A:事実関係:
毎日:「政府巡航ミサイル迎撃を検討 陸上イージス利用」
政府は陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入に当たり、北朝鮮からの弾道ミサイルに加え、他国から日本を狙う巡航ミサイルを迎撃対象とする検討に入った。弾道ミサイルと巡航ミサイルのどちらにも対応可能な次期迎撃ミサイル「SM6」の導入を念頭に置く。
イージス・アショアの視察のため米ハワイ州カウアイ島を訪れた小野寺五典防衛相は10日(日本時間11日)、「弾道ミサイル防衛ということで考えているが、いずれ日本に来る巡航ミサイルを含め、総合的に役立つ基礎的なインフラに発展させていきたい」と記者団に語り、巡航ミサイル対応が視野にあることを明らかにした。
海上自衛隊のイージス艦に搭載されている現在の迎撃ミサイル「SM3」は、弾道ミサイルにのみ対応。弾道ミサイルは、燃焼を終えた後、弾頭部分が大気圏外で放物線
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孫崎さんがこの手の話題をもっともっと広めてくれることを望みます。
「なるほど、いくらカネかけても守れないのか」となれば、核武装しよう、となりますから、わたしのような日本核武装論者にとっては、むしろ望ましいのです。現に、敵基地攻撃能力をもとうという機運が高まっているのは、孫崎さん的な議論が徐々に広まってきていることを想像させますね。
もちろん核武装するのはかんたんではありませんし、わたしもNPT体制が維持されるかぎりは無理にすべきではないとおもっています。しかし北朝鮮までもが核武装するなら、近未来にはベトナムやインドネシアやオーストラリアなども、どういうかたちになるかはしりませんが、核武装の、少なくとも検討ははじめることでしょう。米国も北の核武装を許したとなれば、いつまでも日本の核武装を拒否はできないでしょう(もちろん核のボタンは日本の自由にはしないでしょうが)。
孫崎さんには、もっともっとこの手の議論を拡散してほしいとおもいます。
ところで、ルトワックがつい先ごろ、ForeignPolicyにのせた論文を紹介しておきましょう。ルトワックというのは知ってる人は知ってるとおもうので、説明はしません。
http://foreignpolicy.com/2018/01/08/its-time-to-bomb-north-korea/
これをよめば、今の米国の北朝鮮への、代表的なひとつの視点がわかりますが、それはともかく、わたしが興味深かったのは、中頃に出てくる
But over these past four decades, South Korean governments have done practically nothing along these lines. (略)the South Koreans have preferred to spend their money on developing a fighter-bomber aimed at Japan.
のところですね。この部分は、ルトワック独自というよりも、米国人のものの考え方をよく反映しているとおもいます。まあ、こういう人たちを、日本は北朝鮮とともに相手にしているわけです。
わたしはここにくる人たちに「米国ファン」なんかいないとおもいますね。そういう幼い視点で安全保障を論じている人なんかいないとおもいますよ。あ、「共産主義ファン」「北朝鮮ファン」はいましたね。
このひとたちは、現実の見えない病気だからしょうがないとおもいますけど。
>>4
>>「相互確証破壊理論」
こんにちは。上にあげたルトワック論文にもでてきますが、結局のところこの「相互確証破壊理論」が「核をもった北朝鮮」には通用しないと米軍や米国支配層(の少なくとも一部)は考えている。
このことは、昨年12月のティラーソン演説にも、そう取れる内容がでてくるので、この点については、トランプも同じ考えでしょう。それは今まで北がやってきたことや、今後イランに核兵器を売ることがまず間違いないところから判断されているものとおもいます。米国にとっての(小国のあいだとの)「相互確証破壊理論」とは、単に米本土が核攻撃されないということではない(究極的にはそれでしょうが、それまでにいくつかの段階がある)ということですね。
北が本気でほかの核保有小国のように単に防衛的に核を持ちたいだけなら、米国に対して、自分たち北朝鮮は米国の立場からする「相互確証破壊理論」を守りますよということを、現時点で態度で示す必要がある。しかしそれをかれら北はまったくしないというわけです。
イスラエルは1981年にイラクの原子炉を爆撃したことがあります。当時イスラエルは強い非難をあびたそうですが、その後の中東情勢をみるにつけ、イラクが原爆を開発してなくて本当に良かったと思ってる米軍人・米政治家は多数いることでしょう。最終的には米国はそういうレベルで北朝鮮への攻撃を判断するとおもいます。そのとき、日本への被害は二の次でしょう。
ここに来てる人たちや孫崎さんとは真反対な考えだとおもうのですが、わたしは安倍首相は、米国の北への攻撃を一貫して止めている側だとおもってます。しかし、米国はやるかもしれませんね。
ティラーソン演説というのは、これですね。
https://www.state.gov/secretary/remarks/2017/12/276570.htm
終わり近くになってでてくる、
That certainly was not the case with the Soviet Union. It’s certainly not the case with China. It’s certainly not the case with other nuclear countries that possess nuclear weapons. These are countries that have a history of abiding by certain international norms. North Korea has no such record. In fact, their record is quite contrary to that. And that’s the reason the President and I agree with his assessment that we simply cannot accept a nuclear-armed North Korea, and I think that’s why it is the policy of the neighborhood as well.
のところ。
もっと短く言えば、
・・・abiding by certain international norms. North Korea has no such record. In fact, their record is quite contrary to that.
のところです。
相互確証破壊理論というのは、核兵器所持についての根本理論ですね。ユークリッド幾何学で言えば、「平行線は交わらない」という公理みたいなもんです。このうえに、あらゆる議論が積まれる。これが北朝鮮との間では成り立たないと米首脳が言っていることの意味をわたしは非常に重大に考えています。
>>10
孫崎さんは、ハーバード大学国際問題研究所研究員として論文を発表している。
「日本が核抑止力を持っている場合、ロシア人は日本から核の報復があることを決して見誤ることはない。潜水艦発射弾道ミサイルは抑止力として機能する。財政的にもこれは十分歳出可能な範囲である。」
あなたのご発言通り、迎撃無用論でなく、持論に加え、抑止効果のある迎撃ミサイル論を展開すべきでしょう。
また、湾岸戦争当時の迎撃成功率で判断するのでなく、現時点の迎撃能力を見て議論すべきものでしょう。
SM3開発時から日本も参加し、SM6に至っているが、2002年から15年まで40回発射実験の成功は33回であり、失敗には弾道ミサイル故障の3回も含まれている。
PAC3は、97年から13年まで35回で成功29回である。9年から13年は、ミサイル誘導新ソフトウエア導入によって14回実施し、14回成功している。命中率100%である。
発射する日時を事前に知らせず、弾道ミサイルと航空機の同時迎撃や、弾道ミサイル3発と巡行ミサイル2発計5発同時迎撃など厳しい条件下で行われている。
米軍基地、米軍空母には、戦略核兵器はともかくとして、射程500キロ未満の戦術核兵器は保有しているとみるべきでしょう。孫崎さん指摘のように、中国、北朝鮮がたくさんの日本向けミサイルの設置の脅しをかけても,日本の迎撃態勢が強化され、報復体制としての核保有のバックがあれば、日米に対し、北朝鮮、中国が攻撃することはない。攻撃された場合攻撃の被害を少なくするため、迎撃態勢の研究開発実験は欠かせない。守りがしっかりしていれば、今回の中国潜水艦のように、通告を受けて、中国海軍の旗を掲げ海上に浮上する。自衛力の強化は、侵略攻撃態勢を整える無法者中国、北朝鮮から日本を守るため、研究開発実験の厳しさが国を守るため不可欠なのでしょう。
>>8
「いくら金かけても守れない」?何故?そうなるのですか?正当な理由を示して欲しいですな。
何故、日本が核武装するのですか?あなたの文章には答えの明示が無い。いろいろ他者の文章を引用はしているが、そこには答えが無い。
>>13
中国に対して何故そんなに脅威を感ずるんですか?彼らは米国の侵略に対する抑止力として彼ら独自の軍備体系を持って居るだけです。日本がしゃしゃり出る舞台ではないと思うのですが。
>>9
あなたは「現実」が見えていないと私たちを非難しているが、私たちは米国の暗部をかなり深堀して分かっているからこそ、おぼこい日本人に「現実」の汚い部分を分からせて米国の怖い部分に一定の線を設けようじゃないかと頑張っているんですがね。あなたたちは米国の怖い部分にほだされて彼らが一体外で何をやっているのか知らないで且つ純情丸出しで面倒見てもらって善がっているだけではないだろうか?一寸先が地獄だということに気が付いていない可愛いい囲い者としか言いようが無いですな。
>>12>>13
なるほど、たいへん勉強になりました。
孫崎さんのその論文というのはわたしは知らないのですが、少なくとも事実認識レベルにおいては、孫崎さんも(論文執筆時点では)相互確証破壊理論にもとづいた戦略論を組み立てていたようですね。
>>14
>>「いくら金かけても守れない」?何故?そうなるのですか?
それは、孫崎さんご指摘のとおりですよ。「イージス・アショア」を導入しても守りきれないということです。わたしもそうおもいます。
そして、「イージス・アショア」には膨大なおカネがかかります。ならば・・・とはなしは続くわけです。
>>16
あー、はいはい。
何度も言ってますが、米国の汚さ怖さ恐ろしさは、もちろん承知してますよ。・・・あなたほど承知してないのかもしれませんが、でもその承知度を二人が競ってもしょうがなくないですか?
わたしがくりかえし言ってるのは、米国が汚く怖く恐ろしいからといって、中国やロシアや北朝鮮が汚くなく怖くなく恐ろしくないことなんかないってことです。