日本におけるお笑いのジャンルと言えば漫才とコントがありますが、アメリカにはStand up comedy(1人の話者がジョークを織り交ぜながら話す、形式としては漫談や落語に近しいもの)やImprov comedy(複数の組に分かれ、それぞれが観客から募った単語を元に即興で漫才を繰り広げるもの)というジャンルが存在します。後者のImprov comedy専用のライブ会場をアメリカ各地で展開しているImprov Comedy Clubは、即興ライブだからこそ実際に会場に足を運んだ人にしかわからない“刹那的なお笑い”の尊さを描いた統合キャンペーンを公開しました。

朝のオフィスでプリンターの前でコーヒーを飲んでいる男性のもとに突如として現れる同僚2人。どうやらその2人は昨晩Improv Comedy Clubに行っていたようで、ライブ中に披露されたジョークを再現して大笑いしています……が、何が面白いのか一切理解できない男性は不思議そうに2人を見つめることしかできません。

別のバージョンでもImprov Comedy Clubに行ったカップルが必死にライブで聞いたジョークを友人夫婦に披露しますが、文脈が理解できない夫婦は怪訝そうに愛想笑いを浮かべるほかありません。キャンペーンのタイトル“Shoulda’ Been There(その場にいないとわからない)”にあるとおり、ライブ会場に足を運んだ人だけが共感できる刹那的なお笑いの魅力を最大限描いています。

CMと同時に公開されたOOHには「笑いすぎて漏らしちゃった」「ビールを半分鼻から吹き出しちゃって」「こうしてわたしはヘルニア持ちになった」などが書かれており、CMの刹那性とは別に純粋な面白さという切り口でImprov Comedy Clubのアピールを行っています。媒体ごとに異なるアプローチを取りつつも、しっかりとサービスの魅力を打ち出すことに成功した事例でした。

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