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【自然災害メモリアル】第097回:蒲原沢土石流被害(1996)の日 [防災]拡大崩壊
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【自然災害メモリアル】第097回:蒲原沢土石流被害(1996)の日 [防災]拡大崩壊

2018-12-06 21:00
    どうも、
    管理者のNDです。

    12月06日は、
    蒲原沢土石流被害から22年です。

    この自然災害は、1995年7月11日に発生した水害で荒廃した長野県の蒲原沢地区で
    12月から大雪が降り、降水量にして32mm、5日にも49mmの降水量に当たる大雪となりました。
    しかし直後に低気圧通過後に温暖な気候をもたらしたせいで気温は10度も上昇、
    融雪した雪がこれまでの水害に重なったせいで、拡大崩壊を引き起こしました。

    この自然災害は、降雪量が多く気温が急激に上がったことによるものが直接的な原因とは言えますが
    水害に対して降水量が低すぎたことや、この地域は冬季に元々雨量が少ない為に土石流発生の確率が
    低かったなどといった前情報で予見が難しく、抽象的可能性にとどまったことから
    この土石流被害で亡くなった遺族の訴えは退けられています。
    土石流被害で工事関係者の14人が亡くなっています。

    今回は、
    「拡大崩壊」をテーマにお伝えしていきます。

    一度土砂崩れが落ちた地域では、復旧工事が完全に終了するまでは安易に近寄らないことを
    強く推奨します。今回の事例でもあった通り、拡大崩壊という土石流が付近で再度発生する
    現象が、直接的な原因となった最初の土砂災害の期間を超えて発生することがあるからです。
    この一件も1年5ヶ月という長いスパンから、再度現場に隣接した場所で更なる崩壊が起きています。

    土砂災害警戒情報などがよく大雨時に発表されますが、土石流などは融雪注意報や
    なだれ注意報の時にも有効と考えておく方が良い可能性があります。

    尚、土砂災害・土石流などに関する情報は、気象庁では
    「地面現象○○報」で分類されていて、
    地面現象特別警報が大雨特別警報に、地面現象警報が大雨警報に、それぞれ発表されます。
    しかし、地面現象注意報に限っては、
    大雨注意報以外にも、なだれ注意報・融雪注意報でもこの分類に指定されています。
    故に、大雨以外でも土砂災害等に注意を要する注意報があることに注目してください。

    気象庁のサイトで注意報が発表されている時などには注意報等に伴う情報が公開されていますが、
    そこにある詳しい留意事項を自分の地域で発表された場合はよく読んでおく必要があります。
    大抵は、融雪に伴った土砂災害等に注意してくださいなどといった留意事項で済むことが
    ほとんどです。
    (経験上大雨警報以外で土砂災害警戒情報が出たことは一度もありません。融雪に関する気象情報などはあった気がします。
    余談ですが、今日紹介したような土石流被害が今後も雨以外で大規模に起きた場合は、
    導入検討がなされる日が来る可能性も、なくはないかもしれません。)

    特に山間部や土砂崩れの危険性がある斜面の近くをよく通行する人や住んでいる人、
    そしてそこで働く人は融雪や雪崩の注意報が出たら十分に注意してください。
    特に真冬よりも、今時期の初冬や初春といった季節の変わり目にこのような災害が起きやすいです。
    そして一度、災害が起きた地域は安全の確保がなされていない間は安易に立ち入らないでください。
    大抵は自治体が把握して、安全のために通行止めや立ち入り規制を行っていることが多いですが、
    特に悪天候時はもはや立入禁止区域に入れば命の危険が高いとさえ思ってもいいぐらいです。

    雨に限らず、これからの時期は大雪後の気温上昇による融雪等に注意していきましょう。


    今日の記事は以上です。
    皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

    明日もどうぞお楽しみください。
    尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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