今までにないところを突いたスマホ、かも。
ソニーから独立したVAIO株式会社が、新商品「VAIO PHONE」(バイオフォン)を発表しました。3月12日の発表会によります。
この発表会の中で、こんな発言がありました。「バイオフォンは高価格でも低価格でもない、ど真ん中に位置するスマホだ」と。
その発言の時にスクリーンに写されていたのが、本記事のトップ画像です。ほほーう、ど真ん中...。つまり、ハイエンドでも格安でもない、「中庸スマホ」ってことですね!
はたして「バイオフォン」は、本当に「中庸スマホ」なのか。今回発表された情報から、簡単に検証してみましょう。
価格は中庸か
まずは、一番気になるお値段。本体一括購入で、5万1000円です。
確かに、5万円代というのは、あまり見かけない価格帯かもしれません。国産ハイエンド機は7万円以上するの対し、格安スマホは3万円程度のものが多い印象です。
というわけで、価格は「中庸」認定! スタンプポーン!
スペックは中庸か
つづいて、スペックを見てみましょう。ハイエンド機代表のソニーの「Xperia Z3」(エクスペリア Z3)、格安スマホ代表のASUSの「ZenFone 5」(ゼンフォン5)、どちらも5インチの人気機種と比較してみました。
VAIO Phone Xperia Z3 ZenFone 5 ディスプレイ 5インチ 5インチ 5インチ 寸法(ミリ) 縦141.5×横71.3×厚さ7.95 縦146×横72×厚さ7.3 縦148.2×横72.8 ×厚さ10.34 重量(グラム) 130 154 145 解像度(ピクセル) 1280×720 1920×1080 1280×720 CPU 1.2GHz 4コア 2.5GHz 4コア 1.2GHz 4コア メモリ(RAM) 2ギガバイト 3ギガバイト 2ギガバイト OS アンドロイド5.0 アンドロイド4.4 アンドロイド4.4 メインカメラ 1300万画素 2070万画素 800 万画素 防水 なし あり なし NFC なし あり なしなるほど、確かに中庸的です。カメラと本体の薄さが、「ゼンフォン5」を上回っています。そして何より、重量が「エクスペリア Z3」よりも軽い点は、要注目でしょう。
また、OSが最新の「アンドロイド5.0」なのは、後発であることをしっかりと生かしていますね。その反面、画面の解像度が格安スマホである「ゼンフォン5」と同等なのが、少し気がかりです。
なお、スペックの見方については、以下の記事をご覧ください。
画面は気になりますが、軽さ・薄さ・カメラの解像度は高く評価したいところ。スペックも「中庸」認定! スタンプポンポーン!
実際に触ってきました
さて、発表会場では、実際に「バイオフォン」を触ることができました。とりあえず持ってみた感じとしては、「軽い!」の一言につきます。
さすがは130グラムといったところで、5インチスマホを持っている感じではありませんでした。また、背面はガラス張りになっており、「エクスペリア」シリーズに近い感触。
持ち心地は、かなりいい部類だったと思います。側面は、滑りにくいマットな感触でした。
動作のサクサクさについては、「ザ・普通」です。スペック通りですね。
まとめると、「本体は軽くて良好、動作は普通」というのが、私の感想です。格安スマホは本体が安っぽいものが多いですが、本機種の値段分は内部のスペックよりも、本体に使ったのではないでしょうか。
以上から、価格も性能も、確かにど真ん中な「中庸スマホ」だと思いました。本体がハイエンド以上で中身が格安ぐらいというのは、今までなかったですね。
確かに「中庸」ですが...?
さて、今までにないところを突いた「バイオフォン」ですが、私はどうしても一つ気になってしまうことがあります。それが、ソニーの「エクスペリア Z3 コンパクト」の存在。
「エクスペリア Z3 コンパクト」は、中古(状態は新品のもの)が4万円程度で買えるのですが、ほとんどのスペックが「バイオフォン」を超えているのです。
まあ、あくまでも4万円程度というのは中古での話ですし、4.6インチという差もあります。そこを考えれば、値段分の差はどうにか埋まるかもしれません。でも、やっぱり気になる...。
元母体であるソニーを超えることは、まだ難しいのでしょうか。しかし、「バイオフォン」も、なかなかおもしろいところを突いた機種だと思いました。
中庸スマホ「バイオフォン」、新ジャンル確立のためにも頑張って欲しいところです。