チラシや広告などを大量に印刷する際はオフセット印刷を使用しますが、インクの「版」の位置調整、インク量の安定、色の微調整など、印刷物の品質を安定させるために毎日全国で大量のヤレ紙が使われ、破棄されています。今回の取り組みでは、発生したヤレ紙を回収し、上から塗りつぶすことで名刺や封筒として再活用。完全には塗りつぶさず、元々印刷されていた印字をあえて少し残すことで、環境に対する行動がより身近になる取り組みとなっています。
企業や行政の環境活動は一般消費者へ伝わりにくいことが多いもの。今回の高岡市での取り組みは、市役所職員の名刺や封筒へヤレ紙を使用しており、もともと印刷されていたものの気配をあえて残すことで、資源の循環が誰にでも分かりやすくなるよう工夫されています。また、紙の種類、柄、厚さもバラバラといったヤレ紙の特長も生かされており、1枚ごとに異なるデザインも楽しめるユニークな事例です。