公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(以下WWFジャパン)は、動物園の協力のもと、野生動物のペット化に潜む5つのリスク(絶滅・密猟や密輸・感染症・動物福祉・外来生物のリスク)の理解を高め、野生動物“ペット化”の見直しを訴えるキャンペーン「飼育員さんだけが知ってる あのペットのウラのカオ」を2022年8月より実施しています。

今回、対策が必要な6種類の動物に「フクロウ」を加え、2024年5月10日(金)からの愛鳥週間に合わせ、フクロウの生態やそれに合わせた飼育の難しさ、飼育に伴うリスクに関するWebページと、フクロウの生態や特性をクイズ形式でまとめたショート動画を新たに公開しました。

今やペット飼育のみならず、「フクロウカフェ」などで商業目的にも利用されているフクロウ。フクロウ類の中には絶滅危惧種も存在するなか、ペットとしての人気が高まることで密猟や密輸などの危機にさらされています。アニマルカフェで展示されていた419種3,793個体のうち、40%がフクロウだったと言われており(※)、またWWFジャパンによると、2013年~2022年に日本で55羽のフクロウ密輸事件も発覚しているそうです。

今回公開されたWebページでは、「主食は小動物!食べ残しも散らかしも気にしない豪快な食事!」「とっても繊細!小さな音にも敏感でストレスを溜めてしまう!?」など、フクロウの生態を切り口に、ペット飼育の難しさを紹介。

また、ショート動画では、動物園で飼育されているフクロウの映像とともに、「排泄」「食べもの」に関するクイズを出題。クイズを通じてフクロウの”ウラのカオ”を伝え、ペット利用を見直してもらう内容となっています。

フクロウの生態を紹介するにあたり、クイズやショート動画という馴染みやすい方法を取り入れた今回の施策。難しい言葉やエピソードをテキストで発信するよりも視聴者の心理的なハードルが下がり、「野生動物ペット化」の問題に抵抗感なく触れられるのではないでしょうか。一般人にはなかなか身近に感じづらい絶滅・密猟や密輸・感染症・動物福祉・外来生物といったリスクを理解するきっかけ作りに成功している事例です。

※Sigaud et al. Exotic animal cafés in Japan: A new fashion with potential implications for biodiversity, global health, and animal welfare. Conservation Science and Practice. 2023, Volume5, Issue2.

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