“The Body Bag For Her(彼女のためのボディバッグ)”というタイトルが付けられた動画は、まるでハンドバッグを作る過程を見せているかのように、女性専用の“遺体を収納する袋”が出来上がっていく様子を描いています。ナレーションも「縫い目に至るまでこだわり抜いたデザインのバッグには、最大級の優しさを込めています」と語っており、一見するとファッションブランドのプロモーション映像を見ているのかと錯覚してしまうほどに計算されたミスリードを基に企画されたことが伺えます。
“女性はバッグが好きだから、きっとこれはハンドバッグの動画なのだろう”という偏見と勘違いの末に知らされるのは、それまで見ていた映像は決してファッションアイテムの製造工程などではなく、遺体を入れるのための袋が出来上がるまでの様子であったというあまりにも残酷であまりにも衝撃的な事実。女性に向けた暴力行為の現状と、それを撲滅するためにあえて強烈な表現手法に踏み切り、見る人に忘れがたい衝撃を与える事例でした。