株式会社SDKIが行なったキャンドル市場(Candle Market)に関する調査によると、2022年には約120億米ドルだった市場価値は2035年までに約300億米ドルに達すると予測されており、2023年から2035年の間に約6%のCAGR(年平均成長率)で成長しています。世界の地域別にみると、北米の45%、ヨーロッパの35%、日本を含むアジア太平洋は20%となっています。ただ、アジア太平洋地域は、ホテル、レストラン、スパの増加が見込まれており、キャンドル市場においても急速に成長すると予想されています。

日本キャンドル工業会の報告書によると、2020年の日本のキャンドル市場規模は約300百万米ドルでした。日本のキャンドル市場は主に国内消費によって牽引されており、輸出は売上高のわずかな割合しか占めていません。また、日本では高品質で高級なキャンドルの市場が拡大しています。日本製のキャンドルは、和ロウソクのように天然素材から作られることが多く、消費者のエコロジー・ナチュラル志向の高まりとともに、需要が伸びていくと思われます。コロナ禍でセルフケアとメンタルケアに対する意識が高まり、自宅で過ごす時間が増えたことで、居心地の良い空間と環境を求める人が増えていることから、人々は住宅のインテリアとリフォームに高い支出をするようになっています。その影響で、キャンドルに含まれる特定の香りが人々の気分を改善することに注目が集まり、多くの人々がセルフケア目的でキャンドルを使用するようになっているというのは、意外な事実でした。火を使わない電気式のキャンドルウォーマーを使えば、芯も不要で火事の心配もありません。

開催が増えつつある、お祭りや集まり、行事での使用によってキャンドル市場が拡大していることも興味深いところ。さらに、消費者の志向の変化により、同じキャンドルであっても使用される原材料に変化が生まれているのもおもしろい事実です。

DXや電化によって失われるものも多いなか、意外な需要で生き残れるものもあるということ、それをいかに予見して次の行動につなげていけるかがカギとなりそうです。

・関連リリース:キャンドル市場(Candle Market)に関する詳細な調査は、2023年のそのランドスケープを理解するために実施されました

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