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61年めの春告魚『惣菜処 日乃出屋』
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61年めの春告魚『惣菜処 日乃出屋』

2015-04-22 15:00
    ●東京都板橋区地域編集長 田原誠司の記事をご紹介します!

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    「焼くための魚」をプロが焼く!

    東京都板橋区中板橋の『惣菜処 日乃出屋』をご紹介。

    『日乃出屋』は、この店だけをどこの町に持っていったとしても、
    たちまち周囲の空気を「懐かしの……」に一変させるパワーを持つ店だ。


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    ▲おいしいものしか置かれていない

    テレビ東京の『出没!アド街ック天国』で
    『ランキング4位:おかず天国』として紹介されたことからもわかるように、
    地元のお母さんたちにとってなくてはならない店、それが『日乃出屋』だ。

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    ▲煮物は100グラムあたり100円から。

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    ▲『中辛さけ焼き』(180円)

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    ▲自家製のタレをつかった照焼。お酒が恋しい!

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    ▲『中辛さけ焼き』と『卯の花』(おから、300グラムで250円)

    鮭は「焼き」も「塩」も絶妙の加減。

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    ▲田舎煮(300グラムで300円)

    温かいうちに食べてれば当然おいしいし、冷蔵庫で冷やしてもいける一品。
    焼きちくわ、ちくわぶ、薩摩揚げ、ジャガイモ、こんにゃく、山クラゲ、
    はす、イカ、タケノコと具だくさん。味を出すために豚肉も。



    ■板橋区の地域編集長・タハラの一押しは『にしん塩焼き』(300円)

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    ▲「焼くプロ」が焼いたんだから、うまくないはずがない

    にしんは小骨があるため、食べる人を選ぶ魚かもしれない。
    しかしワタクシは力説したい。
    「『日乃出屋』のにしんを喰え!」と。


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    ▲でかい!

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    ▲重い!

    計測してみると全長30センチ、重量281グラム(もちろん個体差あり)。
    身が詰まっているから、一食分のおかずとしては多すぎるくらいだ。


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    ▲お腹には卵が!

    にしんの卵……そう、正月の『数の子』になるアレですよ。
    こちらも取り出して測ってみると、16センチ・91グラムもあった。

    にしんは別名を『春告魚』といい、3月から5月にかけて産卵のために北海道の西岸に近づく。
    つまり、卵が育ちきる「旬」は、いまなのだ。


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    ▲よりおいしくいただくために、羽釜でごはんを炊きました


    ■店主の蓮原成紀さんにうかがった

    蓮原さんは『日乃出屋』の二代目店主。
    1954(昭和29)年創業というから、地元の食卓を守り続けて今年で61年になる。


    先代から受け継いだ味だから『卯の花』や『田舎煮』のおいしには納得できる。
    では、日乃出屋の焼き魚はなぜうまいのか?
    答えづらい質問だろうなあ、と思いつつ聞いてみると、即答でした。

    「焼くために魚を仕入れているからです。うちは刺し身用に仕入れて残った魚を焼くのではなく、最初から焼くことを目的に仕入れますから」(蓮原さん)。

    地元・中板橋のお客さんについても聞いてみた。
    「魚が値上がりしたときに、仕入れのランクをすこし落としたことがあるんです。
    そうしたら売れ行きがガタッと落ちちゃいました。
    元のランクに戻しても、売上が回復するまでには時間がかかりましたよ」だって。

    中板橋のお客さんって厳しいのね。
    その経験を乗り越えてのいまだから『日乃出屋』の焼き魚がおいしいんですね。


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    ▲蓮原成紀さん・美恵子さんご夫妻

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    ▲お向かいは漬物の『坂井善三商店


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    『惣菜処 日乃出屋』
      住所:東京都板橋区中板橋17-1
      電話:03-3961-0653
    営業時間:930分~19時
     定休日:不定休
    ※店頭販売のみ
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    (※価格はすべて税込みです)




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