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KUBOTAさん のコメント

 孫崎さん記述・紹介の2017年3月15日「トルーマン回顧録」,および3月19日サムソン「世界史における日本」の指摘は,悲しいかな日本人の特性をとても良く捉えていて同感だ.

 それにしても私達日本人の多くの人々は,いわゆる神代の時代からこの現在まで知らず知らぬの生き抜く知恵で,何百年も千年二千年もの長きで脈々と奴隷根性が受け継がれて来たなんて想像を絶するが,指摘されて考えれば思いつく点がそこかしこにある.

 日本人のDNAとは言わないが,私達社会の文化・風習などありとあらゆる奥深くまで,素直に奴隷になれるよう仕向けられ仕掛けられた,支配順応生活システムが組み込まれ根の深い問題だ.お役所システム・ムラ社会意識なんてその典型かもしれない.実際に今回のアベ政治順応への小さな兆候は地方行政に携わる人々から始まったと認識している.

 トルーマン回顧録に書かれいると言うつぎのくだり,

「三、日本人は事実上、軍人をボスとする封建組織の中の奴隷国であったこと。そこで一般の日本人は、一方のボスのもとから他方のボスすなわちわが占領軍のもとに切り換わったわけである。彼ら多くの者にはこの切り換えは、新しい政権のもとに生計が保たれていければ、別に大したことではないのである。」

はあまりにもその通りだ.それまで鬼畜米英だったものが一夜にして親米に.いやぁ凄い.それも国を牛耳り主導して来た人とその周辺の人達が率先して乗り換え,支配システムを温存させ自己への利益を享受する裏切り行為.これが生きるための生活の知恵「寄らば大樹の蔭」という訳か.

 太平洋戦争の敗戦で,日本に初めての「民主主義」が誕生して70年余,実はこれは見掛け上のもので,頭がアメリカにすげ替えられただけの植民地奴隷国家が続いていたことが,最近多くの人に知られるようになって来た.

 この見掛け上の「民主主義」を本物に変えるにはどうしたらよいか,解決の糸口がなかなか掴めないが,少なくともまだ「選挙権」と言う薬は残っている.この薬を服用しつつ,時間の経過とともに腐って行く総督とその周辺の首のすげ替えを,まだ民主主義が生き残っているらしい盟主アメリカに少し期待をしつつ,日本人の奴隷根性の払拭を続けていくしか無いと考えている.森友学園問題の政官共謀の国有地「合法装い詐欺」はそのひとつの切っ掛けかも知れない.

 日本の人々が国家の臣民・奴隷になるような,戦前の亡霊古代の世界,国家主権「神の国日本」に引き戻そうとするアベ政治の未来に人々の私達の幸せなど無い.(2017年3月20日)
No.7
86ヶ月前
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サムソン(イギリス大使館員として日本滞在三十年)著『世界史における日本』からの引用。 徳川政権の歴史は近代の影響が日本に及ぶのに抵抗しようとした歴史であったと言っても過言でない。家康をはじめ代々の将軍は日本人の生活を一つの型に固定させ、変化を防止しようと努めました。この試みは非常な決意を持って行われた。 信長と秀吉の建設的事業は中央集権のもとに日本の統一を目指したものでしたが、足利末期および戦国時代の耐え難い混乱ののちであったために一つの救いとして民衆から歓迎されました。家康が最後に覇権を握り、徳川氏は極めて鞏固な独裁を打ち立てることに成功しましたが、これは一部の外様大名が決して心底から協調しなかったのを除いては万人がほとんど感謝して全体主義的政治体制を受け入れた実例でもあります。 ・徳川時代の日本政治において宗教は小さな役割しか演じなかったが、それは私のいわゆる新興諸学派(特に一向宗
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。