それからまた、大きく息をついた。
3D小説「bell」本編
■久瀬太一/8月15日/24時25分
「おいオレ、隣のきぐるみに、次の質問をしろ!ひとつめ、本物のいい子について何か知っているか? ふたつめ、『ヨフカシはスイマの中にいる』と言ってたが、本当はプレゼントの壊れてしまったスイマがヨフカシと呼ばれているのではないか?」
オレはきぐるみに視線をむけて、尋ねる。
「だってよ」
きぐるみは首をかしげてみせた。
「本物のいい子ってだれ?」
「オレにきかれてもわからないよ」
「そっか。まあ、ヨフカシとプレゼントは関係ない」
「ないのか?」
「ほとんどない」
「はっきりしろよ」
「はっきりは、オレもわからないんだよ。なんでオレへの質問タイムになってんの?」
しるか。というか、この状況なら、そうなるだろう。
窓の向こうのオレが叫ぶ。
「おい、オレ。そっちにリュミエールがいたら、『40枚のイラスト』でみさきにやらせたことの意図を尋ねろ!」
会話にならないので、会話を交わしていないけれど、今日はリュミエールもグーテンベルクも乗っている。
オレは、窓の向こうのオレの質問を、そのまま繰り返す。
リュミエールは答えない。かわりに、隣のきぐるみが言った。
「あいつはそのへん真面目だから、なんにも教えてくれねぇよ」
「お前はなにか知らないのか?」
ときぐるみに尋ねてみる。
「あれだろ? 普通には思い出せない思い出を、無理やり思い出させたんだろ?」
「どういうことだよ?」
「プレゼントってのはそういうもんなんだよ。仕方ないだろ」
「どう仕方ないんだよ」
「知らないよ。ややこしいんだよ、いろいろと」
窓の外のオレが叫ぶ。
「8番はみつからない。9番と10番は、両方読めない!」
それからまた、大きく息をついた。
それからまた、大きく息をついた。
aranagi@静岡ソル @arng_sol 2014-08-16 00:25:50
「なんでオレへの質問タイムになってんの?」
ナンジュリツカ@(有)ギルベルト・警備員 @nandina_citrus 2014-08-16 00:31:04
@Led1192 @sol_3d 8に関しては、ライターさんが書いた時間に8の質問が間に合わなかった模様です。
よもぎ @hana87kko 2014-08-16 00:32:42
@toromikobu
ブログ名は久瀬君既に知ってます。でも、検索するという行為の方が引っかかったんじゃないですかね。
ねこくん@bell長崎支店コラ班猫神雅 @kun_inu 2014-08-16 00:32:56
9、10とこれから読まれる予定 pic.twitter.com/XLKyQ7f3iE
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お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント( @superoresama )」にコメントをくださいましたら幸いです。早急に対処いたします。
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