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SNSで感情をコントロールできる。米フェイスブックの実験とは何だったのか?
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SNSで感情をコントロールできる。米フェイスブックの実験とは何だったのか?

2014-07-06 10:00
    SNS
    ちょぴりですが、影響は確実にある、との結果です。

    フェイスブック(Facebook)が発表した実験結果が、いま大きな注目を集めています。
    発表によれば、「SNSを使って人間の感情をコントロールできる」ことがわかったそうです。


    ネットワーク越しでも感情は共有される?

    実験は2年ちょっと前、2012年1月に行われて、すでに終了しています。おおまかな内容は以下のとおり。

     

    やったこと:
    ユーザーの表示にチョイと細工して、およそ半分のユーザーに「ポジティブ」な投稿を多めに見せた。
    残りの半分には「ネガティブ」な投稿を多めに見せた。

    得られた結果:
    「ポジティブ」組は、自分自身もポジティブな投稿をするようになった。(一週間で0.07%増えた)
    「ネガティブ」組は、ネガティブな投稿が増えた(一週間で0.01%増えた)

    実験の対象は、フェイスブックのユーザー689,003人。実験期間は一週間です。
    たったの0.07%ですが、短期間で影響がハッキリ見られたそうです。もしこの実験が1年続けば、3パーセントちょっとになる計算でしょうか。
     

     
    「自分の親しい人が幸せそうなら、自分もなんとなくハッピーさを感じる」。そういった感情の伝わりが、ネットワーク越しでも起こるということが実証された形になります。

    人間はフィクションのドラマを見ても感動しますから、お話としては理解できる結果ですね。

     

    ユーザーの許可をとっているの?

    問題になっているのは、この実験が「無断で」実行されたこと。本人の許可なしにモルモットにしたわけです。ネガティブ組に組み込まれた人はとんだ災難でした(一週間で0.01%ですが)。

    いち企業が、多数の市民の感情を操作する実験を無断で行った...ということで、米メディアはFacebookをいたく避難しています。英国では、政府機関による調査も始まりました。

    「騒ぐほどじゃない」と養護する意見もありますけどね。
    フェイスブックの感情伝染実験で怒るのはおかしい?[ギズモード・ジャパン]


     「実験」と聞くと、研究所で機材を前に奮闘したり、地道なアンケート収集を連想したりしますが、ネットワークが普及した現在なら、誰にも気づかれずにたくさんの人間に影響を与える実験ができるようになりつつあります。

    今回はFacebookが結果を発表したから大騒ぎになりました。が、同じくらい大規模なSNS企業がその気になれば、こっそり実験を進めることもできそうです。


    Photo by Thinkstock/Getty Images

    我々はフェイスブックがテストしてきた商品だ[Financial Times:JBpress(日本ビジネスプレス)]
    英当局、心理実験でフェイスブックを調査[ロイター]

    (金本太郎)

     

    RSSブログ情報:http://www.tabroid.jp/news/2014/07/facebook-control.html
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