結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年3月19日 Vol.051
はじめに - 「振り返り」について
おはようございます。結城浩です。 いかがお過ごしですか。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
結城は最近ずっとタンブラーというサイトを利用して作業ログをつけています。
◆結城浩のタンブラー
http://hyuki.tumblr.com/
作業ログといっても、仕事の細かい内容はあまり書いておらず、 「今日は何をする」「明日は何をする」といった「予定」と 「今日は何をした」という「振り返り」が主ですね。
上のサイトを見ていただければわかるんですが、
・第12週、月曜日、午前
・第12週の予定
・第11週の振り返り
・第11週、土曜日(明日)の予定
・第11週、金曜日、午前
・第11週、金曜日(明日)の予定
・第11週、木曜日、午前
・第11週、木曜日(明日)の予定
・第11週、水曜日、午前
・第11週、水曜日(明日)の予定
・第11週、火曜日、午前
…というのがえんえんと続いていて、 几帳面というか変に神経質というか、ともかく結城の性格の 一面が現れているような感じがします(と他人事のように書く)。
結城はこの、淡々と同じ調子で続く毎日というのが好きなんですよね。 ふと気がつくとタンブラーに「次は何する」と書く。 いちにちを終えてベッドにごろんとしたときに「今日は何した」 「明日は何する」と書く。 そういう行為で自分の「足場」を確認しているのかもしれません。
そして「振り返り」について思います。 週の終わりに「今週は何をやったか」を振り返る。 それは私のように忘れっぽい人間にはとても大事です。 振り返らないとなんだか一週間なーんにもしてなかったような 気分になってしまうからです。 でも、振り返ってみると、まあ細かいことではありますが、 それなりに毎日を過ごしている。そしてちょっぴり「ほっ」とする。
「進捗状況何パーセント」みたいにきっちり振り返るわけではないけれど、 今週はだいたいこのあたりを書いたとか、 来週は今週やったところをもとにあのあたりを書いてみようとか、 そういうおおざっぱな作戦を立てるのは気持ちの上で大事ですね。
話は変わりますが(実は変わらないんですが)、 先日確定申告をしたんですよ。そのときにふと「本を書くときに掛かるお金は 参考にする書籍とコンピュータとソフト・サービス代くらいだなあ」と思いました。 製品を作るためのいわゆる「原価」として掛かるものはあまりないようです。 何か材料を仕入れるわけではないから「仕入原価」はないし、 作業員を雇っているわけではないから「製造原価」もない(と思うんですが、 経理は詳しくないので自信ない)。
ですから、本を書くという仕事は、まあいわば「空」の中から言葉を 拾い集めてまとめるお仕事になりますよね。だから、その拾い集める行為 (具体的には日々の執筆活動)がスムーズに進むように心がけるのは きわめて重要になると思うのです。 それ以外に気に掛けるところがないからです。 自分自身の心の状態、精神のあり方、前向きな姿勢、 それをきちんとキープしてメンテすること。 そこに掛けるコストが(計上はできませんが)「原価」かも。
……そんなふうに思います。 ですから、ツイッターでも日記でも結城はわあわあいいながら、
「はい、今日はこれをやりましたね!」
「はい、明日はこれをやりましょう!」
と自分を盛り上げようとしているのかもしれません。
Vol.046で「何だかすてきな「第n週」」という文章を書きました。 あのときは「第6週」でした。そして今週は「第12週」。 時間の経つのは本当に早いものですね。2013年も、はや20%を過ぎました。 今日も、今週も、にこにこ前向きに進みたいと思います。
* * *
さて、今回の結城メルマガは、 お久しぶりの「フロー・ライティング」をお届けします。 これが今回のメインコンテンツですね。
それから、最近ちょっと試している 読み上げソフト「VOICEROID+ 結月ゆかり」について紹介しようと思います。
それでは、今回の結城メルマガをどうぞお楽しみください!
目次
- はじめに - 「振り返り」について
- フロー・ライティング - 等身大の達成感
- 文章を書く心がけ - 読み上げソフト「VOICEROID+ 結月ゆかり」について
- 次回予告 - 新企画「再発見の発想法(仮題)」