2月くらいにコロナウイルスが日本でも徐々に感染者が出始め、その頃はまだ「広まらなければいいね」「対策とかできるものなのかな?」みたいな認識で、ニコニコ超会議も幕張メッセで「こんな企画があります」と大々的に発表会までやっていて、内外を問わず誰もそれをおかしなことだと思っていない、そんな状態でした。それから徐々にライブハウスなどのイベントの自粛が始まっていき、発表会の翌週にドワンゴのリモートワークが始まり「いや、リモートワークやるくらいなら幕張メッセでイベントなんて無理なんじゃ……」と思っていたら、3月上旬に超会議の中止が決定しました。代わりに今年はネットで超会議をやる、ニコニコネット超会議2020だ、と。

 ネット超会議ってなんなんだ……と思いながらも、とりあえず普通に大型番組を企画してみよう、と企画制作を進めていたところ、コロナウイルスの蔓延が深刻化していき、出演者やスタッフをスタジオに集めるということができなくなってしまい、最終的に「出演者をどこまでリモート化できるか」を重要な課題として取り組むことになりました。その中の一つが、マックスむらいも出演しました「超テレワーク人狼」なのですが(※僕の担当番組ではありません)、むらいさんに聞いたところ大変楽しかったとのことで、リモート出演でもコンテンツパワーは減衰しない、という点について確認できたのは収穫でした。先月のブロマガで「さっさとネット超会議もリーモト出演オンリーで成立する番組だけにしてしまえばいいのに」と書いていたのですが、本当にそうなっちゃいましたw

(↑僕が制作したPUBGの番組も観てください)

 いやー、世の中どうなっちゃうんですかね。ドワンゴはこういう業態なのでまだなんとかなるのですが、フリーランスにしろ飲食店にしろ、慌てたところで適応など臨めない業態の方が圧倒的に多いわけです。これで潰れるお店が続出してもそれは自由競争の範疇を超えているのだから、行政が巨額の予算でもって現金支給しまくって支えておいた方が、コロナウイルス終息後の社会の立ち上がりがスムーズになると思うんですけどねぇ。終息したけど焼け野原、だったらもう馬鹿馬鹿しくて誰も起業なんかしないでしょう。僕たちが普段何気なく過ごしていることの大多数が、社会の余裕に支えられているものだったんだなと気付かされました。全員がミニマリストみたいな生活をすると立ち行かなくなるもののなんと多いことか。

 世の中のありとあらゆるものがコロナウイルスで判断を変えられまして、実はむらいさんと今回のオフィス移転を機に、今後どのようなことをしていくのか、ニコニコチャンネルとしてサポートがどれくらい入れるのか、といったことを2月くらいから少しずつ話していました。が、それも全部、白紙になりました(ちょっと話が変わるけど、AppBankオフィス移転のインタビュー記事をみんな読もうね)。そして皆さん御存知の通り、これはAppBankだけの話ではなく、たちまちあらゆるイベントが無観客化していき、ついには無観客ライブを行うのにスタッフが集まるのも危険だということで、それすら簡単には行えなくなってしまいました。