エルさん のコメント
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少年は寂しかった。
何故ならば、彼に兄弟はいなかったし、学校の友人が放課後グラウンドを駆けずり回る頃、彼は一人お受験の為に駅の向こう側にある塾に通わなければならなかったからである。彼は両親からそこそこの期待を寄せられているのを敏感に感じとりはしたが、いつしかそれはしがらみとなって彼をそこそこ苦しめた。勉強は嫌いではなかったが、それでも友達との時間は何ものにも変え難かったのだ。彼は幼いながらも、友人関係においてその繋がりを強固なものとする方法の一つは何事かを共有することだと知っていたし、何よりそうして共有したものには鮮度があり、また足が早いということに焦りもした。
塾から帰る頃には日が沈み、町はその姿を変えて待ち構えている。塾のある路地には妖しげなドレスを身に纏った女性が立ち並んでいて、少年は何だか目のやり場に困って顔を伏せ、地面にこびりついたガムを数えて歩いたものだった。
路地を抜けると駅
お引越しの時に登場したわんこ、今も仲良しですね。お揃いでのツーショット写真がとても可愛らしく、癒やされました
(*^_^*)
今回のお話は、読み進めると情景が脳裏に浮かび、当時の梅津少年の焦燥感や心細い気持ちが伝わってくるようで、切なくなりました。そして、きっとそんな気持ちを呑み込んで一生懸命塾に通い、日日がんばっていらっしゃったのかな、などと想像してしまいます。
文章の中にある「共有すること」は、現在も梅津さんが舞台の魅力の1つとして語っていらっしゃることでもありますよね。きっと、当時からとても大切にされていたことなのだと思います。
「イメージの犬」は、きっと梅津さんが少年の時から今まで、心に寄り添ってくれているのですね。
イラストだと何となく包容力を感じさせ、どことなく何か言いたげな眼差しが可愛らしいです。
今回も、梅津さんの心の内側(?)にあるお話を拝見することができて、嬉しかったです。
来週はいよいよ生放送の第2回目があるとのこと、ブロマガの更新と共に楽しみにお待ちしております。
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