小渕:先週の札幌11Rは、例年に比べて手薄な組み合わせではありましたが、やはりスーパーG2と呼ばれるほどの格式高い札幌記念だっただけに、1着に限ってはそうそう荒れないかと油断してしまいました。サクラアンプルールは、良化途上だった函館記念を叩いて急上昇しており、良馬場に戻れば3連単の相手候補として注目していた馬だったのですが、見事に勝ち切られてしまいましたね。札幌の12Rは戦前から話していたようにどれが来てもおかしくないくらいの大混戦。やはり総流しするくらいでないと抜けてしまいますね。
秘書(や):このところのWIN5はわりと高配当が続いていますが、今週もこんな感じが続くと考えていいのでしょうか?
小渕:夏開催になってWIN5の対象レースが最終レースを含むようになった影響が大きいでしょうね。最終レースはこれまで対象レースだった10Rよりもクラスが下のレースが組まれることが多く、特に新潟は賞金の安い平場戦ですから、人気馬の信頼度も下がり、波乱が起きやすいのです。また、夏場だけに疲労が残りやすくて力を発揮できないケースもありますし、この時期は3歳馬の斤量が軽くて、力の比較も難しいですからね。今週はまた、札幌の12Rが
ワールドオールスタージョッキーズシリーズの最終戦ですから、ポイントの状況次第でジョッキーたちも戦略が変わってきますしね。引き続き高配当のチャンスとみていいと思いますよ。
秘書(や):今週は新潟と小倉と札幌がそれぞれ5週目になります。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げていただけると嬉しいのですが。
小渕:新潟芝は引き続きAコース使用でそろそろ内目の馬場の傷みが心配ですが、例年ほど極端ではない模様。木金の雨で土曜は道悪競馬なので、そのダメージが日曜にどう影響するかが未知ですが、まぁ概ねフラットな馬場、またはやや外が有利な馬場、というのが現状で想定されるトラックバイアスでしょう。小倉芝は今週からBコースに変更。やや外が有利になり始めていた小倉ですが、仮柵を移動することでまた内がやや有利に戻ることが予想されます。札幌は今週も引き続きCコースを使用。こちらも例年より芝の傷みは少なく、未だ内有利な状況が続いていますので、内枠の馬には注意してください。今週は先程も申したように札幌のWASJがポイントになるでしょうが、新潟2歳SやキーンランドCもなかなかの混戦模様。新潟2歳Sはテンクウ、キーンランドCはエポワスの一発まで期待できそうです。これまでこのコラムをお読みいただきまして、ありがとうございました。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。