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石川 温の「スマホ業界新聞」
2015/03/28(vol.124)
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《目次》
1.いまだに炎上し続ける「VAIO Phone」問題
━━VAIO幹部の本音から見えてくる、日本通信との温度差
2.NTTドコモの接続料改定にMVNOが顔面蒼白
━━データ通信料値下げ合戦に終止符が打たれるか
3.KDDIムゲンラボが第8期チームを発表
━━メーカーのスタートアップ支援によるIoT機器に期待
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.いまだに炎上し続ける「VAIO Phone」問題
━━VAIO幹部の本音から見えてくる、日本通信との温度差
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いまだに鎮火しないVAIO Phone問題。今週は東洋経済オンラインが日本通信・三田聖二社長のインタビューを掲載して話題となっていた。
せっかくなので、今週は日経新聞電子版に掲載した記事『炎上VAIOスマホの真相 日本通信との同床異夢』でカットしたVAIO幹部へのインタビューでの発言を掲載する。
━━そもそも、どういったコンセプトでVAIO Phoneは開発されたのか。
堀泰士執行役員事業企画室長
「当初はBtoB向けだった。日本通信には03スマホやFMC、ヘルスケアなどのソリューションがある。ハードだけでは価格競争に巻き込まれるので、それらのソリューションを組み合わせたパッケージとしてのVAIO Phoneを考えていた。
しかし、それが『通信し放題でいくら』といったBtoC向け商品となり、ハードウェアにフォーカスが当たってしまった。構想と違うところで、モノを出してしまった。ここは反省しなくてはいけないところだ」
花里隆志執行役員・セールス/商品企画担当
「VAIOとしてBtoBを拡大していこうという狙いがあった。日本通信と組むことで、セキュリティなど面白いソリューションができる。
VAIOが昨年7月に発足した際、チャレンジする会社になると宣言している。新しい世界をBtoBでチャレンジしていくつもりだったが、この世界観を話せないなか、ハード中心の見せ方になってしまった」
━━そうしたソリューションを組み合わせたVAIO Phoneはいつ出てくるのか。
堀氏
「日本通信側で、まだ準備できていないようだ。法人向けのパートナーとの調整やAndroid5.0で動かすためのシステム開発に時間がかかっている。
それらが整った上で満を持して出したかったが、日本通信側がリードしていることもあり、日本通信の意向で早く世に出すことになった。コントロールできなかったところは反省している」
━━VAIOとしては時間をかけて、本来の協業に沿ったものを出したいとは思わなかったのか。
花里氏
「VAIOはビジネス向けの販路は強くないが、ビジネスのお客様は、名の知れたところの方が、ITマネジメントの人が入りやすいことがある。早めに製品を出し、早めに提案をすることで、サポートをしっかりやるといえたほうがいい。端末を時間をかけて作りよりも、商談やサポートに時間をかけていくほうが良いという判断だ」
堀氏
「日本通信はMVNO市場を作った会社であり、実績がある。アメリカでもATM の回線技術を持っている。彼らとしても法人向けのソリューションを作る地盤があり、そこを理解していた。デバイス以外の部分でユニークさを出せると思っており、その想いは変わらないが、想定とは違っている」
━━VAIOのパソコンは高密度設計をアピールしている。一方、VAIO Phoneは(台湾メーカーに製造を委託し)そうしたアピールはしないということでいいのか。
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