可能性はフィフティーフィフティー?
通信関連情報を扱うサイト・Blog of Mobile!!によると、アップル製品がドコモの周波数帯への対応テストを通過したとのことです。
W-CDMA 800(XIX)MHz通過したアップル製品
・iPhone 5
・第4世代iPad
・iPad mini
携帯電話の通信で使われる電波の周波数は、各電話会社ごとに割り振られています。
そしてドコモの周波数帯を通過したということは、ドコモから発売される可能性があることを意味します。
ただし、周波数帯が追加されたから=必ずしも「発売」というわけではないので要注意。過去にも通過だけされて未発売のケースがあったようですよ。
はてさて、最近にわかに盛り上がっているiPhoneのドコモ参入。その背景には、日本では「なぜドコモだけにiPhoneが無いの」という不満と、米国での「アップルの株かは下がってきている。打開策は無いのか」という不満がマッチ。ですが、より深刻なのはアップル社の方なのかもしれません。
というのも、アップル社。スマートフォンという新興市場で先行者利益を思う存分に発揮し、利益率がバツグンにいいiPhoneを売りまくってきました。しかしこれからのスマホ市場は、低価格端末が求められる新興国。そこでのアップル社の将来戦略に、市場は大きなクエスチョンマークを付けています。
参考:徐々に下がる、アップル製品の粗利益率
・iPhone5 / 72%
・iPad3 / 50%
・iPad mini / 43%
・噂の廉価版iPhone / ??%Data from 週刊ダイヤモンド9号
ならば利益率の高いiPhone5を、多数の優良顧客を抱えるドコモで取り扱えば多大な利益が... と皮算用してしまうのも無理からぬことでしょう。
情況はドコモもそう変わりません。ここ最近は業績が安定していますが、数年前と比べると見劣りが否みえません。
アップルとドコモ、両者が手を組めば「短期的に」利益が出るのは間違いなし。これで縁をスッパリ切るというのは大人な判断ではありません。ただポイントは、どちらがどれくらい譲歩するかなのですが...
ひとまずは周波数帯の認可のみに留め、いまは相手の出方をお互いにちょっとちょっとうかがっているのかもしれませんね。
刻一刻と変わるドコモvs.iPhoneの構図:
・ドコモ版iPhoneは6~7月に登場?―こんどは海外からの情報
(伊藤ハワイアン耕平)