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■久瀬太一/8月2日/24時
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■久瀬太一/8月2日/24時

2014-08-03 00:00
    久瀬視点
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     ソルから知らされていた通りだ。
     夜、オレはまた夢の中であのバスに乗った。
     ――確かバスが走るのは、残りは8日、15日、24日。
     意外に少ない。だがこれでずっと、予定が立てやすくなった。
     オレはきぐるみの隣に座る。きぐるみは言った。
    「機嫌がよさそうじゃないか」
    「どうかな」
     ま、悪くはない。
     みさきのメッセージを読めたし、バスの運行予定もわかった。
    「たいした余裕だな。このあと、ドラゴンに食われるってのに」
     ……ああ。
     そういえば、そんな未来もあったな。
     突拍子がなさすぎて、リアルな恐怖に結びつかない。
    「なんなんだよ、ドラゴンって」
    「さあな」
     きぐるみは、窓の外に顔を向ける。
    「たぶん今ごろ、ソルのみんなががんばって攻略中だよ。でもお前が動かないと、みんなも困っちまうんだ」
     同じようなことを、昨日の夜も言われた。
     バスが走り出す。

           ※

     とりあえず、決める。
     昨夜みた、あの滅茶苦茶な出来事。ドラゴンに頭からかじられるなんて、まったく現実味のない、冗談みたいな死。
     このままであれば、あれは現実に起こるのだと信じることにした。すべてフィクションならそれでいい。今は、最悪に備える方が建設的だ。
     いったい、未来のオレになにが起こっているのか?
     少しでも状況をつかもうと、意識を集中する。
     また車内アナウンスが、わけのわからない日づけを告げる。
     ――次は青と紫の節、9番目の陰の日です。
     昨日と同じ、だと思う。はっきりとは覚えていないが。
     バスがトンネルを抜け、また目の前に、あのドラゴンが現れる。
     ――知っている。
     もう、驚かない。たとえ自分自身が食い殺されても。
     心を落ち着けていたからだろうか? 昨日は気づけなかったことが、ふたつわかった。
     まずひとつに、オレはスマートフォンを手にしてた。画面を必死に覗き込んでいるようだ。
     ――ソルからのメール?
     どうだろう。バスの中からではわからない。
     窓の向こうのオレは、ドラゴンに背を向けて、一目散に逃げ出す。
     ――ま、そりゃそうするしかない。
     前方にはあの髪の青い女性がいる。たぶん幽霊、なのだろう。彼女はやはり、ドアを突き抜けて消えてしまおうとして。
     その前に、オレが叫んだ。
    「なあ、あんた。ちょっと待ってくれ」
     少しでも情報を収集しようと決めたようだ。
     青い髪の女性が、ゆっくりとこちらを向く。
     続けてオレは叫ぶ。
    「なんでもいい。知っていることを教えてくれ」
     小さな声で、青い髪の女性が答える。
    「マコト」
     と彼女は言った。
     ――え?
     マコト?
     人名、だろうか?
     彼女は続ける。
    「マコトに伝えて。私は、幸せだった、と」
     ――いや。
     誰だよマコトって。

    ――To be continued
    読者の反応

    ıƃɐuɐɹɐ @aranagi   2014-08-03 00:01:14 
    マコト誰だよwwwww   


    よもぎ@3D小説参加中 @hana87kko   2014-08-03 00:02:01 
    誰だよマコトって!!!wwwww


    マコト @mako_3dbell 2014-08-03 00:05:20
    ビビった。俺じゃねーぞ  


    さいとう@金東コ51b @jinbe_s   2014-08-03 00:01:31 
    マコトだああああああ!!!!   


    しゅんまお@ sol軍事班 @konkon4696   2014-08-03 00:01:40 
       はよ!!ゲーム班死者にマコトはよ!!


    コウリョウ @kouryou0320   2014-08-03 00:02:17 
    ゲーム攻略班!死体にマコトと呼びかけるんだ!   





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