それはある晴れた日の満員電車内でのできごと。
筆者はタブロイド編集部のオフィスに向かうため、吊革につかまり、片手でスマホを見ていました。いつもどおりTwitterを眺めていると、タイムライン上に何やら面白そうなYouTubeのアドレスが貼られているではありませんか。
これは見ないわけにはいきません。しかし、ここでいきなり動画を開くようなマネはしないのがスマホのプロ、タブロイドライター。
プロたるもの、周りの迷惑にならないように、音量ボタンでマナーモードになっているのをしっかり確認することをおこたらないのです。よし、間違いなくマナーモードになっているな。
では安心して、動画をオープン。
そして携帯から流れだす爆音! 一斉に自分に集まる全乗客の視線! ヤメテ! こっちを見ないで! 私は無実なのよおおぉぉぉ!!
ということが、以前あったんですよ。ええ、全部実話です。死にたい。
しかし、疑問です。なぜ間違いなくマナーモードになっていたのにもかかわらず、大音量で動画が流れてしまったのでしょうか。ガラケー時代は、こんなことはありませんでした。
実はスマホ(特にアンドロイド)には、「メディアボリューム」という初心者殺しなシステムが存在するのです。
もしかすると、すでに筆者と同じようなことをやらかしてしまったという方も、多いかもしれません。もうこれ以上被害者を増やさないためにも、「メディアボリューム」について魂の叫びのごとく解説をいたしましょう。
なぜ音が鳴ったのか
最初に結論から申しますと、スマホには複数の音量調整項目が存在するのが原因です。
皆さん、お手持ちのアンドロイドスマホの本体の設定画面から、サウンド→音量と選択してみてください。機種によって多少違うかもしれませんが、以下のような感じの画面が出ると思います。
なんと、音量の調整項目が3つも出て来ました。影分身かってばよ。
もちろん、これは影分身なんかではありません。実は、アンドロイドのアプリは、この3つの内のどれかの音量で音が出るのです。
例えば、電話がかかってきた時、いわゆる着信音の音量は、真ん中の「着信音&通知」の調整に従います。
また、時計アプリのアラーム機能は一番下の「アラーム」に、ゲームや動画などは一番上の「ミュージック、ビデオ、ゲーム、その他のメディア」(以下メディアボリューム)の調整に従います。
さらにもう一つ、この画面に出ていない「通話音量」というものも存在します。詳しくは後述。
ここで気をつけなければいけないのが、普通に本体の音量調整ボタンを押しても、「着信音&通知」しか調整できないという点です。マナーモードにしても、上と下の2項目の音量が変わらないため、ゲームや動画を開けば音が出てしまうわけです。
これこそが、マナーモードでも音がなってしまう原因だったというわけですね。ならばこの画面で調整すれば...と思いますが、動画やゲームのたびにこの画面を開くのは、非常に手間です。
では本体の音量ボタンではこの2項目は調整できないのか? というと、そんなことはありません。
本体のボタンでも調整できる! けど...
では、どうすればこの2項目を本体の音量ボタンで調整できるのでしょうか。
やり方は、この2項目を使った音が出ている時に音量ボタンを押す、です。動画鑑賞やゲームをしている時に音量ボタンを押してみれば分かります。普段なら「着信音量」が出る所で、「メディアボリューム」が表示されますよ。
しかし、これには「音がなってからじゃないと調整できない」という問題があります。もしもこのメディアボリュームが最大になっていると、筆者のような悲劇が起こってしまうわけです。
まとめると、メディアボリュームをミュートにしたい場合、わざわざ本体の音量調整画面を毎回開くか、音がなってから調整するしかない、ということになります。これは困りました。
そこで、解決策を一つご紹介いたしましょう。
アプリを使おう
いろいろと試したのですが、アプリを使うのが一番手軽、という結論に至りました。筆者が普段使っているのはこれです。
いわゆるトグルスイッチャーウィジェットアプリです。この中にある音量調整ボタンが、すべての音量調整に対応しています。
動画やゲームを電車内で開く場合は、まず先に本アプリで音量を確認するようにしています。ウィジェットですからホーム画面からワンタッチで開くこともできますし、便利です。
また、本体の音量調整画面でも調整できない通話音量も調整可能。普通なら、通話中に本体の音量調整ボタンを押すことでしか、調整できない部分です。
音量調整だけなら他にももっと便利なアプリが多数あると思いますので、なにか一つぐらい導入しておくことをおすすめしますよ。
多くのスマホ初心者に多大なる精神ダメージを叩きこんできた、メディアボリューム。悲劇が起こる前にしっかりとシステムを理解しておき、万全の対策をとっておきましょう!
これ着けてたらもっと悲劇だった:
(コンタケ)