編集部ではそのほか、Touch IDが搭載されていないだけで大幅に値下げされたiPad mini2を購入した人もいました。1万円以上の値下げで、16GBのWiFiモデルは3万1800円と、性能と価格がようやくマッチしてきたように思います。
ここでは、iPad Air2の購入を悩んで夜も眠れないという方に、このデバイスの魅力を伝えていきたいと思います。
画面サイズは同じで厚さ45%、重さ64%に
初代iPadの登場以降、iPadのデザインは、大きく分けると3回の変更を経験している。具体的には初代iPadとiPad2〜第4世代iPad。そしてiPad mini以降だ。いずれも正面から見た液晶周囲のべゼルが狭くなっているほか、側面のボタン類や、背面の加工処理が大きく変わっている。
iPad Air2はその名のとおり、iPad Airのデザインを踏襲。この世代は第5世代のiPod touchやiPad miniと共通するところが多い。ディスプレーのガラスとアルミ製ユニボディーの継ぎ目部分の段差が小さくなり、側面の丸みを帯びたエッジなど、高い工作技術を用いてつくられているのが特徴だ。iPad Air2では徹底した薄型化が施されており、厚さ6.1ミリを実現。これは実に初代iPadの45%という薄さで、もちろんタブレットとしては世界最薄だ。旧Airよりも約1.4ミリ厚さが減ったぶん、バッテリー容量も小さくなっているが、内部の省電力化により約10時間という動作時間はそのまま。実用性を犠牲にすることなく薄型・軽量化を成し遂げている。
正面から見るとべゼルの幅が明らかに異なる。初代iPadの厚みは13.4mmで、iPad Air2を2枚重ねた状態よりも厚く、重さも約1.5倍。手に持つと、まったくの別物だとよくわかる。初の3コア『A8X』と2GBメモリーを搭載
iPad Air2はiOSデバイスで初となる3コア仕様の『A8X』プロセッサーを搭載。従来モデルの『A7』はもちろん、iPhone6シリーズの『A8』よりもCPUとGPUの処理能力が向上している。メモリー容量もiOSデバイスでは初となる2GBに増量され、より多くのアプリが同時に安定して動作するようになった。
おもに、CPUとメモリーの性能を比較できる『Geekbench3』では、アップルの公称値どおり、従来モデルのAirと比べて処理性能が約40%向上。メモリーも同様に約40%高速化し、処理能力が格段に上がった。一方、iPad mini3は、プロセッサーが従来モデルmini2と同じ『A7』で、ベンチマークも誤差レベルの違いしか確認できなかった
『A8X』はクロック周波数の高速化で1コアあたりの性能が向上。さらに、2コアから3コアへの増強により『A7』と比べてベンチマークスコアが大幅にアップしている。軽い処理は1コアで省電力に、複雑な処理は3コアでより高速に実行できる。GPU性能は30%向上、『Metal』にも対応
3Dグラフィック処理のベンチマーク性能は、Airと比較して約3割高速化している。一方、同CPUを搭載するiPad mini3はmini2と性能の違いはなかった。なお、A8XまたはA7を搭載したiPadは、新しいグラフィックAPI『Metal』に対応。対応アプリでは表現や処理性能がさらに向上するため、iPad第4世代などA6以前の旧モデルと比べるとベンチマーク以上の性能差がある。
モバイル機器向けの共通テスト“Ice Storm Unlimited”で描画性能を計測した。物理演算を含む負荷の高い“Physics test”の項目ではAir 2のみ30fpsを超える結果に。