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景気回復の前兆か!? 伸び続ける預金取扱機関の貸出し

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 新年の初日から株価が上昇し、円安が進み、市場から絶大な支援を受けている安倍政権。

 現在の株高、円安は、日銀への圧力による強力な金融緩和と連動した財政政策で、通貨量と消費を増やすインフレ政策への期待でしょう。


<参考リンク>新聞赤旗 株高の仕掛け人は海外投機筋


 しかし既に安倍政権になる前の民主党政権の時から景気回復の前兆は始まっていたようです。


 その有力な数字が銀行等の預金取扱機関の貸出の増加が昨年前半から本格的に始まっていることです。 (下図参照)



 

【画像】貸出金残高/預金取扱機関(1999年~2012年)

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【画像】貸出金残高/預金取扱機関/対前年同期比伸び率(1999年~2012年)

マネーを創造する銀行等の預金取扱機関が貸出金を増やすと次のような効
果があります。


・貸出金を作ると、同額のマネーが新たに市場に創造される。

・創造されたマネーと同額の消費の純増が起きる。

 つまり、銀行が貸出すと貸出した金額だけ世の中にマネーが作られるのです。この全産業の中で銀行だけが持つマネーを作る特殊な機能を信用創造と呼びます。
 どの分野にマネーが貸出されるかで影響が変わってきます。金融経済に貸し出されれば不動産や証券の取引が活発になり、資産価格が上昇しやすくなります。
 一方、機械のような実際の製品を作る実体経済にマネーが創造されれば、企業や個人の取引が活発になり、消費が拡大します。消費が拡大すれば、経済成長が起こり、物価の値段が上昇しやすくなります。
 つまり銀行貸し出しが伸びていると一言で言っても、どの分野に貸し出しが伸びているのかが重要なのです。

 現在の金融経済の貸出金の伸び率はほぼ横ばいです。
 一方、総貸出しから、金融経済の主な部門である金融保険業と不動産部門の貸し出し残高を差し引いた実体経済向けの貸し出し残高は伸びています。貸し出しが、実体経済に向かっていることがわかります。(下図参照)


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 銀行貸し出しについて研究している経済学者の試算によると実体経済の信用創造の拡大が景気指数として反映されてくるのは、だいたい一年後と述べていました。そろそろ実体経済に影響を与えてくる可能性が高そうです。


 貸出しの増加による経済取引の拡大は、安倍政権がその恩恵を大いに受けそうです。


 つまり、安倍政権の強力な金融財政政策による市場の景気回復期待による株高、円安という資産市場の上昇と、預金取扱機関の貸出金の増加による実体経済の景気回復という二重の効果が、これからの日本経済に表れてくる可能性があります。


 目に見える景気回復は今年7月の参議院選挙での安倍自民党の大勝利に結びつく可能性が高いでしょう。


 その先に待っているのは、憲法改革による国防軍の創設と、集団的自衛権による日米同盟(という名の属国協定)の強化でしょうか。

 消費が増加し景気がよくなりデフレから脱却すると様々な影響が政治経済のみならず私たちの生活に影響を及ぼしてきます。
 分かりやすい例では、資産の側では銀行預金の金利の上昇です。負債の側では変動金利型住宅ローンなどです。

<参考リンク>天野統康のブログ 2012年8月19日 デフレ脱却か?懸念される様々な反動

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2012年11月12日出版!

<リンク>頂いた書評一覧


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