しかし、オキュラスリフトは透過性のあるディスプレーではないので、装着すると画面以外は何も見えなくなってしまう。この状況を逆手(?)にとり、考案されたのが、今回紹介する『Ovrvision』。オキュラスリフトにカメラをつけたハックだ。
これの何がスゴイかといえば、完全な没入型のAR(拡張現実)が実現できること。これまでは、Google Glassのような画面の透過率の関係で微妙なARしかなかったが、これなら完全に視界にCGをスーパーインポーズ(合成映像効果)的に配置できる。カメラ越しの世界が広がり、CGで作られた人間がそこにいるかのような錯覚を味わえる。
また、視覚交換など超不思議な感覚を体験できる。たとえば、“カメラからのリアルタイムの映像を映している最中に、同じ風景で人が大勢いる映像にこっそり切り替えると、見ている人は現実に人が大勢いると錯覚してしまう”なんてトリックも使えるようになるのだ。
今後は、もっと多くのARがOvrvisionで楽しめるようになるだろう。
■今週のガジェット■
『Ovrvision』
オキュラスリフト専用の魚眼カメラレンズ。カメラ画素数は1280×480ピクセル。使用するには、別途『Oculus Rift DevKit』(直販価格300ドル)が必要。
↑今後、Ovrvision向けSDKの配布も予定されている。
発売 Wizapply(関連サイト)
直販価格 159ドル(約1万6000円)
■今週の近況■
ソニーのVAIO事業売却に思うこと
ソニーのPCブランドであるVAIO。しかし手放すのは時すでに遅しといったところか。スマートフォンが普及してくると、PCの多くの機能を実装し、高機能でかつ価格も安くなるのはわかりきっていたことなのに、手を打つのが遅かった。
私は9年前にそれを提言していたわけだが、あの時にVAIOブランドを売ってスマホ事業に大きく舵を切っていれば、昨今のソニーの苦境はなかったと思う。まあ、難しい経営判断ではあるけど。
※この連載は週刊アスキー2014年3/4号(2月18日発売)に掲載されたもので、堀江氏の意見をもとに編集・再構成したものです。
●関連サイト
堀江貴文オフィシャルブログ
『六本木で働いていた元社長のアメブロ』
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