梅雨が異例の早さで明けたばかりの七月初め、
私は公園のベンチに腰掛けていた。
夕方になれば日の照りも落ち着いて生ぬるい湿った風が私を包む。
ブランコ、すべり台、小さなお山、地球儀みたいに回るジャングルジム、黄色いテープで囲われた乗れないシーソー。
都内にも地元みたいな公園があったんだなと知る。
近頃外で遊ぶ子どもが少なくなったというニュースが信じられないほど無垢な声が響き渡っていた。

学校でも遊び、終わってからも遊び。
その遊びの中には全力全身があって、ただの日常がちゃんと輝いていて。
今の私の目にはそう映るらしい。
ただただ、ブランコを取り合い、靴投げ比べしたり。
もう過去のこと。

18時ちょうどを知らせる童謡が流れる。
だんだんと子どもが帰ってゆく。
今日の夜ご飯はなんだろう。とか今日やるアニメの期待とかそういうのを抱えて帰っているのだろうか。
少なくとも私はそうだった。
弟と競争しな