5月に孫社長が「発表会は当分見合わせる」と発言したソフトバンクでしたが、8月18日に記者発表会が開かれました。シャープ製の新型スマホ『アクオス クリスタル(AQUOS CRYSTAL)』を引っさげての「解禁」です。
今までであれば、プレゼンの壇上に上がっていたのは孫社長その人でした。しかし今回はその姿はなく、一部始終をけん引したのは同社マーケティング戦略統括部の統括部長、田原眞紀氏。さまざまな意味で従来とは違った今回の発表会、その内容をダイジェストでお伝えしましょう。
新端末の発表はシャープ製の2機種のみ
今回発表されたのは、8月29日発売となるソフトバンク、米スプリント、シャープの共同開発端末『アクオス クリスタル(AQUOS CRYSTAL)』、および12月発売予定の日本限定プレミアムモデル『AQUOS CRYSTAL X』。
先行して発売される「アクオス クリスタル」では、端末のはじっこギリギリまで画面が広がる「フレームレス構造」を特徴。性能じたいは平均的なモデルで、日本で人気のハイエンドなスマホとはやや違った路線を目指しているようです。
また、ワイヤレススピーカーシステムの『harman/kardon ONYX STUDIO(ハーマン カードン オニキス スタジオ)』が標準セットに同梱されているのも大きな特徴。このスピーカーはBluetoothでアクオス以外の端末やオーディオとも接続できます。
ソフトバンクとスプリントが同じ端末を日米市場に投入することで調達コストを下げている一方、日本市場で人気のあるおサイフケータイや防水に非対応、米国での一部周波数帯にも非対応と、賛否両論を呼びそうな端末ではあります。なお、スペックは本日公開された公式ページで読むことができますよ。
12月に登場する「アクオス クリスタル X」は実働機の展示はなく、モックアップのみでの紹介でした。こちらのスペック等、詳細はまだ不明です。
ソフトバンクもアプリ取り放題サービスを開始
ドコモ、auでは既に提供されているAndroid向けアプリの取り放題サービスへの参入、『App Pass』も発表されました。こちらも米スプリントと共同開発です。
月額370円と他キャリアよりほんのちょっとだけ低価格、ゲームで使える500円分のチケットを毎月もらえるなど、後発ならではの価格優位性を持ったサービス。利用料金・提供アプリは異なるものの、日米で提供されることになります。日本では8月29日より開始。
身振り手振りが個性的な田原眞紀氏のプレゼン
冒頭にも紹介した通り、これらの発表を行ったのはソフトバンクのマーケティング戦略統括部長、田原眞紀氏。多数の記者が集まった大舞台だけに緊張の色も見えましたが、孫社長不在の発表会の主役を見事にこなしていました。彼女のプレゼンで特徴的なのは、大きな身振り手振りを伴う独特な話し方。
プレゼン終了間際の30秒ほどを動画に収めましたので、雰囲気だけでも読み取っていただければと思います。
今後、ソフトバンクがこうした発表会を定期的に行うのか、次回以降も田原氏がプレゼンの壇上に上がるのか。あるいは孫社長の復活もあり得るのかなど、まだまだ先のことはわかりません。しかし不定期にしても、今後も大きな発表があるタイミングでは何らかの発表イベントをやるのではないかな、という予感は感じさせてくれました。
[ソフトバンク]
ソフトバンクモバイルによるプレゼン資料(PDF)
AQUOS CRYSTALスペシャルページ [ソフトバンク]
(ワタナベダイスケ)