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【ドキュメンタリストの穴】第115回 生放送を終えて【池田祐里枝(株式会社アンプラグド)】
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【ドキュメンタリストの穴】第115回 生放送を終えて【池田祐里枝(株式会社アンプラグド)】

2022-11-30 19:00
    ドキュメンタリストの穴

    第115回のタイムシフト視聴は60日後まで視聴可能!
    下記よりお楽しみください!
    (※2023年01月28日 23時59分59秒まで視聴可)




    INDEX

    ■about ニコニコチャンネル【ドキュメンタリストの穴】

    ■お知らせ&プレゼント企画

    ■from スタッフ二号

    ■現場写真

    ***************

    ■about ニコニコチャンネル【ドキュメンタリストの穴】

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    <番組について>
    □ニコニコチャンネル【ドキュメンタリストの穴】(=通称【DQ-ANA】)は、「ドキュメンタリスト」専門の対談番組です。毎回、毎回様々なジャンルのドキュメンタリー・劇映画や表現者たちをゲストに招き、心の深淵と作品について話し合います。


    <生放送>
    □月1回・2時間程度の対談生放送を予定しています。


    <ブロマガ>
    □最新情報・生放送の予定といった「更新情報」のほか、毎回の対談に併せた「対談の感想」「編集後記」などが配信されます。


    <料金>
    □【ドキュメンタリストの穴】のすべてのサービスをお楽しみいただくにはチャンネル入会が必要です。「月額330円」ですべてお楽しみいただけます。


    <チャンネル会員・非会員のサービスの違い>
    □対談生放送の【前半部分は無料】チャンネル会員・非会員どなたでも視聴可能です。
    □対談生放送の【後半部分から有料】チャンネル会員のみ、対談の続きが視聴可能です。

    □ブロマガの「更新情報」は無料です。チャンネル会員・非会員どなたでも閲覧可能です。
    □ブロマガの「対談の感想」「編集後記」はチャンネル会員のみ閲覧可能です。

    ***************

    ■お知らせ

    ※今回のゲスト・池田祐里枝(株式会社アンプラグド)さん激推しの映画『殺しを呼ぶ卵』は2022年12月2日(金)より公開!
    ぜひ劇場にてご鑑賞ください!

    □映画『殺しを呼ぶ卵』公式サイト
    http://unpfilm.com/koroshiegg/#modal

    □映画『殺しを呼ぶ卵』公式twitter @koroshiegg
    https://twitter.com/koroshiegg


    ■プレゼント企画

    映画『殺しを呼ぶ卵』のステッカーと偽卵を2名様にプレゼント!

    <応募方法>
    twitterアカウント「@third_eye_view」( https://twitter.com/third_eye_view )にDMで「『殺しを呼ぶ卵』のプレゼント希望」と書いて送ってください。リプライでもいいですよ。

    <応募締め切り>
    ※2022年12月11日(日)24:00 まで
    ※当選発表は発送をもってかえさせていただきます。

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    (撮影:森谷博)

    ***************

    ■from スタッフ二号

    <第115回生放送を終えて>

    池田さん(アンプラグド)がまたもやすごい映画を持ってやってきた!
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    (撮影:森谷博)

    今月の【ドキュ穴】は、映画『殺しを呼ぶ卵(最長版)』より、配給会社アンプラグドさんから池田祐里枝さんがゲスト!
    『アングスト/不安』『戦場のメリークリスマス』【WKW4K】など、数々の話題作・人気企画を繰り出すアンプラグド池田さん。今回も、【最長版】が日本初公開!と話題の映画『殺しを呼ぶ卵』を推していきます。目の前に広がるテーブルの上には、かつて大学生だった池田さんの女子力を推しはかるにふさわしい、沢山の卵をのせた「鶏のカゴバッグ」がゆっくりと回転しています。
    いつにも益して異様なスタジオ……

    対談中ずっと回転していたカゴバッグは意外とお顔がちゃんとしている↓
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    (撮影:森谷博)

    必見ヶ所が多すぎるため、以下対談より主なものをご紹介すると……

    --ココカラ--

    1)映画文法に詳しい人ほどカオスにハマる!

    イタリア映画界で<残酷派の鬼才>と呼ばれるジュリオ・クエスティ監督。
    もちろん、ありとあらゆる映画文法に精通しているプロフェッショナルな方ですが、問題は我々視聴者です。
    『殺しを呼ぶ卵』には、度肝を抜かれる強烈な心象表現、突然のドラマ性、「エッ?!」となる映画映像論など、様々な要素が詰まっています。
    「伏線とその回収」や親切なストーリーテリング、登場人物の明確な役の割り当てなど、近年定形的な鑑賞作品が多く、私達視聴者はすっかり安心しきっている傾向にあります。しかしそのどれもを超越し、全く未知の記号論を引き出してくるのが『殺しを呼ぶ卵』。
    冒頭モンタージュの持つ意味を「無意味」という意味付けでとらえるか、己の脳の新しい部位から「有意義」な意味を発見するか……

    伏線があったのか、なかったのか。
    ストーリーはどのラインが妥当なのか。
    登場人物の心象が何を表現しているのか。
    「私が」目撃しているものは一体何なのか。

    鑑賞した人ひとりひとりが全く違った記憶として映画を再構築できるという、映画好きにはたまらない作品です。
    己の脳の新しいエリアをこじ開け、感想大会で大いに盛り上がってください!


    2)ヒロインがめちゃくちゃ可愛い!

    予告編でもペロりと舌を出したポーズが強烈に愛くるしいヒロイン「ガブリエル」を演じるエヴァ・オーリンちゃんの小悪魔ぶりが最高に可愛いです!
    その仕草、イタリア語の台詞回し、何より顔面!
    「そうそう、これこれ!イタリア映画のヒロイン大正解よね!」
    という、これだけは誰の中でも揺るがない、唯一無二の価値観として固定されています。
    みなさんは、どのシーンがお気に入りになるでしょうか?
    ぜひスクリーンにてその存在をご堪能ください!


    3)衣裳美術など、とにかく画面がオシャレ!

    1968年に公開された映画『殺しを呼ぶ卵』。
    今回は【最長版】ということで、初公開当時に比べてよりお得(?)な追加が盛り盛りです。
    ソフト化されているので、既にご覧の方はご存知かと思いますが、60年代のイタリアのファッションはとにかくオシャレ!
    女性の着るニットから男性の仕事スーツ、鶏をわし掴みする時の白ジャケットまで、ミラノコレクションかな?と思うほど充実しています。
    養鶏場の白と水色の建具、敷かれたベージュの藁、会社にレッドカーペット、果てはトサカの赤までが空間表現の差し色として成立するから不思議です。
    女性陣のパーティドレスやフード類、装飾品など、個別ではなく空間の相対美術として、高品質な画面表現をお楽しみください!


    4)明示されない映画手法と社会的メッセ―ジ

    とにかく様々な情報がもたらされ、肝心な情報はもたらされない『殺しを呼ぶ卵』。
    一体何がどうだったのか、自分なりに作品を再構築することは先に述べましたが、さらにそのハードルを上げてくるのが、強烈な映画手法!

    「カットバックにそんな力点置くの~!?!?」
    「この、看板をただただ推してくる圧!!!」
    「のぞき穴の穴具合が穴過ぎるよ!」
    「……えっ、誰?!」

    など当たるべき場所は多々ありますが、手法について文章で描き出すよりは、とにかく劇場にてご確認いただきたいと思います。

    ここまでで、混乱が混乱を呼ぶ様相をご想像いただけているかと思いますが、そんな中にも流石は巨匠。ちゃんと社会的メッセージを入れられるだけ入れ込んでいます。

    養鶏場のオートメーション化の果てに起こった「労働者の雇用喪失」、
    不用意な化学実験器具にて始まった「突然変異」、
    手軽に扱われる危険物など、

    資本主義社会が創出した様々な社会の歪みが沢山盛り込まれています。
    (問題は、それを我々がいくつ発見できるか、ということですが……)
    みなさんはどんな社会的メッセージを受け取るのでしょうか?試されますぞ!
    みんなの感想をみんなで大事にしていきたい『殺しを呼ぶ卵』。2022年12月2日(金)公開スタートです!


    5)鑑賞体験は自由!

    すでにお気づきかと思いますが、総まとめすると、とにかく

    ・「映画を作ったジュリオ・クエスティ監督はすごい!」ということ。そして
    ・「映画を鑑賞した私達は、情報精査を自ら行うことができ、それらを自ら紐づけて全体像という名の夢を仕立て上げられる」ということです。

    信じられない程自由でクリエイティブな映画。
    鑑賞者の自由(=視座)を「映画装置」として設計したジュリオ・クエスティ監督の、観客を信じる思いを胸に、12月2日(金)までワクワクでお待ちください!


    ※批評家が批評できない問題

    チャンネル会員向けの有料コーナーでは、「批評家が批評できない問題」について話し合いました。
    多様な媒体での発表作(批評)が、 
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