※この記事は無料ブログ「天野統康のブログ 金融システムから見る経済社会論」
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https://ameblo.jp/amanomotoyasu/entry-12392908679.html


(記事開始)



欧米の「操作される民主主義」を作り上げてきた中心勢力フリーメーソン。


そのフリーメーソンの民主主義の密教の基礎にあるといわれるのが18世紀のドイツの哲学者カントの倫理学である。


現在の民主社会の病んだ構造を理解するには、その原理をモデル化しなくてはならない。

そこから、現在の民主主義が患っている病の有効な解決策が導き出されるはずだ。


前回は、万人の人格を保障することを目的とした個人の尊厳に基づいた民主主義(立憲民主主義)が人類にとって普遍的な道徳法則になった理由をお伝えした。

<リンク>その15 操作される民主主義 フリーメーソンとカント倫理学 人格に価値をおく民主主義の普遍性


今回も前回に引き続き立憲民主主義が人類の普遍的な道徳法則になっている理由について解説する。


文明も民族も宗教も超えて拡大し続ける立憲民主主義が普遍的な道徳法則になる理由は、人類の普遍的な精神の働きにかなっているからだ。

まず、以下の欲望、理論理性、気概のグラフのモデルは、人間の先験的(生まれついて持っている)な精神の働きを表している。

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例えば、 

1 「欲望的側面」 食欲に基づく欲望から、マンモスを食べたいという「目的」が生じる。

2 「理性的側面」 マンモスを一人で狩るのは難しいので、どうすれば実現できるのかを「現状認識」として考える。

3 「気概的側面」 欲望に基づいた目的と、理性に基づいた現状認識から、集団で罠を仕掛けてマンモスを狩ることを「実行」する。


この欲望(目的)、理性(現状認識)、気概(実行と手段)の精神の働きは、人類が自然界を生き抜く過程で身に着けた先験的な思考形式である。


この人類が普遍的に持っている思考形式に基づいて個人の尊厳の実現を目指す民主主義は作られている。

下の図参考



カントは人間が生まれつき共通して持っている認識として、「時間」と「空間」の概念を指摘した。


上記の精神の働きのモデルは、時間と空間に基づいて構成されている。


カントは文明も時代も超えた人類にとっての普遍的な道徳法則は、人間が生まれながらに持っている先験的な道徳に基づかなくてはならないと述べた。なぜなら先験的な善、つまり経験に属していない生まれついて備えている善の感情こそが、あらゆる文明や環境の違いを超えて人類共通の善になり得るからだ。

上記の民主主義のモデル、目的、現状認識、手段と方向性のモデルは、先験的であるために普遍的である。

ただし、上記のモデルに基づいているから普遍的な道徳法則の条件を満たすわけではない。このモデルにある「目的」が人類にとって普遍的な善を満たす内容でなければならない。独りよがりな善の目的では普遍性をもちえないのである。


立憲民主主義は、この普遍的な精神の働きのモデルの目的に、万人の人格の保障(個人の尊厳の実現)を掲げている。

人格とは何が人類にとって善であり何が悪であるかを自ら決める能力(理性)をもち実践する主体の事だ。

つまり物事の自己決定権の「自由」を万人に「平等」に与えることを目的にしている。

この人格の保障が「普遍的な目的」になり得るのは、最大多数の市民に最大の自己決定権を与えることができるためである。


人間が普遍的に自己決定権を求めるのは、快を求め不快を回避する先験的な性質があるからだ。

高度に発展した文明では、多種多様な趣味嗜好が生じる。

そのため、何が快であり不快であるかは人によって全く異なってくる。

そこで快の選択肢を決める権利を保障する自己決定権、つまり人格を万人に保障することが普遍的な魅力を持つ目的となる。

快を求め、不快を回避する人間の先験的な性質を万人に最大限保障するので、人格を保障する個人の尊厳は文明を超えた「普遍的な目的」となる。

例えば先日、イランでは女性がダンスをした動画をネットにアップしたことで逮捕された。このことにイラン国内では猛反発が広がった。ダンスをする自己決定権は与えられるべきだという当然の感情である。イラン当局は女性がダンスをすることに不快を感じたわけであるが、その取り締まりに市民は不快を感じたのである。ダンスをアップすることに快を感じていた女性の自己決定権をはく奪することを支持する民主主義の市民はほとんどいないだろう。なぜなら自己決定権は他者の権利を侵害しない限り最大限認められるべきだ、という個人の尊厳に基づく民主主義の道徳法則が、事実上人類の道徳法則となっているからだ。


普遍的な精神の働きのモデルに基づき、普遍的な目的を設定し、そのための権利として「人は自由で平等である」という自由、平等、友愛が相互規制しあう諸権利が作りだされた。



その普遍的な目的から、普遍的な精神の働きのモデルである「現状認識」を導きだし、人格を保障するために必要な「真理の権利」を作りだしている。

これが民主主義の特徴である報道や言論の自由である。

民主主義の真理は、目的である人格の保障(自由、平等、友愛の相互規制の状態)から現状認識という意味で作りだされている。そのため人格を侵害する真理は許されない。例え真実の情報、および科学技術の真理の体系であっても、人格を侵害する報道や科学技術は、名誉棄損や人権侵害などの名目で法律で規制される。


次に普遍的な目的とそこから導かれた現状認識から、目的を達成するための「手段と方向性」を作りだしている。これも普遍的な精神の働きのモデルにそっている。この手段として作られたのが民主主義の行政、立法、司法、選挙制度、議会などの社会制度である。また方向性は、

自由、平等、友愛、真理の相互発展・相互規制となる。


このように個人の尊厳の実現を目的とする民主主義が、世界人権宣言に見られるように現在の人類の道徳法則になったのは、人類の普遍的な精神の働きと、普遍的な善の水準にかなった目的の法則にのっとって作られたからだ。


以上の流れをまとめると次のようになる。


1 人間の精神の働きの先験性と普遍性→人間の精神の働きのモデルの創造(欲望・目的、理性・現状認識、実行・達成するための手段と方向性)

2 先験性を満たす目的の設定により、普遍性を持つ目的を実現→快を求め不快を回避する人間の先験性。快の選択肢を最大化する万人の人格の保障を、個人の尊厳の実現として目的に設定

3 1の人間の精神の働きのモデルと2の普遍的な目的から、真理の権利と選挙や議会という民主制度を構築


以上で、立憲民主主義が人類にとって普遍的な道徳法則になっている理由を、カントの述べた普遍的な道徳法則の観点を参考にして考察した。


今まで長々と民主主義の道徳法則のモデルを作成してきた。それをまとめると、以下の図の流れになる。



■フリーメーソン最上層部+ユダヤ系国際銀行マフィアの自由民主制の密教の全体像 








■フリーメーソンの密教としての人格と民主の原理の全体像 








■無意識化されてきた人格の原理の形成過程







■無意識化されてきた民主主義の諸権利の原理 自由、平等、友愛の形成過程





■無意識化されてきた民主主義の真理の権利の形成過程






■無意識化されてきた民主主義の諸権利の発展の方向性と手段としての民主政治の形成過程




■無意識化されてきた人格の原理と民主主義の原理の融合モデル







■目的となる「人格の原理」を無意識化することにより操作する民主主義を構築









■操作される民主主義の改善方法 人格と民主の原理の意識化による民主的自律型個人の創造








(次回に続く)
 

(記事終了)

 

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<リンク>8/4(土)大災害への復旧には信用創造を伴った財政出動を TPPやオウムの闇など


 

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■フリーメーソン最上層部ユダヤ系国際銀行権力に操作される日米欧の自由民主制(資本主義経済と民主政治)のモデル


 


・上記の経済システムの説明動画はこちら→<リンク>真の民主社会を創る会 Youtube










■上記の自由民主制の欠陥を克服し、民主主義の完成を目指す理想の社会モデル(下図)







日米欧の自由民主制の隠されてきた仕組みについての詳しい解説は

こちらの本をお読みください。

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