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  • 【第251号】楽して楽になる方法(落合陽一と神田松之丞の流れに)

    2019-08-19 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 第251号 2019/8/19

    楽して楽になる方法(落合陽一と神田松之丞の流れに)

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    【つながり?】


    いよいよ2010年代も終わりが見えてきた。


    今思えば、10年代のキーワードは「つながる」っていう言葉だったように思う。


    2011年に震災と原発事故で社会が分断され、やたらと「絆」という言葉が飛び交った。

    その言葉には何かしらの「同調圧力」と「うさん臭さ」があって、僕はこの「絆」って言葉に強い拒否反応を感じていた。


    そんな0年代的な「マイルドヤンキー的同調圧力」を殴ったのが「ポプテピピック」で、あの作品が持つ雰囲気は実に「10年代感」があったと思う。


    「みんな仲間だ」と言いつつ、実際は容赦なく弱者を排除してきたのが「0年代」だった。


    そんな「嘘」にうんざりしていたのが10年代で、逆にそういう「みんなが仲間」を理想的かつ風刺的に描いたのが「けものフレンズ」だったのだと思う。



    同時にスピリチュアルの方面でもよく「つながる」という言葉を聞いた。

    こっちは「大いなる何か」に繋がる、という話で、僕はこっちは好きだったし、今もそういう事を意識している。


    ところがこっちもまた「スピリチュアル懐疑派」の声が大きくなって、その本質を脇に置いたままスピリチュアルブームが分断し、いつもの「好きな人達だけの村」になった。

    それも10年代だった。



    【落合陽一と神田松之丞】

    10年代後期に現れた若きスターが「落合陽一」だった。

    無頼派の有名人を父親に持つ新進気鋭の科学者だ。


    「AI」「AR」「VR」などの技術が世界的躍進を迎えて、多くの人がその意味と不安を感じていたタイミングで彼は登場した。

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    彼が受け入れられた要因は沢山あるのだけれど、ここで1つ言うなら「楽観的」な彼の資質が最大の理由だと思う。


    多くの最新科学技術には、同時に多くの「不透明なリスク」があって、それを不安に思うのは当然だ。


    しかも我々日本人は「核エネルギー」という科学技術の制御に失敗した国に住んでいる。


    おまけにAIに関して、ホーキング博士は「AIはやがて人類を支配、滅亡させるかもしれない」と言っていた。


    そんな空気の中現れた落合陽一は、最新テクノロジーの詰まった最新ガジェットを使って、何もない空中に妖精を浮かび上がらせた。


    しかもそれは「触れる妖精」で、彼は最新科学技術で「魔法のようなアート」を見せたのだ。


    彼は科学のマイナス面より「夢のある可能性」を前面に提示した。


    そんな彼の登場に歓喜したのは、「科学万能主義」を信じてた昭和の人達だった。

    田原総一朗を始め、多くの「かつての科学大好き少年」が彼を支援している。


    この世代の多くは「社会の問題は科学の発展で解決できる」と信じて生きてきた人達なのだ。


    彼らは来たるべき「5Gの時代」を夢のように語る。

    そんな中で「5Gの健康的リスク」など言える雰囲気ではなく、ここでもまた分断が激しい。


    落合陽一は「科学はまだまだ大丈夫」という旗を持たされて神輿に乗せられたようにも見える。


    これは落合陽一本人の問題ではなく、歴史的経緯が生んでいるので、ちょっと気の毒にも感じる。



    そんな流れが定着した頃、世間では「神田松之丞」という、若手講談師が話題になってきた。

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    新しい事に無関心な、友人「さとひゅ」(絶望に効くクスリの相棒)も、彼には夢中になっている。


    何しろ「講談」だ。

    映像も音楽も派手な演出も(基本的には)ない世界で「語り」だけで物語を伝える芸だ。


    数年前までは絶滅を危惧されていたこの業界に突如現れたニュースターが、この男だった。


    放送でも言ったけど、この人は「毒舌」の芸風なのだけど、独特のリズムがある。

    そして江戸時代から続くテクニックで語られる講談のストーリーは、人間の暗黒面を描いている。落語のような「笑い」はない。


    そのすべてが「新鮮」に感じる。

    そんな彼は一気に真打ちに上り詰め、彼のチケットは、今一番取れないプラチナチケットになっているらしい。


    この2つの流れが面白い。


    落合陽一が「明るい科学技術」につながっているのに対して、神田松之丞は「過去の情念」とつながっている。


    「繋がりの選択肢」は「人」や「神」ではなく「科学か過去」になってるのが面白い。





    【空を見るという回答】

     
  • 【第250号】なんとなくAKIRA

    2019-08-12 19:001
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    山田玲司のヤングサンデー 第250号 2019/8/12

    なんとなくAKIRA

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    今回のヤンサンは「AKIRA特集」でした。


    前回は「恐竜と何億年か前の話」で、今回は37年前の話。


    AKIRA登場の頃(80年代初期)は、好景気の波に庶民も恩恵をうけて、今では信じられないくらい日本中がウキウキした気分に満ちあふれていた。


    当時アイドル界の頂点にいた田原俊彦のほとんどの曲は異常に明るく、どうかしるほどの「躁状態」だった。


    暗くて貧しくて政治的だった「フォークソング」は、ユーミンと共に「明るくてリッチで個人主義的」な「ニューミュージック」に変わっていった。


    メジャーでもマイナーでも「真面目に考える事」はかっこ悪い事とされ、みんなが「バカ」になった。


    「金八先生」や「積木くずし」と言った、深刻なドラマもあったけど、それらはあくまで個人的な問題が中心のドラマで政治色は薄かった。(腐ったみかんの話が最後だろう)


    当時高校生だった僕は、この変化にどうしようもない違和感を感じていた。


    それまでの漫画やアニメや社会的論説で、戦争、環境問題、教育問題、企業と政府の腐敗、などの大人の問題をさんざん見せつけられて育った僕には、それらの問題が終わったようには思えなかったからだ。



    おいおい、なんだこの脳天気な雰囲気は。


    「キャシャーン」とか「仮面ライダー」とか「009」とかで描かれてた「ヤバイ問題」はもう解決したのか?


    動物ドキュメンタリーの「野生の王国」とかの最後は必ず「こうしている今も多くの野生動物が人間のせいで絶滅していくのです」と言ってたじゃんか。


    それはもう解決したの?どうして誰もその話をしなくなったんだ?



    そんな「怒れる若者 山田玲司」を無視したまま、日本は「おしゃれバカ」だらけになっていった。


    しかし、そんな僕も、初めてできた彼女の買ってきた「セブンティーン」や、部室に転がっている浮かれたアニメだらけの「アニメージュ」や「ふぁんろーど」も眺めてた。

    ペパーミントグリーンのカセットケースを並べて「YMO」も「一風堂」も聴いた。


    秋葉原にラジカセやバイクを買いに行って、女の子と原宿にも行った。(当然クレープも食べた)


    おいおい、そのすべてが80年代マナーじゃないか。


    僕はいつもこうだ。

    「なにやってんだ俺は!」と言いながら、時代の空気に流されて結局それに付き合ってしまう。


    「怒れる若者」とか言いつつ僕は「時代に流される猿」でもあったのだ。


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    【心に空いた空洞】

    AKIRAに出てくる2019年の「ネオ東京」。

    そこには1988年に落とされた核爆弾が作った巨大な穴(クレーター)が空いている。


    放送でも言っていた通り、あの穴が象徴しているものは「社会変革に挫折した若者の心に開いた穴」に見える。


    「何をやっても無駄だった」という経験が生み出した「心の空洞」だ。



    ではその後、若者たちはを何で「その穴」を埋めたのか?


    最初は「旅(深夜特急)」と「フォークソング」で、やがて「バイクなどのガジェット」と「女の子」がそれを埋めたのだと思う。


    AKIRAの時代を考察すると、それだけじゃないのがわかる。


    穴を埋めたのは「大量の情報」と「選民意識」だろう。




    「自分が知っている情報の量と正確さ」でマウントを取り合う「オタク第1世代」が登場するのもこの頃だ。


    このノリの背後には団塊世代の「思想の敗北」と「議論で相手を負かすマナーの名残り」があると思う。


    そして経済発展を続ける日本の空気に、自分は選ばれた「特別な存在」である、という、その後何十年にもわたって日本人を支配する「根拠なき特権意識」も蔓延していく。


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    【なんとなくクリスタル】

    そんな時代を思い出しつつ「AKIRA」の事を調べていたら、思い出したのが、田中康夫の「なんとなくクリスタル」だった。

     
  • 今週のブロマガについて

    2019-08-12 07:00
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    山田玲司のヤングサンデー 2019/8/12

    今週のブロマガについて

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    おはようございます。

    本日7時配信予定でしたブロマガについて、都合により今夜中に配信とさせていただきます。

    楽しみにしていただいている皆様、大変申し訳ございません。

    配信まで、しばらくお待ちください。

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    企画編集:山田玲司
         平野建太

    発  行:合同会社Tetragon
    and
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