世界各地によって公共交通機関のトレンドは異なります。日本国内、特に首都圏においては電車が主流ですが、ブラジルの一部地域ではバスが主な交通手段になっています。通勤や通学、買い物などさまざまな場面で活躍するバスですが、人通りが少ない夜の時間帯になると一部の人にとっては不安要素も発生してきます。例えば、ある調査によるとブラジル人女性の68%は深夜に1人でバスを待つことが怖いと回答しており、市民の強い味方であるはずのバスが思わぬ事件へと繋がってしまうこともあるようです。この事態を少しでも改善すべく、同国最大規模のOOH媒体を取り扱うEletromidiaはバスの停留所にある仕掛けを施す企画を公開しました。

ある仕掛けとは、停留所にある広告看板にマイクとカメラ、そしてネットの接続環境を付与するというもの。辺りが暗くなり、停留所でバスを待つ女性を検知するとEletromidia社のオペレーターとビデオ通話が繋がり、バス待ちの女性は待機時間中にオペレーターと世間話ができる内容になっています。

社会インフラだからこそ物理的な利便性に留まることなく、利用者の不安要素を少しでもなくしたい願いのもと、広告業界が本気で取り組んだソーシャルグッドな事例でした。

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