密なデータを集めた本が「本田にパスの36%を集中せよ 森本美行著」です。
詳細にサッカーを行うピッチ上の選手の位置と走行距離、パス成功率など、細かなデータをもとにサッカー日本代表を分析しています。
中でも興味をひいたのが「16秒以内のシュート数とアタッキングサード(ゴール近く三分の一のエリア)でのパス成功率の掛け算」が勝負を左右するという所でした。
相手からボールを奪って16秒以内にシュートを打った数とゴール近く三分の一でのパス成功率の掛け算の値が大きいほど勝てるということです。
早くシュートを打って、パスを成功させれば勝てるということ。
南アフリカワールドカップでベスト8に進んだチームのうちカウンターを得意とするウルグアイとパラグアイ意外の6チームはこの数値が非常に高かったそうです。
16秒以内のシュート数ベスト5は
1位 チリ 4.75本
2位 フランス 4.67本
3位 ブラジル 4.50本
4位 韓国 4.50本
5位 アルジェリア 4.33本
ゴール近くでのパス成功率ベスト5は
1位 スペイン 71.4%
2位 アルゼンチン 70.2%
3位 ブラジル 67.3%
4位 カメルーン 64.3%
5位 ナイジェリア 64.1%
片方の数値を見ただけでは、成績と何の関係性も見出せませんね。
成績上位チームはこれら2つを掛け合わせた値が高いことを考えるとシュートもパスもバランス良くが一番というありきたりな結果が導き出せます。
シュートを素早く多く打ち、かつパスを成功させることができたチームが上位にくるということです。
当たり前やないかーと思わず言ってしまいそうですが、日本はどうでしょうか。
16秒以内のシュート数は1.62本と32チーム中28位。
ゴール近くでのパス成功率は55.5%の21位。
どちらもあまり良くない数字ですね。
この数字でベスト16まで進んだのは快挙と言えるかもしれません。
そう思っていたら、驚愕の数字があきらかにされていました。
日本が1位のデータが2つも存在したのです。
それは、1試合あたりのクリア数です。
1試合当たりのクリア数
1位 日本 38.31本
2位 ホンジュラス 37.00本
3位 ウルグアイ 35.00本
4位 スイス 34.67本
5位 ニュージーランド 32.67本
びみょーな顔ぶれですね・・・・
日本はどんだけ攻め込まれてんねん。
ちなみにクリア数が一番少なかったドイツは18.75本と日本の半分以下です。
日本の守備陣はよくがんばったんですね。
そして、堂々の第一位に輝いたのはパス失敗率です。
というか・・・
言いかえれば
トータルのパス成功率が32チーム中、最下位なのです。
パス成功率
1位 スペイン 80%
2位 ブラジル 79%
3位 コートジボアール 76%
4位 メキシコ 76%
5位 アルゼンチン 76%
28位 北朝鮮 65%
29位 ホンジュラス 64%
30位 ウルグアイ 62%
31位 ニュージーランド 61%
32位 日本 62%
16秒以内のシュート数は1.62本と32チーム中28位。
ゴール近くでのパス成功率は55.5%の21位。
クリア数、38.31本の1位。
トータルパス成功率 60%の32位
データだけ見れば、勝てるわけない。
パスがつながらず、攻められてクリアばかりしているのだから。
ここまでヒドイ数値だとは思いませんでした。
それでもベスト16までいったのは本田選手のおかげ・・・・
もちろんそれもあるけど、
決して強豪と渡り合える戦力ではなかった日本代表を
最高水準まで高めた岡田監督の手腕ではないでしょうか。
恐るべし岡田監督、
もうオカちゃんなんて呼べません。
今回の
ブラジルワールドカップのデータが楽しみですね。
それでは、また明日。
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著者プロフィール
1976年神戸市生まれ 明治大学農学部卒業後、2009年にチャンスメディア株式会社設立。
代表取締役社長に就任。
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