大韓民国による日韓請求権協定に基づく仲裁に応じる義務の不履行について
(外務大臣談話)
 
令和元年7月19日
 
1 日韓両国は,1965年の国交正常化の際に締結された日韓基本条約及びその関連協定の基礎の上に,緊密な友好協力関係を築いてきました。その中核である日韓請求権協定は,日本から韓国に対して,無償3億ドル,有償2億ドルの経済協力を約束する(第1条)とともに,両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産,権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題は「完全かつ最終的に解決」されており,いかなる主張もすることはできない(第2条)ことを定めており,これまでの日韓関係の基礎となってきました。
 
2 それにもかかわらず,昨年一連の韓国大法院判決が,日本企業に対し,損害賠償の支払等を命じる判決を確定させました。これらの判決は,日韓請求権協定第2条に明らかに反し,日本企業に対し一層不当な不利