(~ある日の編集部~)
いとう:ワタナベさ〜ん、最近しきりにスマホで漫画ばかり読んでますよね? なんか面白い漫画あるなら教えてくださいよ〜。(っていうか仕事もしてよ)
ワタナベ:いや~、伊藤さん。今月は『ジャンプLIVE』(iOS版&Android版のダウンロードはコチラ:250円)がアツいんですよ。毎日更新されるから、この夏はこれで越しちゃうよ〜。(仕事なんかしないよ~)
いとう:おお、遂にジャンプもデジタル! ファンとしてはビッグニュースだけど、作家さん達にはどうだったんだろう?
ワタナベ:う~ん、どうなんでしょうね。僕なんかはビジネス的な方面の方が気になりますが... 思い立ったが吉日、ならばその日以降は全て凶日! 週刊少年ジャンプ編集部に直接聞きに行きましょう!
というわけで、TABROIDのいとうとワタナベがやってきたのは、漫画好きなら(特にバクマン。好きなら)誰もが一度は憧れる「週刊少年ジャンプ編集部」のある集英社。今回お話を伺ったのは、週刊少年ジャンプ副編集長の細野修平さんです。
まずは作家さんたちの「ジャンプLIVE」への反応を聞いちゃいました。
荒木先生はボウリング対決をする予定だったッ!?
TABROID:「JOJO's Kitchen 荒木飛呂彦 パスタを作る」という、ジョジョ作者の荒木飛呂彦先生がパスタを料理する一部始終を収録したこの動画。ご本人は終始にこやかで、本当にノリノリだったんですね。
細野:きっと料理の手際の良さにびっくりされた方もいるでしょう(笑)。いい意味で違和感のある「奇妙な企画」に仕上がったと思います。
TABROID:かなりサプライズな企画ですが、最初から料理だったのですか?
細野:実は当初の企画では料理ではなくボウリング対決をしたいという話もあったんです。荒木先生は、対戦相手を指名してくるほど乗り気だったという(笑)。
超人的ページ数を書きまくる石田スイ先生
細野:仕事量では、石田スイ先生が群を抜いてスゴい。
TABROID:ヤングジャンプで「東京喰種トーキョーグール」を執筆されてる方ですよね。
細野:ええ。元々ウェブ漫画を描かれていたので、大ボリュームの意欲作を仕上げていただいてます。第1話が89ページ! このままだと最終的には単行本1冊分のページを越えてしまうんじゃないかという(笑)。
TABROID:え、1ヶ月で単行本1冊分とか...(驚愕) ファンには嬉しいですが、色々な意味で後が怖いですね(笑)。
矢吹健太朗先生も参戦!!
TABROID:私(ワタナベ)が神と崇める矢吹健太朗先生は?
細野:矢吹健太朗先生ですか(笑)。 先生の作品は非常に刺激的なので... ジャンプLIVEはアプリですから、アップルの審査が心配です(苦笑)。
TABROID:な、なるほど... 矢吹先生とアップルの無用なトラブル(To LOVEる)が発生しないことを僕らも願っています。
アナログ派だった天野明先生が、デジタルへ転向
細野:実はジャンプの作家さんはアナログで制作している方が多いのですが、家庭教師ヒットマンREBORN!の天野明先生は「エルドライブ【ēlDLIVE】」で完全デジタルでの制作に挑戦されています。
TABROID:アナログ派が多いというのは意外でした。発表の場がデジタルになったりするとお仕事のスタイルも変化していくのかもしれませんね。
許斐剛先生は読者の無茶ブリに対応できる?
細野:またデジタルだから、読者の反応もすぐにわかっちゃうんですよね。このメリットを活かしたのが、許斐剛先生の「LADY COOL」なんです。
TABROID:といいますと?
細野:毎回選択肢が用意されていて、読者の投票が多かったストーリーを許斐先生が毎回描きおろします。
TABROID:これは試されてますね(笑)。僕ならあえて書くのが難しそうな展開の方に投票しますよ(笑)。
ミウラタダヒロ先生は「動く漫画」を自らプログラミングした
細野:「にくきゅー!」もデジタルを活かした漫画です。漫画が動くんですけど、作者のミウラタダヒロ先生はプログラムができる方なので、動きの部分まで自分で作っているんですよね。かなり自然な動きに仕上がってます。
TABROID:お、実は我々も「にくきゅー!」には注目していました。告知段階でおパンツ的なものがチラ見えしていたのがこの作品だけだったものですから...。
細野:あ、そういう意味で(笑)。でも僕からは「にくきゅー! はハートフルな動物コメディです」とだけお伝えしておきます。アップルの審査もありますし(笑)。
小畑健先生の近況を聞いてみた
TABROID:ところで話は脱線しちゃうんですが...我々(TABROIDイトウ&ワタナベ)二人とも新潟県出身なんですけど、同郷の作家さんで気になるのが小畑健先生(バクマン。やDEATH NOTEで作画担当)。今後ジャンプ本誌やジャンプLIVEでお仕事される予定はありますか?
細野:う〜ん、今のところお話できることは何もありませんが、ぜひまた一緒にお仕事をしたいと思っていますよ!
憧れのジャンプ作家さんのお仕事について教えてもらい、興奮のあまりすっかり脱線しまくるTABROIDの面々。果たして彼らは『ジャンプLIVE』の神髄に迫ることができるのか?
次回、インタビューはいよいよジャンプLIVEのビジネス的な側面とデジタルと漫画の今後へと切り込んでいきますよ(たぶん)。
まだまだ盛り上がるジャンプ・インタビュー後編をぜひお楽しみに!
(8月15日13時40分公開の後編へ続きます)
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週刊少年ジャンプアプリ増刊 ジャンプLIVE [集英社]
(ワタナベダイスケ)