小渕:波乱必至の函館記念を◎ルミナスウォリアーで狙い通り仕留められたのですが、思ったほど他が波乱の決着とならず、配当が伸びなかったですね。やはり、露骨に荒れそうなレースは皆さん手広く買っているため、波乱の決着となっても配当が弾けません。みんなが荒れないとみたレースや、手が回らなかったところで穴が炸裂することが高額配当の条件。そのあたりはなかなか狙ってできることではないですから、なるべく手広く買って大穴を待つ戦略がやはりベストだと考えます。
秘書(や):福島、中京、函館と、荒れそうなローカル開催で行われているわりには、最近WIN5の配当が安いですよね。何か理由があるのでしょうか?
小渕:まず、クラスを再編成して2か月ほどしか経っていないので、500万下や1000万下、1600万下などの条件クラスは、4歳降級馬と3歳馬が圧倒的に強く、波乱を期待しづらい状況というのがありますが、それでもこの時期はオープンクラスが手薄なメンバーとなりがちで、ハンデ戦であったりもするので、億の配当が飛び出たりと例年荒れているんですけどね。どうも最近はジョッキーの人気の偏りが馬券ファンにも馬主にも浸透していて、能力が高くて調子のいい馬にトップジョッキーが乗る率が高く、それが人気を集めてキッチリ勝つというケースが特にオープンクラスでは多くなった気がします。あとは馬場造園技術の進化により、トラックバイアスが昔ほど極端ではなくなってきているのも影響していそうですね。
秘書(や):今週は福島と中京が4週目で最終週。函館も6週目で最終週です。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げていただけると嬉しいのですが。
小渕:福島の芝は今週もBコース。先週の前半はコース替わり直後だったため若干イン有利には見えましたが、日曜後半には雨もあり、あまり有利不利のない馬場傾向のように思います。中京の芝は2週目あたりから外が有利な状況になっていて、Bコースに替わった先週もその傾向は緩和されずに引き続き外に進路を取った馬がよく伸びます。今週も引き続きBコースですから同様の傾向でしょう。函館の芝は先週かなりの雨が降ったため日曜の途中から急に外が伸びる傾向に。こちらも引き続きBコースですし、今週も雨予報が出ているので、更にその傾向が進むかもしれませんね。中京記念は決め手勝負ならヒケを取らないアスカビレンに注目です。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。