ふだんから意識すれば仕事の効率も上がるかも?
熱帯夜で寝不足になりがちな上にお盆明けで忙しいと、よけいに疲れがたまってしまいそうです。今回は兄弟メディア・ライフハッカーに掲載された「徹夜明け・睡眠不足を乗り切る理想的な1日」の記事を要約してご紹介します。
以下、ライフハッカー[日本版]より転載:
米New York Magazine誌は、夜に少ない睡眠時間、あるいは徹夜の状態でも、翌日を乗り切る最善の方法について睡眠の科学者に話を聞きました。
もちろん、もっと睡眠をとらなければならないことはわかっていますが、少ない睡眠しかとれない日はあるものです。New York Magazine誌は「各時間ごとに何をするべきか」を科学者達に尋ねました。
午前7時
目覚まし時計が鳴り響きます。スヌーズ設定したくなるかもしれませんが、ハーバード大学の医学部で睡眠科学を教えるOrfeu Buxton教授によれば、その欲求は抑えた方が良いそうです。
「スヌーズしてから二度寝する7分間はいい気分かもしれませんが、体力が回復したり、覚醒する効果はありません。確実に睡眠を取りたいなら、ベッドから起きて仕度をしなければならないギリギリの時刻に目覚まし時計をセットするといいでしょう」
午前7時30分
朝食をとりましょう。研究結果によれば、目覚めから1時間以内に朝食をとると1日の早い段階から頭と体のエンジンのかかりが良くなるとのことです。
Buxton教授が朝食のメニューとして推奨しているのは、全粒粉を使った食品、たんぱく質、果物を少々。また、少量のカフェイン摂取も効果的とのことです。
ただし、睡眠不足時に欲しくなりがちな、炭水化物や糖分の摂取は血糖値やインシュリンの上昇を引き起こすため、その時は元気になっても後で眠気を引き起こすので避けた方が良いとのことです。
午前8時
起床から最初の1時間程度は、外の空気を吸い、たっぷり自然光を浴びましょう。
カリフォルニア大学の睡眠行動学科学研究所のSean Drummond氏は、朝一の状態が1日の中で重要だと指摘しています。「外の空気を吸い自然光を浴びると、身体が目覚め、体温も上昇します。体内時計のリズムもリセットされます」
また、ニューヨーク州立大学の睡眠研究者であり、米国立睡眠財団のスポークスマンであるLauren Hale氏によれば、午前中の野外でのジョギングも効果的とのことです。
通勤のために駅まで歩いているのなら、それでも十分に効果があるようですよ。
午前9時
一番最初に一番難しい仕事を片付けましょう。難しい仕事は後回しにする人が多いですが、この誘惑は断ち切りましょう。1日の中で最も覚醒するのは午前9時頃だからです。これを活用しない手はありません。
Buxton氏は言います。「こう考えてください。あなたの脳は既にガス欠なのです。残っている分はもっとも重要な仕事に使用して、他には何も使わないようにすべきです」
午前10時
もう一杯コーヒーを飲みましょう。眠気と戦う人のために、カフェインについての豆知識を教えましょう。カフェインの集中力アップや覚醒効果は飲んでから30分しないと効き目が現れません。よって朝のミーティングに行く途中にコーヒーを一杯飲もうと思っても既に遅いかもしれません。
午前11時
今日はなるべくおとなしくしておいた方が良さそうです。この時間に限ったことではないのですが、本当に辛ければ、ミーティングや電話会議を別の日程に変更しましょう。
Buxton氏は次のように説明します。「会議に睡眠不足の人が加わると、問題になりかねません。睡眠不足の人は他者の言葉以外のメッセージを拾いにくかったり、無愛想だったり、チームで動いている場合コミュニケーションが上手く図れないこともあるでしょう」
「なので、気分が良くないと感じたら、人を避け、失敗しそうな道をあえて選ばないことです」と彼は続けます。「他者と交流を持つ時は、自分がベストだと思える状態にすべきです」
お昼
昼食を(軽めに)とります。繰り返しになりますが、健康的な食事を心がけましょう。全粒粉の食品、野菜、脂肪分の少ないタンパク質など。炭水化物や糖分は避けましょう。
それでなくとも午後は自然と眠くなるので、昼食を食べ過ぎると眠気に拍車がかかります。
午後1時
コーヒーを少し飲みましょう。または紅茶でも何でもいいので、好きな方法でカフェインをとってください。夜、質の良い眠りが確保できている時でも、起床からおおよそ6〜8時間経過した時間が最も眠い時間になります。
でも午後3時以降はカフェイン摂取は控えてください。カフェインは一度摂取すると7時間はその覚醒効果が持続します。徹夜明けの辛い思いを翌日に繰り越すことがないようにしましょう。
午後2時
一番望ましいのは昼寝をすることです。睡眠についての記事で良く書かれていることですが、必ず昼寝をするよう薦めています。Buxton氏によれば「たった20分でも昼寝をすればその後何時間分の体力を回復することができる」そうです。
その時間と場所が確保できない場合、2番目に良いシナリオは、もう一度外に出ることです。「昼寝ができない場合は、数分でいいので外の空気を吸いましょう」とDrummond氏は言います。
午後3時〜午後5時30分
簡単な仕事を片付ける時間にしましょう。やろうやろうと思っていながらずっと保留になっている仕事があるかと思います。メールの返信、受信ボックスの整理といったことです。今やってしまいましょう。
こういった作業はさほど集中力も必要としないですし、あなたにはもう集中力が残っていないでしょう。
Drummond氏曰く、眠い状態の人は、1回につき10分程度しか集中力が持たないそうです。作業が終わったら、普段より早く帰りましょう。「睡眠科学者にそうしろと言われました」と言って構いませんよ。
いかがだったでしょうか。今回は主要な部分の抜粋となりましたが、さらに詳しい情報を知りたい方は元の記事をご覧ください。
睡眠科学者3人が語る「徹夜明け・睡眠不足」を乗り切る理想的な1日 | ライフハッカー [日本版]
The Scientifically Best Way To Get Through A Day On No Sleep|Popular Science
Francie Diep(訳:Conyac)
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