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りゃんさん のコメント

アイゼンシュタットは名前くらいしか知らなかった。邦訳も今回初めて読ませてもらったが、
「サムライ化」についてもっと説明がほしいとおもった(本を読めば書いてあるのだろう)。

それ以外は、今更感がある分析だなあという感想だった(もちろん、こういう学者の仕事が広がって
庶民もなんとなく吸収したために、今更感になるわけで、学者の仕事の意義を低めるつもりはありません)。

今回で明治維新シリーズも終わりなのだろうか。選ばれた文章で見る限り、
孫崎さんはかなり冷ややかに明治維新をみているということなのだろう。
それについては本日の放送でなにかおっしゃっているのかもしれない。いずれ見ようと思う。

しかし、明治維新にはライシャワーや司馬遼太郎のような
とらえ方もある。また、カダフィ大佐が執務室に明治天皇の写真をかざっていたというような
広がりもあるし、中国や朝鮮でも、少なくとも当時は明治維新を肯定的にとらえていたヒトビトもいた。

批判的にみるにしても、外国人の中途半端なとらえ方をみるよりは、
日本の学者の書いたものを読んだほうが、日本人が明治維新を考えるには参考になるとおもった
(外国人がどう見たかは、外国人のかいたものを読んだほうが良いが)。

たとえば、今回の議論に出てきている、新しい倫理の中核に古いものを見出すということであれば、
丸山真男がもっと深い議論をしている。

これを機会に、さらに知見を深めましょうというのが、結論といえようか。
No.5
67ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
新しい指導者層の「サムライ化」 アイゼンシュタットは一九二三年ワルシャワ生まれ。ヘブライ大学教授。ハーバード大学、スタンフォード大学等で客員教授。『日本比較文明論的考察(二〇〇四年岩波書店)』からの引用 ・明治国家の最大の特徴は、驚くべき速度で、高度な政治的・行政的中央集権が達成されたことである。行政の中央集権化は、幾つかの段階を経ながら、次の三つの特徴を備えていった。(1)統合の中心的権威としての天皇の名における支配、(2)統合的な中央官僚制による直接支配、(3)国民皆兵制、士族の廃止、統一的権利の制定における国民の平等。日本は何百もの大名の支配から統一国家へと姿を変えていく。江戸時代の半自律的な地方権力や法的伝統は、全国共通の法制度によって取って代わられ、中央権力が全国津々浦々に浸透していった。 ・明治日本の新しい政治制度の設立は、欧州の国民国家における国家建設の過程と
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。