海外の報道から、アップルが『Android向けiTunes Storeアプリ』の提供を検討しているという説が浮上してきていますよ。
これが事実だとすれば、Androidユーザーは世界最大の音楽配信マーケットを直接利用できるようになります。これは非常に大きなユーザー利益ではないでしょうか。しかし自社ユーザーを囲い込む従来のアップル戦略からは方向転換ともなりますよね。このタイミングでなぜこうした話題が出てきたのか、その背景を見てみましょう。
この話題を伝えたビルボードの記事によれば、日本上陸も間近と言われる『スポッティファイ』などの定額ストリーミング音楽サービスが伸びてきたことでiTunesの楽曲ダウンロード売り上げは前年比11%減と不振なのだそう。
そこでスマホユーザーの「もう半分」を持つ市場としてAndroidへの進出を検討しているという説には、なるほどと頷けるものがあります。
事実アップルは以前にも初期のiPod、iTunesを徐々にライバルPCであったWindowsへと対応させてシェアを伸ばしてきた経緯がありますし、スマホでも同様の拡大戦略に乗り出す時期が来たということなのかもしれません。また、逆にGoogle側の『Google Play ムービー&TV』はすでにiOSアプリを提供しています(関連記事)。
もしも実現すれば、「MacとAndroid」や「iOS端末とAndroid」のように両社のプラットフォームにまたがって複数台持ちしているユーザーは特に恩恵を受けることになりそう。今後の流れに注目です。
Apple Mulls Launching Spotify Rival, Android App as Downloads Decline [Billboard via CNET Japan]
(ワタナベダイスケ)