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日本ではあまり知られていないポーカー、テキサスホールデムの解説
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日本ではあまり知られていないポーカー、テキサスホールデムの解説

2017-05-06 00:30
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    ポーカーと言われて、あなたはどんなゲームを想像しますか?
    5枚のカードを引いて、その中から要らないものを捨てる。そこから新しくカードを引いて役を作り、役の倍率によって賭けた金額が増えていく。
    こんなゲームだと思っていませんか?

    これはいわゆる、クローズドポーカーというポーカーの中でも最も古い遊び方です。
    某有名ゲームの中のカジノで行われているポーカーの遊び方であり、日本人の多くがポーカーとはこのゲームだと勘違いしています。
    現在、アメリカで最もポピュラーなポーカーはテキサスホールデムと呼ばれるものです。

     テキサスホールデムってどんなゲーム?

    まず、テキサスホールデムとはプレイヤー同士の戦いであり、カジノのように店側と戦うものではありません。
    カジノで行われるものは、カジノホールデムと呼ばれています。
    個人間で行われるゲームなので、麻雀に近い遊び方と言えるでしょう。
    プレイヤーが使うカードは全部で7枚。手札に2枚、コミュニティーカードと呼ばれるプレイヤー全員が共通で使えるカードが5枚です。
    自分が持っている2枚のカードと、場にオープンされているカードの5枚の中から役を作ります。
    クローズドポーカーが手札の5枚だけで役を作るのに対して、テキサスホールデムは7枚の中から5枚を使って役を作ればいいわけですから、比較的役が作りやすい遊びになっています。
    筆者の経験ではフルハウスまでなら、頻繁に見かけることができました。
    ゲームの基本的な流れはこうです。

    1.手札に二枚のカードが配られる
    2.コミュニティーカードが3枚オープンされる
    3.コミュニティーカードの4枚目がオープンされる
    4.コミュニティーカードの5枚目がオープンされる。

    ベットするタイミングは4つあります。
    1と2の間、2と3の間、3と4の間にそれぞれベットするタイミングがあり、4でコミュニティーカードが全て開いてから最後のベットが行われます。
    最後のベットが成立するとショーダウン(手札を開示して、勝敗をつける)です。
    ベットのタイミングでの心理戦・駆け引きがテキサスホールデムで最も面白いポイントです。
    3枚がオープンした時と4枚がオープンした時では作れる役も異なってくるため、どのタイミングでベットするのかは勝つために重要なファクターとなっています。

     ベットのタイミングで行われるアクション

    ベットのタイミングは時計回りで順番に回っていきます。
    この時、順番が回ってきたプレイヤーはそれぞれアクションを行い、それによって賭けの金額が変動します。

    ベット:賭金を提示する
    チェック:上乗せをせず、次の人に順番を回す
    コール:ベットに対して同じ金額を提示して、勝負を受ける
    レイズ:ベットで上乗せされた金額よりも多い金額を提示する
    フォールド:勝負を降ります

    この5つのアクションによってゲームを進行していきます。
    ややこしい考え方をする必要はありません。
    あなたが、友人から「一千万円の賭け事をしよう(ベット)」と言われた時のことを考えてください。
    大体の場合、そんな勝負には乗れないと断ると思います。それがフォールド(勝負不成立)です。
    よし勝負してやる!という勇敢な方はコール(一千万円の賭けが成立する)です。
    いや一千万円じゃ足りないね!というギャンブラーな方はレイズ(一千万以上の金額を賭ける)しましょう。
    要するに、お互いが納得のいく賭金を交渉する時間だと思ってください。それが4回あります。
    交渉が成立した(同じ金額が提示された)とき、その場に出された提示金は一旦回収され、賞金になると考えてください。
    次のターンでは、また場にある提示金は0からスタートします。
    チェックは場にある提示金が0の時のみ使用することができます。
    相手が一千万円を提示しているのに対して「俺は賭けないけど、勝負しよう」というのはありえません。
    ベットがあったターンでは、コール・レイズ・フォールドの選択肢のみです。

     心理戦・駆け引きの面白さ

    コミュニティーカードが4枚オープンされていて、賭金を決める3回目のタイミング。
    場には『ハートの7』『クラブの4』『ダイヤの10』『ハートの8』のカードがあります。直近で開かれたカードは8です。
    ここで相手が大金をベットした場合、あなたは相手がベットした理由を考えます。
    現在コミュニティーカードから予想できる最強の役はストレートです。
    手札に5と6、または9と6・Jがあれば作ることが可能となっています。相手は大金を賭けてきた以上、ストレートができた可能性は非常に高いです。
    あなたの手札は『ダイヤの4』と『スペードの7』でツーペアです。
    ストレートには負けますが、5枚目のカードでフルハウスになる可能性もあります。
    このままコールをして5枚目を見るのもありですが、場には大金が賭けられています。危険を犯したくなければ、フォールドするのがいいでしょう。
    他のプレイヤーもあなたに続いてフォールドしました。
    大金を賭けたプレイヤーは勝者となり、それまでにプレイヤーが賭けた金額を総取りします。
    手札を見てみると『クラブのK』『ハートの2』で役なし(実際にはKのハイカードという役)です。
    このように、テキサスホールデムではブラフによって勝つことも可能で、心理戦・駆け引きが楽しめるゲームとなっています。
    今回、もし大金を賭けたプレイヤーの手札が『ダイヤの9』『ハートのJ』で本当にストレートだった場合、強い役が出来ていながら相手にフォールドされてしまったので、失敗と言えるでしょう。
    オープンされているコミュニティーカードを見ると、7・4・10ではどんな手札でもストレートが成立しませんがそこに8という数字が出たことでストレートが可能になります。
    つまり、他のプレイヤーからみればそのタイミングでの大金ベットは、ストレートができているというのが見え見えのベットだったということです。
    実際にはブラフの可能性があるため裏の裏までの読み合いになっていくのですが、この場合ストレートが完成した場面でのベットではなく5枚目のカードがオープンされた最終ベッドで賭けたほうが意図がわかりにくくなり、最終的にもらえる金額が増えます。
    このようにテキサスホールデムでの心理戦や駆け引きは奥が深く、定石なども使いながら相手の役を予測してベットしていくゲームなのです。

     テキサスホールデムはこれから日本に上陸する

    これは筆者の予想ですが、テキサスホールデムは今後日本でも流行る可能性が高いです。
    カジノ法案によって、限定的ではありますが海外で遊ばれる様なカジノが日本に来ます。
    もちろん、カジノにはテキサスホールデムを元にしたカジノホールデムが置かれており、多くの日本人がホールデムの楽しみ方を知ります。
    ルールが普及すれば、テキサスホールデムをプレイする人が増え、恐らくテキサスホールデムのできる店というものがたくさん出てきます。
    雀荘のようにお店に対して一定の金額を支払い、一般の客同士での対戦をする店です。
    もちろん、リアルマネーを賭けた勝負はカジノ法案が出来たとしても法律で禁止されたままのためできませんが、テキサスホールデムを楽しむには十分といえるでしょう。
    今現在もアミューズメント施設として、テキサスホールデムをプレイできるお店もありますが、まだまだ少ないのが現状です。
    また、テキサスホールデムは一定の参加料を支払って、支給されたチップで戦うトーナメントによる大会もあるので、それも規模が大きくなっていくと思われます。
    大会はギャンブルではありません。参加料はイベント開催費として徴収され、賞金はスポンサーによって出されるものだからです。
    海外で行われているテキサスホールデムの大会は賞金が億を超えることもあり、一生遊んで暮らせるお金が手に入ります。
    テキサスホールデムは、これから日本でどんどん大きくなっていくゲームです。
    本格的に日本へ上陸してくる前に、いち早くルールを覚えてプレイしてみてはいかがでしょうか?

    (写真はAC素材様より)

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