このダメな子っぷりがたまらない(いろんな意味で)。
『Net Explorer 6』(ネットエクスプローラー6)は、問題児『Internet Explorer6』(インターネットエクスプローラー6、以下「IE6」)を忠実に再現してしまったブラウザアプリ。
そう、あの「IE6」です。読者の皆様の中には、「IE6」という3文字を見た瞬間に頭痛・腹痛・震え・動悸(どうき)・息切れ・恐怖・マヒ・毒・暗闇・回避率低下などの症状を訴える方もいらっしゃるかもしれません。その「IE6」ですよ。
何いってんだかよくわからない若い読者の方のために、簡単に説明しましょう。
「IE6」は古いウィンドウズに最初からインストールされていた、インターネットブラウザ。あまりにも普及しすぎた上、アップデート版となる「IE7」のできが悪かったため、なかなか乗り換えが進みませんでした。
さらに時代が進み、もっと高機能なブラウザが出てきても、IE6ユーザーは一大勢力だったのです。そのためホームページの管理者からすると、低機能すぎる「IE6」はまさに憎き敵。
掲示板に「IE6だと表示が崩れます^^;」とか書かれた日には、「そんな化石みてーなブラウザまで面倒見切れるかゴルァァァ!」と壁を殴り続けたことでしょう。
そんな経緯もあり、「IE6」は一部の人のトラウマとなっているのです。
さて、昔話を始めるとついつい長くなってしまいますね。そろそろ、本アプリの話に戻るとしましょう。
アプリを起動すると、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」が表示されます。そして、挨拶代わりの表示崩れです。
今のブラウザではこんな表示信じられませんが、ロスとIE6では日常茶飯事です。これがIE6の恐ろしいところなんですよ。
そもそもスマホのブラウザなのに、お構いなしに画面の上3割ぐらいをバーで消費しているあたりが、最高にIE6です。さらに、ピンチイン・ピンチアウトによる拡大縮小機能なんてリッチなものは当然ありません。
挙げ句の果てにはブックマーク機能すらない始末。IE6だってさすがにブックマークぐらいはあったんですが...。
「お前らこんなネタアプリでブックマークなんてマジメな機能いらねえだろ? 削っといたわ」という作者様の声が聞こえてくるようです。
...まあ、事実そうなんですけどね。
また、本来のIE6との相違点として、アドレスバーから検索ができる、という点があります。IE6ではアドレスバーはアドレスしか入れられず、検索は検索用のサイドバーを使用していました。
おそらく、画面の大きさ的に検索バーを入れるのが厳しかったための処置かと思われます。なので、IE6にしては気に食わないスマートさですが、アドレスバーに直接検索ワードを入れましょう。
試しにタブロイドを表示してみたところ、のっけから表示が崩れていました。なごみますね。
IE6への深い愛と不快哀に満ち溢れた、本アプリ。ぜひみなさんも使ってみて、昔に思いを馳せながらイライラしてみてください。
合わせて使えば君もタイムスリップ:
利用時間:30分ほど
使用端末:HTC J Butterfly(htl21)
OS:4.1.1
バージョン:端末により異なります
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発売元:Vlad Mihalachi
更新日:2013年5月20日
価格:無料
対応機種:端末により異なります
(コンタケ)