1番売れているのには理由がある。
国語辞典とよばれるものにはいろいろ種類がありますが、この『新明解国語辞典』は、その中でも日本で一番売れている辞書らしいです。「広辞苑(こうじえん)」や「大辞林」もある中、なんでなんでしょう?
その理由は、語釈が独特で面白く、読みたくなる内容になっているからだそうです。一つの例を挙げてみると...
「柴栗」で、大辞林と比較してみました。
大辞林「クリの一品種。果実が小さい。山野に自生。小栗。」新明解「クリの一種。実は小さいが、うまい。」
なんと、おいしいかどうかの情報まで載っています。正直、人によると思いますが、そこは多数決的にでしょう。
こんな感じで、すごくユーモアあふれる内容が魅力の辞書なんです。そんな「新明解」が今回、スマホアプリとして発売したので、アプリとしての機能も見ていきます。
濃い魅力はそのまま! 縦書きで!
左:スーパー大辞林3.0 右:新明解国語辞典 第七版
僕の持ってる「スーパー大辞林3.0」のアプリと比べてみました。
まず気づくのが、新明解は「縦書き」なんですね。あとはフォントも日本語として美しく見えるものになっていて、全体的に読みやすくなっています。個人的に新明解の方が国語辞典っぽくて好きです。ただ、大辞林の方が文字が太いので、そちらの方が読みやすいという人もいるかも。
ちなみに、またそれぞれ「恋愛」を調べてみると、
大辞林「男女が恋い慕うこと。また、その感情。ラブ。」新明解「特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと思い込むような愛情をいだき、~中略~ ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。」
これは新明解の有名な語釈ですね。やたら長い。そして面白い。このくらい表現が偏っているというか、濃いほうが読んでいて刺激になります。
他にも「動物園」なんかも有名なのでぜひ調べてみてほしいですね。深いですよー。
紙の辞書でよくやることも可能
調べていた言葉の語釈で、また気になった言葉が出てくるなんてのはよくあることです。そんなとき、説明辺りを長押しすると、拡大されて好きな部分を自由に選べます。
そしてそのままそれを検索したり、コピーしたり、他にも学生の頃よくやったマーカーで色をつけたり、なんてことも可能。これははかどるっ。
その他として、まるで「紙の辞書を横から見てパッと広げて調べる」ような機能も。遊び心もありますねー。ちなみに、調べた単語は音声でも確認できるので、外国人の日本語学習にも使えます。
個人的には、大辞林アプリと比べて「履歴」や「しおり」の機能も使いやすく、よくできた印象でした。ですが、大きな違いとして、新明解は「77,500語」、大辞林は「25万2千語」という違いもあるので、どちらが良いとは一概には言えません。
せいぎは【正義派】不正を憎み、情実を排し、正義を守ることだけを考え(て行動す)る、純粋な心の持ち主(新明解国語辞典:第6版) ★2月20日は「世界社会正義の日」
-- 新明解国語辞典 botさん (@shinmeikai_bot) 2013年2月20日
アプリとしても魅力はありますが、この新明解国語辞典の1番の魅力はその中身にあります。もし悩んでいるなら、ツイッターで「新明解国語辞典 bot(@shinmeikai_bot)」をフォローしてみるのも良いかもしれません。
辞書なので、1900円とアプリとしてはそれなりにお値段はしますが、書籍として見れば安いです。また、auスマートパスに加入していれば、無料でフル機能が利用できます。
そばに「新明解」があれば豊かな人生になれるかも?(精神的に)