日本のユーザーがスマホに求める機能のひとつに「防水・防塵」であることが挙げられます。お風呂にまでスマホを持ち込む...なんて人も多いのではないでしょうか。
スマホのスペックを読んでいると、防水性能として『IP◯/IPX◯』といった表記を見かけることがありますね。これが防水・防塵の保護等級を示す『IPコード』です。意外と知られていない、これら保護等級の読み方をチェックしてみましょう。
IPコードの概要をまとめると...
まず、ここで使われるIPとは『International Protection』の略。機器の保護性能を表すための国際標準として、国際電気標準会議(IEC)によって制定されました。
IPコードの表記方法は、文章だとややわかりにくいので「防塵等級6級、防水等級8級」の場合を例に、図にまとめたものが下の画像。
『IP』に続いて保護等級を示す数字が使われ、ひとつ目の数字が防塵、二つ目が防水等級を意味します。また、どちらかを省略する際には『X』が使われ『IP5X(防塵)』『IPX8(防水)』のような書き方になります。スマホのスペック表で、防水がIPX◯、防塵がIP◯Xになるのにはこうした理由があるのです。
防塵等級(6段階)の一覧
IP◯Xで表記される防塵等級『外来固形物に対する保護等級』には、以下の6段階があります。例えば「有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない(5級)」仕様であれば、『IP5X』と表記されます。
0級= 特に保護がされていない
1級= 直径50mm以上の固形物が中に入らない(握りこぶし程度を想定)
2級= 直径12.5mm以上の固形物が中に入らない(指程度を想定)
3級= 直径2.5mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない
4級= 直径1mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない
5級= 有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない(防塵形)
6級= 粉塵が中に入らない(耐塵形)
防水等級(8段階)の一覧
続いて、IPX◯で表記される防水等級。こちらは『水の浸入に対する保護等級』とされ、8段階の等級があります。これらも「あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(5級)」仕様であれば、『IPX5』と表記されます。
0級= 特に保護がされていない
1級= 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形)
2級= 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形)
3級= 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形)
4級= あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)
5級= あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形)
6級= あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)
7級= 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)
8級= 継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)
防水・防塵仕様のスマホを持っている人は、自分の機種での保護等級を確認して、自分のスマホがどの程度まで耐えられるのかを知っておくと良いですよね。
それでは皆さん、今日も一日、スマートに! いってらっしゃい!
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