• このエントリーをはてなブックマークに追加
10分でわかる映画『キャビン』に登場する全てのホラーネタ
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

10分でわかる映画『キャビン』に登場する全てのホラーネタ

2014-11-07 23:30
  • 2
10分でわかる映画『キャビン』に登場する全てのホラーネタ


ホラー好きが大喜びするホラー映画あるあるてんこ盛り映画『キャビン』。この『キャビン』に出てくる全てのホラーネタをGoodBadFlicksの中の人が一本の動画にしたとio9が紹介しました。


【大きな画像や動画はこちら】

『キャビン』を見た人なら「あ〜、あれはそうだったのね」と大納得。まだ見ていない人は意味が分からない上に、これ以上無いネタバレなので今すぐこの記事を閉じて、見てから戻ってきてくださいね。



【タイトル】

『キャビン(原題:Cabin in the Wood)』は『死霊のはらわた』に登場する森の中のキャビンを意識しています。




【モンスター】

『キャビン』には古今東西さまざまなホラーキャラクターが登場します。その登場するキャラクターのホラーネタを、ホワイトボードに書かれた順番で紹介しましょう。

なお、古くから伝えられているモンスターは、具体的な作品名ではなくモンスターの名前だけ記載していますのであしからず。

・狼男
・エイリアンビースト:『エイリアン』のフェイスハガー
・ミュータント:『ヒルズ・ハブ・アイズ』のミュータント
・幽霊:(オリジナル版)『13ゴースト』の幽霊
・ゾンビ:『ナイト・オブ・リビング・デッド』のゾンビ
・レプティリウス:『Reptilicus』のレプティリウス
・ピエロ:『IT』のペニーワイズ
・魔女
・セクシーな魔女:『The Witches of Breastwick』のセクシーな魔女(?)
・悪魔:『Night of the Demon』の悪魔
・ヘルロード:『ヘルレイザー』のピンヘッド
・怒れる木:『死霊のはらわた』
・巨大な蛇
・デディッツ:『死霊のはらわた』
・ケビン:原作に登場する『ベストバイ』で働いていそうな爽やかな外見をした殺人者、もしくは『スクリーム』の脚本家であるケビン・ウィリアムソン、または『シン・シティ』のイライジャ・ウッド演じる食人趣味のケビン、それか、一般的な殺人鬼の名前
・ミイラ男
・花嫁:『The Blood Spattered Bride』の血まみれ花嫁
・スケアクロウ:『Dark Night of the Scarecrow』のカカシ男
・スノーマン:『キラー・スノーマン』のスノーマン
・ドラゴンバット:『ブレイド2』
・バンパイア:『吸血鬼ノスフェラトゥ』の吸血鬼
・ディスメンバーメント・ゴブリン:『グーリーズ』または『ゴブリン/プチ魔獣の逆襲』(もしくは両方)
・シュガープラムの精:ギレルモ・デル・トロ監督を意識した『くるみ割り人形』のシュガープラムの精 
・マーマン:『大アマゾンの半魚人』のモンスター・ギルマン
・リアニメーター:『ZOMBIO/死霊のしたたり』
・ユニコーン
・ヒューロン(インディアン)
・サスクワッチ、インディエゴ、イエティ
・ドールズ:『ストレンジャーズ 戦慄の訪問者』のドールズ
・医者:『TATARI タタリ/呪いの館』のマッドドクター
・ゾンビ/赤い首の拷問ファミリー:ゾンビと『悪魔のいけにえ』をかけた赤い首のゾンビ
・ジャックランタン
・巨人
・双子:『シャイニング』の双子

ホワイトボードには書かれていないけれど、キューブや血まみれのホールに登場したモンスターは次の通り。

・『マックイーンの絶対の危機』のブロブ
・『Eight Legged Freaks』の巨大クモ
・『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の殺人植物
・『テンタクルズ』の巨大タコ
・『ヴァイラス』もしくは『キルボット』の殺人ロボット
・『妖怪巨大女』の巨大女
・殺人ガーデン・ノーム人形
・K.K.K.
・窒息する男
・一つ目人間
・巨大ムカデ
・荒ぶる野犬
・『ファイヤーフライ 宇宙大戦争』

ホラーゲームのモンスターも参加しています。

・『F.E.A.R.』のアルマ
・『Left 4 Dead』のブーマー、ハンター、タンク、ウィッチ




【アーティファクト】

同作にはモンスターに関連した小道具が登場します。

・シュガープラムの精が出てくるオルゴール
・花嫁のネックレス
・「Roberto the Libmless Man」のポスター
・ドールズのマスク
・ヒューロンのドラム
・ヘルロードの球体パズル
・半魚人の貝
・ミイラ男の儀式の短刀
・ジャックオランタン
・ブロブのテレスコープ
・ミュータントのガスマスク
・フィルムが関連しているのはケビンと予想されます




【その他に参考となったホラー映画】

・キャンピングカー:『ヒルズ・ハブ・アイズ』
・暖炉の前のセクシーダンス:オリジナルの『ウィッカーマン』
・赤い首のゾンビがチェーンソーではなく普通の斧を使っていること、またネクロノミコンらしき本が登場するのは『死霊のはらわた』
・セラーのドアが開く:『死霊のはらわた』
・ガソリンスタンドの不気味な男性がキャンプに向かう人たちに忠告する:ホラー映画の十八番
・首をゆっくりと傾げる:『ハロウィン』のマイケル・マイヤーズの仕草
・囁く声:『悪魔の棲む家』
・コンテナーキューブ:『キューブ』
・トゥルーマンというキャラクター:『トゥルーマン・ショー』
・ゲイリー・シッターソンとスティーヴ・ハドリーのふたり:脚本家のジョス・ウィードンとドリュー・ゴダード

他国で起こっている事件は次の映画が参考となっています。

・ブエノスアイレス:『キングコング』
・日本:『リング』
・ストックホルム:『遊星からの物体X』
・マドリッド:『ドラキュラ』の城が燃えている(ように見える)

その他


・画面上に『ジュラシック・パーク』のキッチンシーン
・『Xファイル』のシーズン1 エピソードタイトル「氷」のセリフが登場

また、同作にはホラー映画のクリシェが多数登場しますが、中でも特筆すべきなのが。『キャビン』に出てくる霧らしき物体はフェロモンで、キャラクターに別行動をはじめとする危険でバカバカしい行動を促す効果を持っていると説明されています。

ホラー映画が霧っぽく見えるのも、このフェロモンのせいなのだとか。

同じく、ホラー映画には武器で攻撃した後に何故かその武器を落とすというパターンが多く見られますが、それは外部から微力の電気ショックが加えられるからだということも明かされています。

冒頭でゲイリー・シッターソンとスティーヴ・ハドリーが女性職員に1998年の儀式は科学部が原因で失敗したことを伝えますが、これは『パラサイト』をが元になっています。

モンスターを解放する「System Purge(一掃)」ボタンは、ホラージャンルによく使われれる「デウス・エクス・マキナ」が元になっています。「機械仕掛けの神」という意味を持つデウス・エクス・マキナは、ストーリーを都合のいいように展開させてくれるのです。

モニターに写っている女性がこめかみに銃口を向けて自殺するシーンに酷似したものが、ジョス・ウィードン監督作『セレニティ』にも登場します。

マーティが殺された時に画面が揺れますが、それは殺された瞬間がスクリーンに映し出されなかったため。通常、ホラー映画で殺害された場面が映されていなかった場合、後になって「間一髪命拾いした」と戻ってくるのがお決まりのパターンです。そして、それが神の怒りを買い「古代の神」の復活につながっています。




【古代の神とは?】

古代の神とは、映画を見ている私たちに他なりません。何年も何年も同じようなキャスティングで同じような構成のホラー映画を見て喜んでいる私たちです。

私たちは、血やヌードやおバカギャグ、生き残った女の子を求めています。それが出て来れば私たち観客は喜び、そうでなければ「駄作」と吐き捨てます。『ハロウィン3』がいい例でしょう。キャラの方向転換を測りましたが見事に失敗。結局『ハロウィン4』でマイケル・マイヤーズを復活させたのでした。

『キャビン』はそういったホラー映画のクリシェを全て含めた上で、破壊し、新しい道を開こうとしています。お決まりの流れが悪いわけではありません。

『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』は伝統を守り続けるべきで、観客もそれを求めています。しかし、そろそろ新しい展開を見せて欲しいものです。

『ヒア・カムズ・ザ・デヴィル』、『屋敷女』、『+1』、『ON AIR オンエア 脳・内・感・染』、『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』、『トロールハンター』、『ビハインド・ザ・マスク』といった今までのルールを取り入れつつもひねりの効いた作品は存在します。ところが、残念なことにこれらの優秀な作品はあまり知られていません。




ちなみに、io9のメレディス・ウォーナー記者は、「この動画で言われているホラーネタは90パーセント正解だが、セクシー魔女に関しては『奥様は魔女』に出てくる義母のエドナでは?」とコメントしています。エドナがホラーとして扱われるかについては疑問が残りますが、そういう考えもあるということで紹介しておきます。

そしてこれは訳者の個人的な感想ですが、動画で紹介されている『屋敷女』は異色で斬新ではありますが、妊婦に対する過激な暴力があるスプラッターホラーなので見る人を選ぶかもしれません。訳者のオススメは以前「夏休みが恐ろしく楽しくなるホラー映画13選+α」という記事でも触れた『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』。

本作はタイトルがダサさが原因でB級臭がプンプンしてきますが、掛け値なしに面白いですよ。


[via 中川真知子

関連記事

RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2014/11/every-horror-reference-from-the-cabin-in-the-woods.html
コメント コメントを書く

古代の神は確かに視聴者のことを指してるけれど「古き邪神」「旧支配者」「どんな姿か見てみたい」「封印が解けて世界を滅ぼす」等々の設定からクトゥルフ神話が元ネタでしょうね。

No.1 68ヶ月前

詳細な解説ありがとうございます。自分はそこまでホラー映画を見ていないので元ネタがあるんだろうなぁぐらいにしか思っていませんでした。古代の神が視聴者とは思っていませんでした。確かに最後、人間の手が出てきたのでなんでだろうとは思いましたが。

No.2 57ヶ月前
コメントを書く
コメントをするにはログインして下さい。