アートをあしらった消火器は、今までの隠しておきたいデザインの消火器とは一線を画します。生活を彩るアートの力で、身近に置いておいておきたくなる消火器によって、防災をもっと身近にし、もしものときの備えとして機能することを目指しています。
総務省消防庁による『令和4年版 消防白書』によると、発生した建物火災の55.9%が住宅火災で、最多。主な原因としては、たばこやコンロ、電気機器からの出火が多くなっています(※1)。
火災が起きてしまったとき、被害を最小限に抑えるために何よりも大事なのが、早い段階で火を消す「初期消火」です。初期消火に最も多く使用されているのは消火器で、成功率は75.7%(東京消防庁管内の2019年データより)。万が一、火が出てしまった場合にも、消火器を使うことで大惨事を防げる可能性が高まります。ただし、使用率は18.9%(※1)と低く、必要なときに十分活用しきれていない現状があります。そのため、消火器の備え次第で、初期消火の明暗は分かれるといえます。
オーソドックスな消火器といえば、学校や公共施設などに置かれている真っ赤な見た目のもの。住宅用消火器がすでにある家でも、どうしても見栄えが気になって普段は目につかない場所に隠してしまっている場合があります。
しかし、いざという時にすぐ取り出せる場所にあってこそ、本来の消火器の役割を果たすことができるのはいうまでもありません。さらに、普段から目に付く場所に消火器を置いておくことで、自然と防災意識を持つことにもつながります。
日々の暮らしをより豊かに、安心できる「機能」を兼ね備えた「アートな消火器」は、手に届く場所に日頃から置いておきたくなる消火器を目指しました。
また、「アートな消火器」は購入した金額の一部が、アーティストに還元される仕組みを採用。消火器を手にすることで、アーティストの新しい制作活動をサポートすることができ、国内の文化芸術の発展にも寄与することができます。
アートの力で防災をもっと身近にし、「隠しておきたい非常時のアイテム」から「見たい・見せたい実用アート」へ。これまでの消化器のイメージを刷新することで、これなら自分の部屋にも置きたいという需要を新たに掘り起こせそうです。備えあれば憂いなし、防災に貢献できるだけでなく、アーティスト活動をサポートすることもできるという、商品周辺の設計の巧みさが際立つ事例となっています。
・※1参照元:令和4年版 消防白書(総務省消防庁)