前回は「アメリカの数学クラスを救うアプリ・コンペティション」を紹介しましたが、今回紹介するChallengepost.comの公募は「ロボコール防止アイディア」です。
アメリカで電話を持つ人なら、誰でも何度もロボコールに腹を立てたことがあるのではないでしょうか。ロボコールとは、電話に出るとあらかじめ録音された音声が自動再生される電話サービスのことを言います。
アメリカではこのロボコールが非常に普及しており、家庭回線を持っている場合は地元警察や学校から、大雪警報や臨時休校の連絡がこのロボコールでかかってくることがあります。
ただし家庭回線を持たないニューヨーカー達のスマートフォンにもロボコールはかかってきます。そのほぼ99%が、広告やクレジットカードを利用した詐欺です。
「2012年に米連邦取引委員会(FTC)に寄せられた電話関連の苦情の60%がロボコールに関するものでした。(出典:Robocall ALL THE RAGE)」
毎回違う電話番号でかかってくるので、自分のスマートフォンで全てを防ぐのはまず不可能。テクノロジーの発達でますます急増中のロボコールに対処するために 米連邦取引委員会(FTC)が今回の公募に踏み切ったというわけです。
今回の公募、既に入賞者が発表されているのですが、ロボコール作成側に手の内がバレないよう、入賞者の開発したシステムの具体的な内容は非公開。一般人が見られるのは下の簡単な解説図のみ。
これに対しては他の応募者たちから「入賞基準がフェアだったかが分からない。」「既存のシステムと何が違うんだ」と批判のコメントが大量に書き込まれています。
生活を快適にするはずのテクノロジーに伴って悩みの種も増える一方ですが、果たしてこれが解決してくれるでしょうか...?
(近藤司)