ウォルト・ディズニー・ジャパンがソフトバンク回線のMVNOとして提供している『ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク』。ディズニー的世界観に溢れた独自の展開をしていたものの、残念ながら2017年後半にサービスを終了するという発表がありました。
iPhone等での利用ニーズを考慮?
さて、独自の端末を提供していたディズニーモバイルですが、サービス終了にあたっての発表には、「iPhoneやAndroid最新モデルをはじめ、より多くのスマートフォンで同様のサービスを利用することに対する需要の高まり」について触れられており、日本市場においてiPhoneを提供できない事業者の苦戦ぶりが垣間見えるようでもあります。
思えばディズニー映画にもなった「白雪姫」が命を落としたのもリンゴが原因。ディズニーモバイル終了の発表にアップルのiPhoneが言及されるのは、何やら皮肉めいたものを感じさせます。
後継サービス、乗り換え先候補は?
現在ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンクを利用しているユーザーの乗り換え先候補としてイメージできるサービスは2つ。
ひとつは『ディズニー・モバイル・オン・ドコモ』で、こちらはソフトバンク版とは異なり、MVNOではなくNTTドコモ内での1ブランドという扱い。「どうしてもディズニー端末じゃなきゃイヤ」という人はこちらに移行することになるでしょう。また、「@disneymobile.ne.jp」というドメインのメールアドレスが取得できます。
もうひとつは、ソフトバンクにMNPした上で、『ディズニースタイル』もしくは『ディズニーマーケット・オン・ソフトバンク』という新サービスに加入するというパターン。ちなみにこの2サービス、いずれも月額500円ですが、それぞれの特徴は以下のようになります。
【ディズニーマーケット・オン・ソフトバンク】
・対応機種はiPhone 5以降、Android4.0以上のソフトバンクスマホ
・ディズニーの動画、グリーティングカードやゲーム、スタンプなどが使い放題
【ディズニースタイル】
・対応機種がAQUOS CRYSTAL、AQUOS CRYSTAL X、DIGNO® Uに限定される
・ディズニーマーケット+100種類以上のライブ壁紙、@disney.ne.jpメールアドレス
・新規契約(のりかえ含む)と同時加入で2年間無料、ただし契約解除料がかかることも
ということで、もしかするとソフトバンク版ディズニーモバイルの目玉サービスのひとつ「@disney.ne.jp」メールアドレスを維持するためには、ディズニーとあまり関係のない端末(AQUOS、DIGNO)に機種変更してディズニースタイルを使う必要があるのかも。うーん。
格安スマホブームへの影響も...?
この話題から得られる、スマホユーザー全体に関係するかもしれない知見として、今後も「MVNO事業者の撤退」というのは起こりうるということを理解しておく必要がありそう。「格安スマホブーム」でたくさんの事業者が参入と競争を進めているMVNOでは、このようにサービス終了という事態が発生する可能性が大手キャリアより高いのかもしれません。
そうした視点から読み解くなら、ディズニーファン以外にももっと注目されるべきニュースと言えるでしょう。
ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク サービス提供終了のお知らせと新サービスへの移行について [ソフトバンクモバイル株式会社]