• このエントリーをはてなブックマークに追加

kameonさん のコメント

「はだしのゲン」は小学生の頃に読んだだけで内容など正確には記憶しておりません。ただ、食料の買い出しで惨めな思いをしたり、B-29の空襲が恐ろしかったなど、作中のエピソードは母から聞いた戦争体験と重なるところが多く、共感を覚えました。天皇の戦争責任についても確かに激しい描写ではありますが、戦争中は「天皇陛下のため」に戦えと言われていたのに、いざ敗戦となったら「私(天皇陛下)の責任ではない」、というのは普通の市民にとって納得できる理屈では無いと思いますし、当時の一般市民の感覚からすれば当然のことだと思います。「責任者を出せ」というのは何か問題が起きたときの我々の(マスコミは特に)常套句ですが、正にそれが当てはまるケースではないでしょうか?
孫崎先生のご指摘のように、もし天皇陛下がアメリカに沖縄を差し出すことを認めていたのだとすれば、今沖縄に米軍が駐留している状況は「陛下の思し召し」どおりと言うことになりますが、1995年の少女レイプ事件はそれがために起きたことにもなります。小学生といえども決して無関係ではなく、「現実」を正に先取りして「描写」しているとも言えます。犯罪を犯しても我々日本人が直接裁くことの出来ない人々が「現在も」日本に存在し、その被害を受けた「小学生」が実在することを考えれば、作中の「性的描写」が誤った歴史認識であると決めつけるのは早計ではないでしょうか。
漫画にせよ、本にせよ、一つの作品は作者の考えが反映される物です。それを受け入れるか、入れないかは読んだ人が決めることです。
(ここで触れることは大変不躾であることを承知の上で書きますが)沖縄の被害女性はこの閲覧制限をどう思うでしょうか?また、福島原発事故で放射能被曝を受けながら調査はされても事故との因果関係が認められず、政府からも東電からも賠償を受けられず放っておかれたままの被害者はどう思うでしょうか?
この国は自国民200万だけでなく中国・東南アジア諸国で数千万にも上る命を奪った戦争の反省もせず、日本の国土だけでなく世界の海をも放射能で汚染し続けている原発事故の反省もせず、ただアメリカ・多国籍企業の言いなりとなっておもしろいように操られています。そのアンチテーゼとして子供達に気付きの機会を与えるはずの良書を、一部の大人の勝手な考えで閲覧制限する今回の措置には断固反対します。
No.7
130ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
漫画「はだしのゲン」の閲覧制限は単に一漫画の閲覧制限に限らない。  今日本全土を覆っている右傾化と、好ましい言論を排斥する動きと密接に関連している。こうした動き一つ一つを阻止する動きを続けないと、日本は大変な方向に行く。  この中でうれしいニュースがある。  それは個々人が行動をとることによって、明確に行政を動かしている。原発の再稼働問題といい、今回の「はだしのゲン」をめぐる動きもそうだ。   私のツイッターは次の通り。 「はだしのゲン : ここは正念場だ。下村文科相は「閲覧制限特段の問題はない、教育上好ましくないと考える人が出るのはあり得る」一方で松江市教委等に1253件の抗議等。22日朝日「はだしのゲン閲覧制限 松江市教委協議、結論先送り。」  そして、また、素晴らしいジャーナリストが生きていたことも示した。 次の社説を見て欲しい。信濃毎日社説である。  「はだしの
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。