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■久瀬太一/12月25日/19時05分
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■久瀬太一/12月25日/19時05分

2014-12-25 19:05
    久瀬視点
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     センセイの部屋に戻ると、一同の視線がこちらに向いた。
    「よう。お前らが逃げ出しちまったんじゃないかって、みんなで噂してたんだぜ?」
     とニールがソファにふんぞり返って言う。
    「逃げるわけないだろ」
     それで気持ちが楽になるならそうしてもいいけれど、山本が気にしているのは昨夜の事件の真相なんだから、ここから逃げ出してどこにいけっていうんだ。
    「だいたいわかったよ。ティーカップはすり替えられていた」
     宮野さんが首を傾げる。
    「すり替え?」
    「たぶんトレイが回転したんです。だからセンセイの隣に運ばれた紅茶には、そもそも薬なんか入っていない。薬が入った紅茶は山本が飲んだ」
     ニールは相変わらず不機嫌そうだ。
    「どうしてトレイが回るんだよ?」
    「誰かが回したんだろ。ほら――」
     オレは不気味な、少年ロケットのきぐるみを指さす。
    「ちょうどテーブルの脇に、こんなにも犯人が隠れるのに最適なものがある。こいつの丸っこい手でも、トレイくらい回転させられる」
    「そんなもんすげぇ目立つだろうが!」
    「山本は少しだけテーブルから目を話していたんだよ」
     だよな、とオレは彼女にふる。
    「うん。センセイが、薬は棚の中にあるって言って。でも、その薬は、テーブルの目立つ場所にあったから。へんだなと思った」
    「そのあいだに、トレイは回転していたんだ」
    「そんな証拠、どこにあるってんだよ」
     薬の梱包の向きが変わっていた――なんてことは、今さら証明しようがない。
     でもこの部屋には、わかりやすい証拠が残されている。
    「目の前にあるだろ」
     オレはセンセイのデスクに――その隣にある、サイドテーブルに近づく。
     そして、そこにあったティーカップを手に取った。
     薬が入った紅茶を山本が飲んだなら、このティーカップに入っているのは、ただの紅茶だ。
     ――あとで警察か誰かに怒られるだろうな。
     そう思ったけれど、あとのことはあとで考えればいい。
     オレはそこに残っていた、冷めた紅茶を一息に飲み下した。
    読者の反応

    アディルカ/アザレア @adluka34
    飲んだー?!


    ラピス @rapiss
    久瀬君お前あほかああああああああああああああああああ!!! 


    トモ@HOTO @H9Hoto
    久瀬君すげえ!いっきいっき!! 





    ※Twitter上の、文章中に「3D小説」を含むツイートを転載させていただいております。
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