フィリピンでは「LINE」より「フェイスブック」が人気なわけ。タイアップ・サービスがすごい【東南アジア通信#13】
みなさん、東南アジアからこんにちは！
日本でも人気のソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）の地位を確立した「facebook（FB）」。2012年9月21日に、COOであるSheryl Sandberg（シェリル・サンドバーグ）氏は、日本のアクティブユーザが1,500万人を超えたことを発表（英語）しました。
また、FBは、2013年1月30日、プレスリリースにて、2012年の第四半期および年間レポートを報告（英語）。このレポートによると、2012年のハイライトとして、以下のようにまとめています。
- ・月間アクティブユーザが、2012年12月末日時点において10億6,000万人に到達。前年比25％の増加
- ・日間アクティブユーザが、2012年12月平均6億1,800万人に到達。前年比28%の増加
- ・モバイル端末経由の月間アクティブユーザは、2012年12月末日時点において6億8,000万人に到達。前年比57%の増加
- ・モバイル端末経由の日間アクティブユーザは、2012年第四半期、初めてWebサイト経由の日間アクティブユーザを超えた
ここで注目して頂きたいのが、モバイル経由のユーザーが、Webサイト経由のユーザーより多いことです。
SNSの「キング」として君臨するFBがこういう傾向であれば、他のSNSもその傾向に追随しているのではないでしょうか。
フィリピンでのFB人気は、以前ご報告した通りですが、地元の各携帯電話会社もこの世界の動向を見逃してはいません。メトロマニラの主要道路沿いの広告ビルボードからもその戦略が垣間見れます。
各携帯電話会社のSNSユーザを見据えてどんなサービスを展開しているのでしょうか。
SMART
[Unlimited Facebook（アンリミテッド・フェイスブック）]
このサービスは、2012年8月から提供開始されており、SMARTの定額ユーザを対象としています。また、スマートフォンだけでなく、インターネットが利用できる携帯電話からも利用可能のようです。
Globe
[GoUNLI]
http://www.globe.com.ph/gounli
サービス名の「UNLI」は、「Unlimited（無制限）」の略。これは、FBに無制限にアクセスできる、プリペイドのサービスです。1日30ペソ（約70円）、3日80ペソ（約185円）、7日180ペソ（約420円）、30日750ペソ（約1,750円）となります。フィリピンでは、定額制もありますが、支払った分だけ使うプリペイドも広く普及しています。
[SURF BUNDLES]
http://surf.globe.com.ph/plan/surf-bundles
これもプリペイドで20ペソ（約47円）／1日を払うと、FBプラス各SNSやメールサービスが利用できる、というサービスです。FBが人気のフィリピンでは、FBはデフォルトで付いてるんですね。
「SOCIAL20」はFB＋Twitter＋Multiply、「MAIL20」はFB＋Yahoo! Mail＋Gmail、「FUN20」はFB＋YouTubeとなります。なお、このサービスは2013年6月30日で終了するようです。
SUN Cellular
これは、定額制のサービスで、「Sun Plan 600」を申し込むと、無料でAndroid端末（スマホ、または、タブレット）がもれなくついてきます。月額600ペソ（約1,400円）。また、このサービスには、無制限の通話および「テキストメッセージ（SMS）」、他の携帯電話会社へのテキストメッセージが350通無料、さらに、250ペソ分のモバイルインターネット回線と他の携帯電話会社への通話が可能、が提供されています。
「SUN Cellular」は、2大携帯電話会社「SMART」および「Globe」の3番手として甘んじているため、お得なサービスを提供しているのかもしれません。
日本に比べて、どのサービスの価格もお得に感じるかもしれませんね。しかし、日本とフィリピンの月収には雲泥の差が。普通の会社勤めをしている場合でも、通信代としてせいぜい月に1000ペソ（約2,400円）が限度のようです。
ちなみに、私が努める会社は外資系IT企業ですが、フィリピン随一の国立フィリピン大学卒の新入社員の給料が30,000～45,000円のようです。となると、この価格でも少し高く思いませんか？
最後に、フィリピンで人気のコメディアン兼国立フィリピン大学の教授 Ramon Bautistaが登場するSMARTのコマーシャルをご紹介しますね。
やっぱり、スマホ・携帯でSNSは必須のようですね！
（石川あいす）