SDGsの本格的な実現に向けて各社が環境に優しい商品やサービスの展開を加速させる中、コミュニケーション上の大きな課題となるのがメッセージングの差別化です。皆が口を揃えて「環境に優しいです」や「限りある資源を有効活用しました」と言ったところでユーザーからしてみればどの部分に新規性があり、なぜその商品を買わないといけないのかイメージしづらいのでしょう。そんな中、電動スクーターを販売するSiamは、直接的なメリットを訴求するのではなく“Siamのスクーターを買った結果どうなるのか”という切り口で電動スクーターのメリットを描いたビジュアル広告を公開しました。

“NATURE WILL THANK YOU（きっと大自然から感謝されますよ）”というシンプルながらも印象的なキャッチコピーを中心に企画されたビジュアルには、電動スクーターに乗る男性を後ろからハグする動物たちが描かれています。環境破壊に繋がる排気ガス量がゼロになる電動スクーターに乗った結果を数値などのロジックで表現するのではなく、生息環境が守られる動物たちの目線から感謝の気持ちを表現することで微笑ましい雰囲気のクリエイティブに仕上がっています。

“環境にいい”というアピールポイントは抽象度が高すぎても響きませんし具体的すぎても自分ごと化しづらいという課題があります。そんな課題をほどよい抽象度合いに落とし込むことでイメージしやすく、かつ好印象なビジュアルでSiamの商品を使うことのメリットをインパクト抜群に描くことができたようです。

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