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山田玲司のヤングサンデー 第126号 2017/3/13


小沢健二と坂本龍一が「捨てたもの」とは?


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我らが相棒のおっくんが、無事モロッコから帰ってまいりまして。

その旅の事を聞いていて1番驚いたのが、モロッコの安宿で一緒になった何十人かの「ギニア人」男子の団体と仲良くなれなくて残念だった、という話でした。

聞けば彼らはフランス語しか話せず、修学旅行みたいな旅の団体で、女の人には話しかけていたとか、で。

そんな男たちとも「仲良くなりたい」って思うところがさすがです。国連大使に任命したいです。



〜旅をする最大の効果とは?〜

「旅はいいよね」って話は番組でさんざんしているんで、簡潔に言いますと、旅の効果は「日常から離れて、日常を蘇らせる」事だと思います。

「今日からつまらない日常から離れられる!」で始まって「やっぱり家が1番」みたいなね。

今回、松本ジェダイが言っていた「自分にとって大切なものを確認できた」みたいなのは、その典型的な「効果」だと思う。

お金や時間の問題もあって簡単には旅に出られない人も多いと思うので、安易に「大旅行」は勧められないけど、「これ以上こんな毎日が続くなら死んでしまう」と思うなら、少しでもいいから「そんな日常」を離れて「散歩」でも「日帰り温泉」でもいいから「旅」に出たらいいと思う。

そんな「旅」ってことについて考えていたら小沢健二の事を思い出した。


〜私とオザケン〜

小沢健二の話をするのは、彼が新譜を出したからとか、あの有名な「僕らが旅にでる理由」って曲のことがあるわけじゃない。
僕はその昔(90年代初頭)に「ネオ・アコースティック」と呼ばれる連中に興味を持って、色々聴いていた時期があるんですよね。
ネオアコでは代表的な「アズテック・カメラ」から自然な流れで「フリッパーズ・ギター」も聴いてたりしてたわけです。

そんなわけで、Bバージンには小山田圭吾の「コーネリアス」のCDが出て来るし、まあ、いつもの「短絡的なノリ」で楽しんでいたんですよね。

当時は「某有名女性タレントをオザケンと小山田が取り合ってるらしい」とか「その恋に敗れたオザケンが可愛そう」とか「そのせいでフリッパーズは解散したのだ」とか、まあみんな勝手なことを言って盛り上がっていました。

僕は彼らとの繋がりがないので、真意はまったくわからなかったんですけど、僕なりに勝手な解釈をしていて「負けるな小沢」なんて思っていたわけです。


そんな矢先、小沢健二の初のソロアルバムが出ました。
「これは・・」と聴いてみると、その「犬は吠えるがキャラバンは進む」というアルバムは実に素晴らしく、僕はそのアルバムをずっと聴き続ける事になったのです。